イトイさま
ダーリンは決して悪くないよ。
当オフィスに本当にいたんです。彼氏をそう呼ぶ人が。
彼女の姿や声や声や形振りを見るに、
きっとそう呼べる人の出現を
待ちこがれていたのだと思うの。
で、第一声「私のダーリン!」を聞いたとき、
一同、ぐっと黙った。
しかし私一人大笑いしたのだった。
決して彼女の冗談ではないまじめさを笑ったのではなくて、
私の中に「そう呼べたら幸せだろう」という気持ちが
シットとともにムクムクと生まれたからで、
それが恥ずかしくて、
笑ってどこかに飛ばしたかったんだろう。
外側も内側も恥ずかしさって同等だ。
・・・で、先に送りましたボツネタは、
単に学生服だけの
(そうー男 森田は書いたが)問題ではなくて、
他人を締め上げて身につけているものを取るのは、
どんなに現代にはありふれていると言われようと、
その一瞬飛び交う暴力は、
古代より永遠不滅の恐怖だと思うのです。
さりげなく日常的な形容詞に
こだわりすぎたあげくの失敗なのだ。
(女 森田談)