みうらさんの、
青年時代のスタジオ(=自分の部屋)録音を支えたのが
カセットデッキ、ということなのですが、
現在はCDデビューを果たされていますので
もはや録音は
カセットテープではないですよね?



僕は、もはやCDを4〜5枚出している
プロのミュージシャンなんで、
‥‥いや、本業は
エロスクラップをつくることであり、
あとは全部趣味です。



いやいやいやいや。




でもまあ、ことあるごとに、
ぼくのなかにメロディーが
わき上がってくるわけですよ。





ええ。



いま、「勝手に観光協会」というのを
毎月、安斎肇さんとやっていまして、
そこで浮かんだメロディーもカセットテープに
録音しています。
ぼくはいまだに、カセットテープ派なんです。




先日「勝手に観光協会」で
徳島に行かれた際に浮かんだメロディも
カセットテープに録音しておられました。
そのメロディを動画の最後のあたりに入れましたので、
みなさん、どうぞごらんください。
みうらさんが、その、口笛でメロディーを‥‥
これは、おふたりで演奏されているんですか?




え?




安斎さんと、おふたりで?




いやいや、安斎さんは、いつも寝てるから。





そうなんですか。




僕ひとりでなんでもやってるから。





‥‥なるほど。
しかし、動画の冒頭にもありますが、
小学校の低学年で、
あほなことをしましたね。



ええ。
せっかく買ってもらったオープンリールのテープで
やったのは、結局
おならを録音したことだけなんです。
昔はマイクの前でしゃべることなんて
なんにもなかったもんです。
いまはケータイなどがあるので、いいですけれどもね。




ケータイで話すのとはまたちょっと
ちがうような気もしますが‥‥。
高校のときにご両親にカセットデッキを買ってもらい、
オリジナルの歌入りのテープ‥‥じゃなくてアルバムを
16本、製作したということですね。
しっかし、これ、
よく残していらっしゃいましたね。



‥‥?
いや、残すのが僕の仕事ですから。






そう、そうですよね。




僕にとって
とっておきのものはないんですが、
取って置くのものはたくさんあるんです。
これは現在、「DTF」という2枚のDVDに収録され、
全曲、みなさまにお聴きいただくことができます。




古いカセットテープに録音された、
みうらさんの貴重なファーストアルバムのタイトルは、
「ぼくはかしこい!!」。
1曲目は「旅立つぼくの朝」で
ラストは「旅に出てみたい」という曲です。
旅に終始しているわりに、
最終曲で気分がふりだしに戻っています。
もとはと言えば、おならの録音ではじまったテープ人生。
全400曲を録音するあいだじゅう、
そしていまなお現在も、
みうらさんとともに、カセットデッキは、います。
みうらさんの13こめの恩返しでした。




実家の部屋をレコーディングスタジオと呼んだ
みうらさんは、15歳ぐらいのときから
1日4曲をノルマに曲づくりに励んだ

■「飛び出しカエルTシャツ」
プレゼント当選者発表

江坂 さま
いち さま
工房まのいち さま

がご当選されました。
おめでとうございます!


カセットデッキ
カセットテープを録音したり再生したりする器械。
MDやCDなどの、デジタル方式での録音媒体があらわれるまでは、
録音といえばカセットテープだった。
なお、本日の動画の冒頭に出てくる「オープンリール」とは、
カセットテープの中身のテープ部分を大きくしたような録音媒体。
太いテープそのものを手で器械に添わせてリールに巻き取る形式だった。
現在でも、録音スタジオや放送局で現役で働いている
オープンリールデッキもあるそう。


安斎肇(あんざい・はじめ)
イラストレーター、デザイナー。
「空耳アワー」のソラミミストとしても有名。
頼まれてもいないのに、勝手に観光地におしかけてポスターを作成したり
ご当地ソングを制作するユニット「勝手に観光協会」をみうらじゅん氏と結成。
安斎氏の奏でる悲しげなオカリナの音色がすばらしいです。

トップページへ戻る


2005-06-13 MON
(c) Hobo Nikkan Itoi Shinbun 2005