いろんな仕事。

第2回 ボトル詰めバイトから一獲千金!


こんにちは!

なんだか、びっくりするくらいたくさんの
「こんな仕事もあるよ!」
「こんな私の仕草も、ひょっとして職業病?」
といったようなメールを、いただいているところです。

なんだかどれも興味深いので、
もう、さっそく、たっぷり、ご紹介しますねー!!!!







・以前、建築用ガラスを扱う仕事をしていました。
 建築用ガラスは大きさを表す呼び方が独特で、
 例えば144×96を
 「いっちょんちょんのくんろく」
 48×72は「よんぱーななに」
 60×36は「ろくまるさぶろく」と呼んだりします。
 ある日、友人に電話番号を聞かれてその呼び方をして
 変な顔をされて初めて気が付き赤面しました。
 無意識って恐いです・・・。
 (ぱーさん)



・職業病の話で思い出しました。
 化粧品会社に勤めていた頃の話です。
 電車に乗り合わせた女性客の
 ファンデーションが肌に合ってなかったり、
 眉墨の色が地毛と合ってなかったりすると、
 メイクボックスを持って
 修整したい衝動を抑えるのがタイヘンでした。
 見知らぬオンナに
 「メイクなおし、させてください!」
 なーんて言われたら、びっくりするやろなぁ。
 よく電車でメイクをする若い子たちについて
 マナーがなってないとか、
 羞恥心がないとか言われますよね。
 わたしの場合は、それに加えて
 「あ、ダメ、そんなに力いれたら肌に悪い」
 「わ、あのマスカラのダマ、取りたい」
 「ぎゃっ、眉山の位置が違う」
 なんて教育的指導をしたくなって困ります。
 毎日楽しく昼食どきに拝見してます。
 言いまつがいシリーズは座を和ませるので、
 営業時の「まくら」にも役立っております。
 (鯔)



・私自身は雑誌などのライターをやっているのですが、
 ある取材で不思議なお仕事をしていらっしゃった方に
 出会ったことがありました。
 その仕事とは
 「温泉の大浴場のシャンプー・リンス・
  ボディシャンプーのボトルの詰め換え作業」。
 温泉地のお風呂って、
 シャンプーやリンスなどが添えつけられていますよね。
 で、それって1日使うと減るじゃないですか。
 それを夜中に行っていっぱいに
 詰めて回るというものでした。
 その方は、国会議員だか県会議員だかを
 長らくされていたのですが、ある選挙で落選。
 無職になってしまい、失意の中で
 何ヶ月も外にでられなくなったのを見かねたご友人が
 この仕事を紹介してくれたとおっしゃっていました。
 その後彼は、その仕事をきっかけに
 大浴場の清掃のアウトソーシング事業を立ち上げました。
 もちろんその事業はビルメンテナンスなどに発展。
 さらに、メンテナンスのコスト削減がねらえる
 効率的なビルや浴場などの
 設計のコンサルティングにも着手し、
 かなりの収益を上げていらっしゃるそうです。
 世の中にはいろんなお仕事があって、
 どんな仕事でも次の仕事に発展できるものなんだなぁ…
 と、しみじみ感じたお話でありました。
 ところで、うちのだんなさんは
 店舗の施工管理の仕事をしています。
 そのせいか、どこかのお店に入ると
 壁や床をコンコン叩いたり、天井から
 窓枠からぐるぐる見回すという習慣が治りません。
 これって、一緒にいると結構恥ずかしい。
 そんな私は、本などの印刷物の誤植を見つけると、
 ものすごく悪い物をみてしまったような
 申し訳ない気分になります。
 これも職業病?
 (aphasia)



・よろず文筆業の私は、
 スポーツ新聞のえっちこらむも書いています。
 あちこちで見かけるカップルや、
 関係不明な二人連れなどを見ると、
 すぐにストーリーを組みたてるクセが。
 「男子高校生とおばさん。
  あれは親子にしちゃ仲良すぎ。
  同じアパートに住んでいて、
  おばさんがあのコを誘惑中。
  さっき偶然、電車で会ったから、
  帰って部屋に誘おうかと考えてるところ」
 などなど。
 自分でイヤになるくらい、
 すぐにストーリーが浮かんじゃいます。
 (む)



