宮本: 今、だから大阪(カプコン)と京都(任天堂)で 並行してやってるんです。 ──: 今日もじゃあ、帰られたら…… 岡本: そうなんです。 ほかの職種じゃないやつらまで 巻き込まれますからね。 姿を見ればデバッグやらされる。 これがアドバンス(ゲームボーイアドバンス) やったら台数に限りがあり、 わりと少なくてすむんですけど(笑)。 だけどカラー(ゲームボーイカラー)対応だから、 いくらでもデバッグ作業ができるんですよね。 ──デバッグというのは、ゲームに慣れすぎると かえって難しいということはないですか? 岡本: 慣れたやつらがプレーすると出ないですねー。 宮本: うん。 岡本: だから、今までやったことない子らを 巻き込むんですよ。 ──: 最後の最後だけに、 簡単にはいかないんだ。 宮本: あ、いかないですよ。 任天堂にはデバッグのマニュアルがあって、 マリオクラブ(ユーザーを中心に組織された、 発売前のゲームを審査する任天堂の組織)にも 独自のチェック方法があるので、 カプコンさんだけでやるより、 分業しましょう、ということになってるんです。 カプコンさん側にも、マリオクラブのチェック方法で ためしてもらったり、 大阪・京都で連絡会議とかをやったり。 ……でも、それをやってる最中にまた ぼくらオヤジたちが集まって 「ここを直そう」なんて言うから(笑)。 ──: 気の毒だ(笑)。 山下: そうですねー。ほんま。がんばってくれ!