CGをふんだんに使った作品が
映画界を席巻している昨今、
みうらさんが、
ビートたけしさんの映画はドチャック、つまり土着、
と判断される、その由縁は、どこにあるのでしょう?
(しばし考え)‥‥雰囲気ですね。
あの、顔のインパクトですね。
たけしさんのような「濃い人」って、
使いにくくなっているのでしょうか、
そのあたりが、よくわからないんですけれども、
最近は、顔の薄い人が多いですよ。
ミンダナオ島みたいな顔の人って
だんだん出てこなくなりましたからね。
はい。
昔のスターって、
チャールズ・ブロンソンみたいに、
しょっぱなに画面に出てくるだけで
ガツーンと来たもんでしょう。
そういう方が主演をしていない映画は
やっぱりつまんないです。
ゴジラ映画のすごいところは、
ゴジラがすごいからなんですよ。
ゴジラがドチャックだからなんですよ。
ゴジラ映画はあくまでゴジラがメインであって、
あの顔さえ出てくれば
「よっ、ゴジラ!」
と、なるでしょう。
最近は、薄い人が薄い演技で出ておられるので
それが、僕にとってはとても残念です。
動画の中で、
たけしさんの映画を見ると落ち込む、と
おっしゃっていましたが、
それはどうしてですか?
僕はたいてい、なんでも落ち込むんです。
ほんとは生活のなかで
落ち込まなきゃいけないポイントはたくさんあって、
それを見逃しているだけなんです。
だけど、たけしさんの映画のような
大きなものに触れると、
落ち込みポイントを見逃せないんです。
「この人がこんなことやってるのに、俺は
何をやってるんだ!」
「ジョージ・ルーカスが
スター・ウォーズを撮った年のその日に
俺はいったい何をやってたんだ!
‥‥飲んでたじゃないか、
この日!」
すごい追及ですね。
そういうことを思うと
激しく落ち込むんです。
ストーンズが来日したときも、
僕は両手放しでは喜べませんでした。
こうやって、双眼鏡でステージを覗きながらも
「なぜ俺があそこのステージにいないんだ、
なぜ俺がストーンズのメンバーじゃないんだ、
なんで誘われていないんだ!!」
ということを思うと
どんどん落ち込んでいくんです。
だめだ、これじゃだめだ、と思うんです。
だから、たけしさんみたいな
立派な方が、ああいう映画を撮られると、
ほんとうに落ち込むんですよ。
俺は、何をやってるんだ、
ファイトー、ファイトー、千葉。
千葉?
ジャガーさん、知ってる?
ジャガーさん?
いいえ、あの‥‥、
じゃ、あげる、このCD。
ありがとうございます。
この後、ひとしきりジャガーさんの歌を熱唱し、
今日も落ち込みポイントを見逃しそうになる
みうらさんでした。
ゴジラさえ出てくれば、
ブロンソンさえ出てくれば、
勝新太郎さえ出てくれば、
仁鶴さえ出てくれば、
太陽の塔さえあれば、
作品のすべては成功だ、
そんなことが少なくなってきている、この愛知博時代。
「よっ、●●!」
スクリーンに向かって、思わず飛び出たかけ声は
客席全体をあったかムードにします。
このページをごらんのみなさまも、
いま、ひとりきりでいらっしゃると思いますが、
もしよろしければぜひ、
動画でみうらさんがしゃべり出した瞬間、
PCモニタの前でちいさく言ってみてください、
「よっ、みうら! よっ、くろめがね!」
世界の偉大なるドチャック・スター、
人をくぎづけにする力のある男、ビートたけしさんへの、
みうらさんの27個めの恩返しでした。
日本が誇る、世界のキタノ。
みうらさんは、
たけしさんの映画をはじめて観たときに
「こんなすごい人がいるのか」と思ったそうです。
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