・学生時代に巫女のアルバイトをしたことがあります。
 地元の県では権威のある神社だったので、
 (時給がイイかな?)と思ったのが理由です。
 16歳〜20歳前後の娘ばかり、
 正月増員が30名くらいいたと思います。
 境内の掃除に始まり、
 ビニール袋で保管されていたお守りを箱に並べたり、
 おみくじ箱におみくじを詰めたりして準備を進め、
 12月30日には宮司さんにより娘全員に厄払い。、
 巫女の衣装が支給されました。
 彼氏がいる子は、「彼に見せたら喜んでくれたー!」と、
 正月前からめでたそうでした。
 が、残念ながら私には関係なかった…。
 
 12月31日は、午後9時から出勤。
 前日までの暖かさが一変し、
 その年の最低気温を記録する中、
 ふきっさらしのおみくじ売り場でスタンバイ。
 袴の下にジャージ、ババシャツを着込んでいましたが、
 風邪を引いた子もいました。
 ヤンキー御一行や、中国人ツアー客が多くて、
 「一気飲み→泥酔→倒れる→仲間が慌てて病院へ」
 を目の前で見せられたり、
 日本語が通じずに逆切れされたり、
 なかなか濃かったのですが、
 仲間と期待していたような
 「かっこいい男の人と偶然の出会いが」
 というようなハプニングはなくてガッカリ。
 バイト代をもらってみると、
 スズメの涙ほどしかなくてビックリ。
 デパートバイトなんかでもらう正月料金とは程遠く、
 県の最低基準にギリギリ届くくらいだった。
 地元の大学生がいないのが怪しいとは思ってたけど…
 とヤケになって、バイト仲間とステーキ食べに行ったら
 それで終わってしまいました。
 噂では、2年続けてやった人はいないそうです。

 後から宮司の位を持つ先輩に聞いたところ、
 神社によって待遇が違い、
 格が低いところほど
 バイトを大事にしてくれるそうです。
 そういえば、その先輩は
 おうちが神社をやっているので、
 世襲制のように宮司の位を受け継いだ、
 と言っていました。これも職業でしょうか。
 地学部で、理系なのに
 古文書をスラスラ読むので、研究室でも、
 「地震に関する江戸時代の文章から、
  実際の活断層の積層した年代を特定する」
 という研究テーマを教授に設定され、
 古文書ばかり読まされ、フィールドワークに出られない
 と嘆いていたのを思い出します。
 先輩、元気かなあ。
 取りとめなくてもうしわけありません。
 どうぞよろしくお願いいたします。
 (しのっち)



・みなさま、ほぼ日は!
 2/7の「いろんな仕事」に
 交通量調査で指が勝手に動いてしまう職業病を
 掲載していただいたnakaです。
 自分の体験を読みながら、我ながら
 だいじな職業病を忘れてたことに気づきました。
 上記の交通量調査はもう10年ほど前のことなので
 今は車を見て指が動くことはないですが
 今もあることで、ついつい指が・・・・。
 現在、Webを中心としたデザインの仕事をしているので
 一日中コンピュータに向かっています。
 でも、たまに鉛筆で
 ものを描かなくてはならない時があります。
 そこで書き損じをした時です。
 普通なら消しゴムに手が伸びるはずが
 左手が勝手に「コマンド」+「Z」のキーを
 たたく動きをしてしまうのです。
 そうです、やり直すときはコンピュータでいうところの
 「アンドゥ」と身体が覚えてしまっているのです。
 (私はMacを使用しています。
  Windowsなら「ctrl」+「Z」ですね)
 あと、何か捜し物をしている時は
 「コマンド」+「F」(検索)をしてしまいます.....。
 こんな自分がちょっとイヤです......。
 (naka)



・テレビ誌のフリーライターをしています。
 ちょっとイヤミに聞こえるかもしれませんが
 自分でもやな職業病だなあと思うのできいてください。
 ていうかお読み下さい。
 タレントさんをテレビで見たり
 友達とタレントさんの話をしていても
 すぐに所属の「事務所」が浮かんでしまいます。
 そして「あの人はいい人よね」と友達が言っていても
 「事務所がいけずなんだよ」とか
 「事務所があれじゃあ、うれないよなあ、
  いくらがんばっても」とか、すごく鼻につくことを
 心のなかで毒づいてしまう自分がいます。
 もう自分は何様だろうって思います。
 でも鬼みたいなマネージャーさんとか
 ヤ印みたいな事務所の幹部の顔が浮かんでしまって
 純粋にテレビを楽しめないのです。
 仕事でつねにぺこぺこしているので
 (自分の仕事のために、タレントさんの
  ドラマの貴重な空き時間をいただくので
  必要以上にへりくだります)
 見方がいじわるになっちゃうのかもしれません。
 いやだなあと思います、自分でも。
 (りくり)

