■ニュース その1■
田島めぐりの旅。
第5回
はるばる栃木駅にて。
ひとつめの田島駅が車窓越しに
遠ざかっていきます。
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ちょっとだけ、せつなさを積んだ電車は、
いったん栃木駅をめざします。
栃木駅で方向を転換、
そのあとは一路、福島県の会津田島へ向かいます。
*
番長、栃木駅での乗り換え時間は、
なんと50分もありますよ!
「やった!
これで何か食べられるね。
栃木駅は、田島みたいに
無人じゃないでしょ、きっと」
まさか。
栃木って県庁所在地では
ありませんでしたっけ。
「栃木県は水戸だよ、たしか‥‥あれ、
オレ、切符どこにやった?」
パスネットを入れるのは
おしりのポケットだと、
北千住で決めたじゃないですか。
「そんなの、5分で忘れちゃうよ」
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忘却は5分単位です。
とりあえず、さがしてください。
「栃木駅では何を食べようね?
さっき田島駅で
佐野ってセリフを聞いたときから
ラーメンモードだから、
ラーメンがいいな」
やっぱりラーメンですね。
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栃木駅に到着しました。
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お店は‥‥?
「店がねぇ?」
ええと、ちょっと見たところ、
コンビニがありますね。
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「レストランは?
せめて駅弁くらい食いたいなあ」
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食べ物屋さんを求めて
駅周辺をさまよい歩く番長。腹ぺこです。
なんとか飯店、みたいなお店が
むこうに見えますよ!
中華料理店ならラーメンが
あるかもしれません。
「行こ行こ。そこ、行こ!
ラーメン、ラーメン」
ラーメン、ラーメン、ラー‥‥
しかしなぜ我々は、
いまこれほどまでにラーメンを
欲しているんでしょう。
「さっき降り立った田島駅で
雨にさらされて
オレは冷えきっている」
かなりヤバいです。
どうしてもここはひとつ、
番長にラーメンを
食べていただかねばなりません。
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ギョーザラーメン、と書かれた
輝かしい看板が見えてきました!
ああああ番長!
「なんだ!」
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まだ営業していません!
「ヒャーまだやってない!!!」
いま、いま、全員の心が
一気に冷えました。
「凍えそうだよ!
考えてみれば全国的に、まだ朝なんだよ!
オレたちはこんなにも移動してるから
わけわかんなくなってんだ」
あ!
牛丼屋さんの、すき家が見えます。
はるばる栃木まで来て牛丼で、
「いい!」
こうして、唯一開店していた
牛丼屋さんに落ち着きました。
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いま、9時30分ですが、
東京の青山からこの時間で鈍行で、
ここまで遠く来れるものなんですね。
そして、東京でいつでも食べられる牛丼を
ここ栃木で勢いづいて注文した事実を
どうかと思いますが、
ものすごくおいしいですね。
「うん、うまい。
でも、次に乗る電車のホームに
もしも駅弁が売ってたら、
オレは買うから(キッパリ)」
いくらおなかがいっぱいでも
買いましょう。
「うん、買うよオレは(キッパリ)」
番長の、駅弁に対するすごい執念を感じつつ、
豚汁つき牛丼定食を、
全員がすぐにたいらげました。
食べる早さには自信のある面々なのですが、
食べ終わり1位はいつも番長です。
いつもながら、感心する早さです。
食事タイムはいつも、
「だいたい、2分くらいだな」
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どんな食事でも2分。
これは誇張ではありません。
番長とオレのニュース一行は
ふたたび雨の栃木駅へ。
向かうは、ふたつめの田島、
会津田島駅です。
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ふたつめの田島に出発する前の、
空腹から開放された
ごきげんな番長のようすを
こちらでごらんください。
電車がきましたよ。
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会津田島行きです。ここから約2時間です。
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「お!!」
「座席が向かい合わせの、
ボックス席の電車だよ。
いよいよきたな!
やっぱり旅は向かい合わせでないとな!
あとは冷凍みかんだけだな‥‥あ」
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「あっちちちち、あれ、
あれ撮っとけ!」
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まごう方なき、
会津田島行きですね。
「会津オレ行き!!」
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*
テンションギアがHIGHに入ったボックス席は
会津田島に到着するまで、
休むことも眠ることもありません。
これからいろんな話をするうちに番長は、
今回の旅の、ある運命に
気づいてしまうことになります。
そのようすは、また明日に!
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