北京近郊にある万里の長城の訪問を終えた
田島貴男番長率いる一行は
次に、万里の長城の西の果てを見るため、
ほぼ「万里の長城の長さ分」を移動します。
長城の端から端までの距離は約6000km。
中国は、とんでもなく広い。
朝5時半集合、北京を発ち、
シルクロードに通じる甘粛省に入って
蘭州を経由、嘉峪関(かよくかん)という
街をめざします。
問題は、経由地の蘭州の空港で、
待ち時間が約6時間ある、ということです。
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蘭州の街には黄河が流れているそうなのですが、
空港から市街地は75kmも離れており
バスの運行状況などを考えると
あまり動かないほうがいいようです。
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「ここはシルクロードの入口につづく
街なんだよね。
待ち時間6時間かぁ。
ほんとになにもないよ、超寒いし」
しかし番長、向こうにお店が見えませんか?
あれは願望によるまぼろしでしょうか。
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「もしくは『8時だヨ!全員集合』の
セットかもしれないな。
行ってみよう! ここから見えるお店、
片っ端から、行ってみよう!」
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お店の看板のひとつに
蘭州牛肉面と書いてありますね。
あれは、お面ではなく、ここ蘭州名物の
牛肉が入ったラーメンではないでしょうか。
「体が半端なく冷えてきたから、
ほんっっとうに、食いたいね。
しかし、ここまで来ると
ガイドブックの中国語が通じないらしいよ」
(店員さんに向かって)
すみません、肉の、ですね。
「メン、ミェン、
ミェーン(一生懸命)!」
お店のお姉さん
「???」
北京ではガイドブックを指させば通じたのに、
単語そのものが違うようです。
北京語、すでに無効です。
「やっとはじまったな、
我々の旅が」
次の嘉峪関では通訳さんが来てくれますし、
恐いのはここまでですから、がんばりましょう。
メニューの“面”という字を
指差せばいいんじゃないでしょうか。
「なんか、外に来いと言ってるみたいだよ」
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お店のおねえさんが「こっち、こっち」と。
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どこからか、こういう方が出てきて。
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そしてどこからか、人が寄ってきて
「これだろ、これだろ?」と腕をのばすポーズ。
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そうそう、これこれ!
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数秒で、ゆであがり!
![](images/4_1_4_10.jpg)
蘭州名物“牛肉面”いただきます。
ひゃー、番長、
おいしかったですね。
「うまかったー!
沖縄のソーキソバに似たテイストでした」
おいしかったゆえに、
全員、一瞬で食べてしまいました。
つまり、
「まだ1時間も経ってない」
あと5時間、やることがありません。
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周囲のお店を覗きに行きましたが
これも一瞬で終了。
残り時間、どうしましょうか。
「もしかして、オレのトークリサイタル?
田島貴男アップダウンクイズを開催する?
それはね、回答者じゃなくて、出題者の席が
アップダウンすんの。キャッハハハハ!」
両替をしたい気分になってきたので、
空港に戻ってみてもいいですか?
![](images/4_1_4_12.jpg)
「いいよ!」空港へ戻ります。
残念。空港には当然のように
両替できる銀行がありませんでした。
「田島銀行がご融資いたしますよ?
無利子で」
![](images/4_1_4_13.jpg)
わりと気前がいい。
することがほんとうになくなり、
案の定、トークリサイタルな状況です。
逃げ場はありません。
「じゃあ、これから何について議論する?」
このメンツで議論したことなんて
ないじゃないですか。
「オレのジャイアンリサイタルが
スタートだね。
ドラえもんに出てくるジャイアンリサイタルって
もともと落語のネタだったらしいよ。
藤子不二雄Bさんのほうが、
落語が好きだったんだって」
B?
(AかFです)
「だからドラえもんには
落語のネタがけっこう入ってるんだって」
![](images/4_1_4_14.jpg)
へええ。
「じゃあ、蘭州とかけて、何ととく?」
急に、なぞかけをやるんですか。
ちょっと難しいので、
あいうえお作文にしましょうよ。
番長、“たじまたかお”でどうでしょうか。
「よしきた! 頭文字を
“たじまたかお”にすればいいんだよね? 行くよ?
」
苦手そうですね。
じゃあ、“オレのニュース”でいきましょう。
オレのニュースの、お。
「エー、おしり噛んで」
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やっぱり苦手そうですね。
みんなで順番に言いましょうか。
「“いといしげさと”はどう?」
いいですよ、いきますよ。
「いぶくろがわりあいでかく(スタッフA)」
「とんでんへいだったこともあり(番長)」
「いがいに恐いこともやる(スタッフB)」
「しまり屋で(スタッフA)」
「げっこう仮面経験者(番長)」
「さとりの境地のその人は!(スタッフB)」
「とのさまですよ、ほぼ日の(スタッフA)」
「うまい、しまったね!」
‥‥番長だけでたらめを言ってませんか?
「そうお?」
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苦手ながらもうれしそうに作文を考える番長。
この後、あいうえお作文を
いろんなテーマで連続して11回行ない、
番長はすっかり気に入ったようす。
あっという間に時間が過ぎ行き、
小さな飛行機に乗り込んで、
バダインジャラン砂漠を越えに越え、
ようやく嘉峪関に到着しました。
嘉峪関では、通訳の程さんが
待っていてくれました。
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ジャイアンとのび太くんのようなふたり。
早い時間にラーメンを食べただけなので
腹ぺこです。
程さんに言葉を通訳してもらって
今夜は好きなものを食べましょう!
「程さん、この街は、
どういったものがおいしんですか?」
程さん
「特にありません」
えっ?
「えーっと、この街におもしろいところ、ありますか?」
程さん
「ないです」
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すごい!
すごいところにやってきた。
この日のようすを
ぜひ動画でおたのしみください。
(来週につづきます!)
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