その時の音をそのまま使ったわけではありませんが
おおいに参考にしつつ、
試行錯誤のうえに出来上がったのが
今のゲームの中に入っている効果音です。
ものすごくリアルになりました。
後でその時の録音テープを聴かせてもらったんですが、
みんながスノーボードをしている横で
ボードを手に持って一生懸命エッジをたてて
音をいれているんですよ!
他の人たちからはきっと彼らが異様な人に
見えたに違いありません。
清水君、永田君、本当にごくろうさまでした。
(ディレクター 高野充浩さん)
雪の音、実際に録りに行きましたよ。
清水さんと二人で、DATとマイクを持って
コースのうえで飛んだり転んだりして。
端から見たら、かなり怪しい人に見えてたことでしょうね。
しかし、そのおかげで
他のどのスノーボードゲームより
リアルな雪の音を聴くことが出来るはずです。
(サウンドコンポーザー 永田権太さん)
ヒューヒューと鳴る風の音。
はじめはこれ、入っていませんでした。
そのころ、「歓声」の音程をいろいろ上げ下げして
チェックしていたのですが、
なんかの間違いで、
思いきり低い音で鳴らしてしまったんです。
すると、なんだか
「ひょおおおお・・・・」という、風の吹く音が
聞こえてくるではありませんか。
その時、「これだ!」と思いました。
いろいろな歓声のサンプリングを音程を下げて聞いてみて、
なかでいちばんよかった音をゲームに使っています。
全体的に「画像に合った音を入れる」という点では
うまくいったと思うんですが、
もうちょっと画面が楽しくなるような音響面での
サポートを入れられたらよかったんではないかと、
今となっては思います。
唯一、変なことができたのが、
おまけキャラクター関係の効果音、くらいかな。
開発の最後の段階、締め切りギリギリのころになって
隠れキャラクターの話がでてきて、
レース前に「・・・VS ・・・」と読み上げる場面では
ちょっと困りました。
「クリスタル」とか「メタル」とか「パンダ」とかって、
そんなの録音してなかったのでね。
で、仕方なくこれらの名前は、
効果音でそのまま代用しました。
私としては、ここは笑ってほしい所だったんですが、
ゲームに入れてみた直後に、
しっかり「バグ」として報告されてしまいました。
ちなみに、パンダの声は私の声を加工したものです。
(清水さん)
というところで、(第2回の5)
“「1080°」の「雪の音」に涙する”
は終り。さて、次回は「1080°」の最終回です。
1月26日の更新をお楽しみに。
|