・私の職場は会計事務所です。
 ここに勤めるまでは、税金のことなんて、
 まったくと言っていいほど無知でした。
 もうすぐ6年目を迎えますが
 少しずつ税金のしくみやなんかが
 わかりかけて来た今日この頃、
 いろんなところで買物したりすると
 「儲かってんのかなぁ?」と心の中で考えたりします。
 特に近所の昔からあるような
 小さいお店で買物して消費税取られたりすると
 「免税業者じゃないのかよ」と勘ぐったりします。
 (※免税業者:消費税をお客さんから徴収しても、
        国に納めなくてもいい業者さんのこと)
 職業病?とは、言えないかも知れないけど
 いつも気になってしまうので書いてみました。
 (匿名のかた)



・このコーナー、
 自分とは違う世界が垣間見れてとっても楽しい!
 ということで、少ないながらもお返しを・・・
 私はいわゆるSEです。
 重役方に新システムの提案!なんて
 きらびやかなことはなく、
 お客さんにシステムを説明するところから、
 ビルの電源設備まで
 結構泥臭いことをやっております。
 そのなかでキーになるのが、英字の発音です。
 正しく伝えないと影響大なので
 「T」は「テー」
 「D」は「デー」
 と、まるでひと昔前の
 おっちゃんのような発音をするのです。
 入社当時は反抗して「ティー」なんて言ってたのですが
 いまやすっかり身についてしまい、
 NTT(東日本)は「エヌテーテー」なんて、
 業界以外の友達にも平気な顔で発音しています。
 SEの皆様、そんなことありません??
 ではでは・・・
 (なが)



・私は在宅でテープ起こしの仕事を時々しています。
 耳から聞いた言葉をひたすらタイピングする作業を
 数時間していると、夜、テレビから流れてくる言葉を
 無意識に頭の中でタイピング・・・・・。
 CMだと大丈夫なんだけど
 ニュースのナレーションは
 ほぼ100%頭でタイピングしています。
 なんだか実際の倍以上、仕事してる気になります。
 (ハビ)



・ついつい誤字脱字を見つけてしまいます。
 もう、気になってしょうがありません。
 例えば、
 誤:家の前をとうって→正:家の前をとおって
 誤:早く走って→正:速く走って
 こんなのもありました。
 誤:二のまえ→正:二の舞(まい)
 あと、聞く・聴く・訊く、治る・直る、
 納める・治める・収める・修める…。
 嗚呼…なんてイヤなやつなんだろう、私って。
 そう、私の仕事は、通信添削指導員。
 (雅子)



・むかし実家が日本そばやをやってたとき、
 ねぎは「ねぎやさん」が
 ねぎだけ専門にもってきていました。
 やおやさんじゃないんですねえ。
 聞くとねぎだけ扱ってるそうで
 りっぱという言葉がぴったりの
 まっ白ふとくてぴかぴかのねぎでした。
 ちなみにねぎやさんからのお歳暮は下仁田ねぎでした。
 (スーパーおかん)



・私も以前、職業病にかかってました。
 都内某百貨店に勤めていたのですが、
 売り場を歩行するとき、お客様とすれ違うときは
 「いらっしゃいませ」
 と声掛けをするのが決まりだったのですが、
 混雑している店内を歩く時にも
 「いらっしゃいませー」と言いながら、
 通してもらったりしていたのです。
 そうすると、自分が普段、
 お客として買い物をしているときでも、
 混んでくると条件反射で
 「いらっしゃいませー」
 とつい言ってしまいそうになりました。
 本当に「いらっ」まで言ってしまって、
 慌てて言葉を飲んだことは数知れず。
 仕事を辞めて5年経つ今では、
 そんなこともなくなりましたが、
 全国の販売業に携わっている皆さんも、
 同じ職業病にかかってるのではないでしょうか。
 (う)



