西田 |
これほら、ヌメリササタケ。
みごとにぬめっているでしょう。
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田島 |
ああ、ほんとだ!
ところでさっきから西田さんは、
採れたキノコを、かごではなく
紙袋に入れていますね。
しかも、そんなにかわいいクマちゃん柄の。
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西田 |
ああ、これは採れたキノコが
傷つかないように、入れているんですよ。
キノコは、採るより
持って帰るほうが難しいんです。
かごのなかで壊れちゃうからね。
何枚か、あげますよ。 |
田島 |
いいんですか?
ありがとうございます。 |
── |
いいキノコが採れたら、
大切に、ここに入れましょう。 |
田島 |
よし。中山さんとは
ちがうコースを通るのがコツだな。
うわあああああ!
なんじゃこりゃ!
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西田 |
これは、ナラタケですね。
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田島 |
ナラタケ、昨日図鑑で見たよ。
これなんだ。ひぃえええ。 |
荒谷 |
ちょっと遅めだけど、
白っぽいものは食べられるから、
採ったほうがいいですよ。
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── |
あ、荒谷さん。
お久しぶりな気がします。 |
荒谷 |
ナラタケは、採るときにボリボリ折れるから、
ボリボリとかオリミキとか呼ばれています。
食用キノコとして親しまれているけど、
ちょっと消化が悪いから、食べすぎは禁物です。 |
田島 |
では、採りましょう、ナラタケを。 |
── |
番長、ちょっとかごをみせてください。
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田島 |
いいよ。

入山20分で、すでにこの状態です。
おいしそう。
あ! あれは?
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西田 |
お!
おーい、見落としてるよ、中山さん、
こんなにいいムキタケ! |
田島 |
ムキタケっていうんですか。 |
西田 |
こ~りゃ、おいしいキノコだよ!
つるっと皮がむけて、
喉をするっと通ります。
でも、毒キノコのツキヨタケに似ているから
気をつけなくちゃいけないんです。 |
── |
西田さんがクマちゃんの袋に入れるということは、
いいキノコなんですよ。
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田島 |
採ろう、採ろう!
ああ、あの高いところに
でかいやつが。 |
── |
ジャンピング採り、しましょうか。
あ、中山さんがやってきました。

ちなみに、右奥に小さく見える青い物体は
荒谷さんです。

あ、高枝切りバサミ‥‥じゃなくてナイフ。 |
中山 |
ほらよ。 |
田島 |
あ、ありがとうございます。

中山さんが、さらに長い枝を持ってきて
キノコを落としはじめました。
拾います、拾います。
あ、あいててて。 |
── |
ミュージシャンの頭にキノコの雨です。
ちょっぴりさるかに合戦のかにになったような
敗北の気分ですが
ようやくキノコ狩りをたのしみ出した
番長のようすをこちらの動画で
ごらんください。
(↑こちらをクリックしていただくと、動画をごらんいただけます。)
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西田 |
これが、さきほどのムキタケに似た毒キノコ、
ツキヨタケです。
このツキヨタケはたまたま色が濃いですが、
色が薄いものだとムキタケそっくりなので、
日本でいちばん中毒が多いんですよ。
ツキヨタケは、夜になると裏側が光るんです。

左がムキタケ、右がツキヨタケ。 |
── |
ロマンチックですね。 |
西田 |
枕もとに飾っておくと、
夜、光りますよ。 |
── |
間違って食べないようにして、
持って帰りましょう。
ところで、森の奥まで入ると、キノコは
いたるところに生えています。


食べられない毒性のものや、
時期を過ぎて
傷んでしまっているものも多いのですが、
この光景は、ちょっとウキウキします。 |
田島 |
いっぱいあるから、なにがなんだか、
というかんじになってきたね。

こんなに小っちゃくても毒キノコです。危険危険!
かごいっぱいにしよう、よし、がんばろう。
中山さん、このキノコは? |
中山 |
ダメ茸。 |
田島 |
これは? |
中山 |
ダメ茸。
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