- 渡辺
- 対談の前に、ケーキを並べてもいいですか？
これは持田さんおすすめの、
蔵前のソフトバターです。
- 持田
- そうです、そうです。
- 渡辺
- これは「千疋屋」のバナナショートケーキ。
- 持田
- おぉ‥‥あ！
すごいですね！
- 渡辺
- わあ、かわいくないですか？！
- 持田
- （笑）かわいい、かわいい。
- 渡辺
- それから、赤坂の「西洋菓子しろたえ」のケーキ。
- 持田
- わぁ！
- ──
- あの、この大量のお菓子は
持田さんの「おすすめリスト」から‥‥？
- 渡辺
- はい。買ってきてみました。
といっても、地方のものもあるので、
ぜんぶは用意できなかったんですけれど。
あと、自分の好きなものも勝手に混ぜてますけど。
こんなふうに並べたら、持田さんは、
どれを選ばれるのかなぁとか思って。
きっと、持田さんの好きなのは、
「しろたえ」じゃないかな。
- 持田
- きれいですねぇ。
あ、「しろたえ」は、苺大福も？
- 渡辺
- あ、これはですね、「しろたえ」の近くの
赤坂「松月」の苺大福です。すっごくおいしいんですよ。
えーと、「しろたえ」からはシュークリームも
持ってきてますよ。
- ──
- すごいですね‥‥。
- 渡辺
- いやぁ、なんか嬉しいですね。こう、並べると。
今日はよろしくお願いします。
わたし、糸井さんが「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げた
１９９８年からこの連載をしているんですが、
気の合うどなたかといっしょに
お菓子の話をしたいと、
ず～っと思っていたんです。
連載の紹介文にも、糸井さんが
「そのうちゲストも来るらしい」って
書いてくださってたんですけれど、
本当にひきこもりのように
「これがおいしい」
「あれがおいしい」って書いてるうちに、
１７年目になってしまって。
今回、読み返したら紹介文からも
その一行が消えてしまってて（笑）。
- 持田
- わあ、長いですね！
- 渡辺
- そうなんです。それで、先日、
持田さんと番組でお会いして、
一緒にお汁粉を食べたんですよね。
もともと思っていたんですけどね、
「なんてかわいいかたなんだろう！」って。
その時の感じで、
「マリーな部屋に出てください」って
わたしが誘ってしまって。
つまり、初ゲストなんです。
- 持田
- 初ゲスト！ １７年目で（笑）。
- 渡辺
- はい（笑）。あ、でも、ひょっとしたら
最初で最後なんじゃないかと思うんですけど。
- 持田
- ありがとうございます。
- 渡辺
- 持田さんって、わたし、なにかで読んだんですが、
浅草の、棒みたいなバターケーキ、
あるじゃないですか。
- 持田
- はいはい、「アンヂェラス」ですね。
- ──
- 「アンヂェラス」というお店の名物になっている、
「アンヂェラス」というバタークリームケーキですね。
- 渡辺
- そう！ そちらを紹介してらっしゃるのを見て、
「バタークリーム、おいしいよね」って、
勝手に１人で思っていました。
- 持田
- バタークリーム、おいしいですよね。
大好きです。
- 渡辺
- そこから番組の時にお汁粉を召し上がって、
「あぁ、おいしい！」っていう感じから、
「お、これは相当、甘党だぞ」と。
それでどんなものがお好きかを
マネージャーさんに伺ったら、
届いたリストがそうとうな広範囲で。
「なるほど、こういう感じなんだな」って。
- ──
- そのリストが、こちらですね。
●金龍山浅草餅本舗の揚げ饅頭
●浅草亀十のどら焼き
●蔵前 榮久堂のソフトバター
●千疋屋のバナナショートケーキ
もしくは
イチヂクのフルーツサンドウィッチ
●西洋菓子しろたえのチーズケーキ
●東京洋菓子倶楽部の
アップルパイとモンブラン
●佐賀のしるこ一平のあわぜん
●山形・天童の腰掛庵のわらびもち
●南青山和菓子まめの
苺大福とマンゴーあん
●浅草亀十のどら焼き
●蔵前 榮久堂のソフトバター
●千疋屋のバナナショートケーキ
もしくは
イチヂクのフルーツサンドウィッチ
●西洋菓子しろたえのチーズケーキ
●東京洋菓子倶楽部の
アップルパイとモンブラン
●佐賀のしるこ一平のあわぜん
●山形・天童の腰掛庵のわらびもち
●南青山和菓子まめの
苺大福とマンゴーあん
- 渡辺
- 全国ですね、範囲が。
- 持田
- そうなんです。
ツアー先とかで、いろいろ聞いたりとかして。
- 渡辺
- それで食べてみるわけですか？
- 持田
- そう、それぞれ、おいしいんですよ。
- 渡辺
- でも、やっぱり中心には、地元のものが？
- 持田
- はい、浅草が多いです。
- 渡辺
- 浅草は「深い」ですよね、きっと。
- 持田
- わたしもそんなに熟知してるほうではないんですけれど、
行けば、老舗がいっぱいあって。
- 渡辺
- じゃあ、榮久堂のソフトバターは食べ放題！
- 持田
- そうですよ！ もう食べ放題です。
- 渡辺
- 榮久堂のソフトバターって、
ナボナっぽいんだけれど、
ナボナよりもバター風味が強いというか。
- 持田
- パッケージも素朴ですよね。
- 渡辺
- 箱に付いてる紙もかわいい。
こういうデザイン、持田さん、お好きですよね。
- 持田
- 好きです！ すごく。包装紙とか、
「かわいいなぁ。なんてことないんだけど」
みたいなのがすごく好きです。
- 渡辺
- そしてバナナショートですけれど、
わたし、千疋屋にバナナショートが
あるんだっていうことが衝撃だったんです。
- 持田
- わたしも衝撃でした。
- 渡辺
- いつ知ったんですか？
行ってみて？
- 持田
- 「ショートケーキをお願いしたいんですけど」
って言った時に、
メニュー表みたいなのを見せてくださって。
- 渡辺
- メニュー表、あるんだ！
- 持田
- 「どのフルーツになさいますか？」って。
「え？ いちごだけじゃないんですか？」って言ったら、
「いろんなフルーツでできますよ」、
「じゃあ、バナナとかもできるんですか？」って。
- 渡辺
- うんうん。
- 持田
- バナナって、色が変わっちゃうから、
バナナを主役として作るのを
けっこう懸念されるケーキ屋さんが多いんです。
それを「バナナでも大丈夫です」とおっしゃるので、
「じゃあ、ぜひバナナでお願いします！」と、
それ以来、もうわたし、バナナ一辺倒です。
- 渡辺
- バナナ、お好きですか？
- 持田
- はい。バナナと生クリームっていう
組み合わせがもう大好きで。
- 渡辺
- ちなみに千疋屋さんのメニュー表には、いちごとか？
- 持田
- メロンとか。
あと、季節にもよりますが、いちじくとか。
- 渡辺
- そうなんだぁ！
ちなみに持田さんのお好きなおやつ表に
「千疋屋のバナナショートケーキ、
もしくはいちじくのフルーツサンドウィッチ」
って、ありましたよね。
それでわたしも「いちじく、おいしそうだな」
と思ったんですけれど、今は残念ながら時期じゃなくて。
- 持田
- なるほど、そうなんですね。
（つづきます）