・私が結婚前にしていた仕事は、
 「海図改補」というものでした。
 船乗りさん達が使う
 「海図」を売る会社に勤めていたのです。
 数百種類の縮尺の違うそれぞれの海図の
 変更箇所を週に1回出される海上保安庁の
 データを基に手書きで書き加えていきます。
 B1(畳半畳ほど)のサイズの海図に、
 「9メーター延長された防波堤」
 を書き加えると、1/45000縮尺では
 0.2ミリ延長となったりします。
 ペンと定規で描くのですが、この場合は点ですね。
 これを在庫分50枚、更に縮尺の違う分を30枚とか。
 海は広い...。と実感したものです。
 会社には元外航船の船長と、
 船乗りさんが嘱託で働いてらして、
 2人の会話を聞くのがとても楽しかったです。
 「アルゼンチンの海は透明で船底が見える」とか、
 「イルカが船と競争しに来る」とか。
 「雨雲に向かって船を走らせて雲の下でシャワー。
  皆、石鹸で身体を洗う」
 なんて話もありました。
 (う)



・木を計る仕事の話がありましたが、
 私の仕事の中にもそんなのがあります。
 例えば、山に通る電線に引っ掛かってしまいそうな木や、
 山々など空中写真を撮る際に、
 地上に目印を付けるらしいのですが、
 その目印に邪魔になる木などは
 支障木と言い、伐採します。
 その木を一本づつ測り、高さと直径と材積をだします。
 立木も財産なので補償してもらうわけです。
 大抵足場が急なので大変。
 スパイク付き地下足袋で頑張ってます。
 (フォレスター)



・私の職業病は「気づいちゃう」こと。
 私は学習塾用教材の編集者です。
 初めての土地でも、
 電車や車の中からぼうっと外を眺めていると、
 「○○予備校」とか「○○塾」とか
 小さな看板でも気づいて、
 「うちのお客さんかなあ」と思ってしまいます。
 また、仕事じゃなくてその気もないのに
 雑誌や広告の誤植に気づいてしまうのです。
 そのページや面を開いて数秒後、
 まだ字を読んでいないのに、何か気になって
 その部分に目をやると、それは誤植なのです。
 校正の仕事をしている方は
 結構こんなことがあるのではないでしょうか。
 たかうさんが書かれていた
 「文字のツメや大きさ・行間のアキ・色の濃さ」
 が気になることもしばしばです。
 では、みなさん、頑張り過ぎない程度に、
 お仕事頑張ってください。
 (あきかん)



・職業病の話しですが、私の病気は
 「食品表示を必ずチェックする」なのです。
 もう、自然な仕草として
 食品をスーパーなんかで持ったら、
 くるんとひっくり返して、原材料とか見てます。
 かなり前、沖縄を友人と旅行したとき、
 どこかで気のあった栄養士さん(大阪の方でした)と
 一緒に飛行機に乗り、席は一列に3人並びました。
 まだ、機内でお菓子を配ってたころです。
 友人は突然大笑いしました。
 「それって職業病!!」
 スッチーからお菓子を頂いた瞬間、
 栄養士2人は「同時」にくるんとひっくり返して、
 原材料チェックしてたのです。
 この頃、カロリー等の表示もしてますし、
 「くるん」に拍車がかかるのでした。
 (管理栄養士・かなず)



・仕事のことで、面白い話から深く考えてしまう話まで
 いろいろ書いてあったので
 「私も!」と思ってメールをしています。
 私は、遺跡の発掘調査の仕事をしています。
 といっても、
 どこかの大学の考古学の学生ではありません。
 皆さんの利用している建物や、
 高速道路の建設するときに発見される遺跡を
 調査しているのです。
 正確に言うと、私はその仕事のお手伝い。
 土器の復元等をしています。
 私たちの調査する遺跡は、
 どれも最終的には壊される事を前提としているので、
 報告書、という形で存在を残しておくのです。
 あの阪神大震災の復興のときも、
 全国から調査員が集まって遺跡の調査をすすめ、
 そして被災者のみなさんの家を建てたり
 道路を作り直したりしたのです。
 発掘調査、ときくとすぐに
 ‘捏造’を連想されるかもしれませんが
 こんな地道なことでもあるのです。
 そんな私の職業病は
 「割れたものをみつけると、復元したくなること」です。
 おせんべいを割ると、食べる前に
 まず元の形につなぎ合わせたくなるし
 スーパーに行って、
 半分に切られた白菜やキャベツをみると
 「もう半分はどこだ?!」と、探してしまう・・・。
 食器を割ってしまったときは、
 やっぱり元の形になるかどうかつなぎ合わせて
 「あ、ここの破片がどこかに飛んでいる」
 と、探すことも。
 いつまでたっても治りそうにありません。
 (泉鈴)



・私と旦那は、2人ともシステムエンジニアです。
 会社は違うけど、お互いに年中忙しい!
 用事のないたまの休み(年に何回か)には、
 夫婦して昼過ぎまで爆睡し、
 ご飯を食べたら夕方からまた寝る。
 夜中にごそごそ起き出して、ご飯食べてまた寝る・・・。
 夜が明けるころに
 こんなのダメダメだあ!って後悔するのでした。
 そんな旦那さまの職業病の症状の一例を。
 ある昼過ぎ、私は腹部の激痛で目が覚めました。
 隣で旦那はスヤスヤ寝てます。ちょっとくやしい。
 私はこんなに痛いのに!と思い、
 「おなか痛いよー。おきてよー。ねぇねぇ」
 とゆっさゆっさと起こします。
 「ん?おなかぁ!?
  お前・・・ちゃんと仕様書読んだのかよ!!
  いつも言ってんだろ!」
 「・・・は?おなか痛いんだけどさー」
 「トリセツ(取り扱い説明書)は!
  だから痛くなるんだろーが!!」
 かなり不機嫌に怒ってます。にらんでる目が怖いよ。
 「ねぇ、仕様書?取説?何何??」
 (笑いをこらえるのに痛み倍増)
 「だからー!取説よんでねぇだろって・・・!」
 気づいたらしい。
 「・・・ウー・・・(布団をかぶる)」
 恥ずかしいらしい。痛いけど、笑いました。
 布団から笑うな!の講義の音がぼふぼふと。
 旦那はそれでも寝たフリを通し、
 本当に寝てしまいました。
 今日も旦那は徹夜上等!です。がんばれ!旦那!
 (あきき)



・長年、出版&印刷業界に関わっていると、
 キレイな景色を見た瞬間、
 目に飛び込んできた色をCMYKに換算します(笑)。
 カラー印刷の4原色
 (C=シアン、M=マゼンダ、Y=イエロー、K=黒)で
 見てしまうので、
 真っ青な空=C80とか、夕焼け=M60Y80とか…。
 しょせん自然の色がCMYKで表現できないのは
 百も承知ですが、街角で見かけるポスターとか、
 ステキなセーターを見つけた時にも、
 パッと浮かんでしまうんですね〜。
 今時の若手デザイナーはMac使いなので、
 色もRGB指定らしく、
 そんなことは思わないんでしょうが、
 もうこれは職業病以外のなにものでもないでしょうね。
 あと、本屋で書籍を買う際も、
 奥付けから見て「ほほ〜第○刷かぁ〜」と
 思ってしまう…ヘンな立ち読みです。
 (たなかちゃん)



・職業のお話、大変興味深く読んでいます。
 私は特別変わった職業ではない、
 「花屋」をしています。
 都会に住んでいる方の思い浮かべる
 「お花屋さん」とは違い、
 お寺がたくさんある小さな町のお花屋さんですから、
 今若い人達が憧れている
 「フローリスト」では全然ありません。
 もちろんアレンジメント、花束、
 ウェディング関係の装花、すべてこなしますが、
 もっぱらお墓参りのお供えの花で
 商売させて頂いています。
 お墓の近くにあることと、
 もう四代続く古い店であるので、
 よくお墓のことを尋ねられます。
 お墓参りって、盆暮れお彼岸って感じで、
 なかなか足が遠のいている方もいらっしゃって、
 その家のお年寄りがお亡くなりになると、
 お墓の場所がわからなくなる方もいるんですね。
 それで、よく誰それさん家のお墓はどこにある?
 とか、ここのお墓とお墓は親戚関係であるとか、
 宗教はなんだとか、
 いろんなことを尋ねられるんです。
 法事にはいくら包んだらいいか?とかまで。

 ある人に、
 「ここの花屋は花だけ売っているわけじゃないんだね」
 と言われて、はっ!としたことがありました。
 お寺の横の小さな花屋ですが、
 なんとか成り立っているのは、
 そんなところにあるのかな?と最近思うんです。
 おばあちゃんに連れられて
 お墓参りに来ていた子供さんが大きくなって、
 何か思うことがあるのでしょう、
 独りでお墓参りに行かれるのを見ると、
 「続いてゆく」ということを実感します。
 (花屋)



・かわっているかどうか疑問ですが、
 実家の父(65歳)は「はちみつ屋さん」です。
 定年退職する前は小学校の校長先生でした。
 学校で発生した蜜蜂を、地元の養蜂業のおじいちゃん
 (80歳超えているのにとても若々しい人です)に
 教わりながら飼育したのがきっかけで、
 蜜蜂が大好きになったようです。
 今もそのおじいちゃんに教えてもらいながら、
 庭で蜜蜂を飼っています。
 とれた蜂蜜は温泉の土産物屋に出荷しています。
 柿の蜜はくせがなくて人気商品です。
 栃木は苺の名産地ですが、
 苺の交配に使われる蜜蜂はかわいそうなのです。
 苺はあまり蜜がとれないため、
 冬を苺畑ですごした巣箱は、
 春になると全滅してしまうか、
 とても数が減った状態で養蜂農家に帰ってきます。
 そんな巣箱を実家でもひきとって、
 秋までそっとしておきます。蜜もとりません。
 また、夏の分蜂は蜂にとってのお祭りで、
 人間は驚きますが野性的ですごいセレモニーです。
 庭一面に浮かれ飛ぶ蜂の羽音で目覚める朝。
 何万匹の蜂のむこうの景色が
 陽炎のようにゆらめくのです。
 蜂を飼っていると、季節ごとにいろんなことが、
 書ききれないほど起こります。
 こんな面白い仕事を選んだせいか、
 父は最近になって人間やわらかくなったかも、
 と娘は思っています。
 長いメールでごめんなさい。伝えるって難しいですね。
 ほぼ日のみなさんもがんばってください。
 ハラマキ楽しみに待っています。
 (あくび)



・私の職業病は「干してある洗濯物を見てしまう」です。
 そんな私の職業は『タオルのデザイナー』です。
 もちろん、売り場のリサーチも必須なのですが、
 「実際どんなタオルを皆さん使っているのかしら?」
 を知るには、洗濯物チェックが一番参考になるのです。
 洗濯物が干してある時間帯に外出すると、
 ベランダやお庭の物干に
 ついつい目がいってしまいます。
 その他、スポーツジムや温泉の脱衣所などでも、
 「どんなの使ってるのかしら?」
 と人様のタオル類を観察してしまいます....。
 「ハタから見ると、『洗濯物ドロボー?』と思われたり、
  『あの人、さっきから私のことジロジロ見てる!』
  と思われたり、してるんじゃないだろうか?」
 と、思いながら、ついつい
 目が・・・・行ってしまう、のです。
 一番たまらないのが、
 マンション群を電車で通る時です!
 周りを気にせず見放題&
 いっぺんにたくさんの洗濯物を見れるので、
 「電車、もっとゆっくり走ってほしいな〜」
 と思ってしまいます。
 この仕事をしている限り、
 このクセはぬけそうにありません....。
 (あ)



・私は音楽高校に通っていたのですが、
 音高生や音大生は
 みんな何かとすぐ拍手します。
 (maria)






選挙落選の失意から
シャンプー・リンスの詰め替え、
そして最終的には多角的経営にまで至った、
というお話、とってもおもしろかったです!

「いっちょんちょんのくんろく」「よんぱーななに」
などの建築用ガラスの言葉づかい、シブイぜ!!!
「音大生はすぐ拍手する」とかの短い話も、好きだなぁ。

いろんな仕事のいろんなクセ、
それぞれ、かっこいいですねー!
「いろんな仕事」、まだまだ大募集していますので、
postman@1101.com
こちらまで、どうぞ、メールをお送りくださいませ!

それでは、また次回のこのコーナーでお会いしましょう!!
「ほぼ日」スタッフのメリー木村でした。

2003-02-09-SUN

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