カエルのこどもたちの観察。
ほぼ日・動画班は活動している。

5月9日(火)

「どうも、はじめまして、オタマジャクシです。
 みんな、成長してるかなー?
 僕たちゃ毎日、どこかしら変化していってるのよ。
 2、3日たてば足がはえてくる子がいるはずだから、
 よーく見ててね」。

初日なので、この子たちがどこから来たのか、
お話しましょう。

茨城県にある霞ヶ浦という大きな湖のまわりには、
広大な田んぼがひろがっています。
田んぼというと“稲作”をイメージしますよね。
でも、霞ヶ浦の周りの田んぼは、主に
レンコンを作るための田んぼです。蓮田といいます。
そして、蓮田の間をぬって、何本もの小川が
霞ヶ浦に流れこんでいます。

そういった川を上流にさかのぼっていくと、
数キロ上流にも蓮田がひろがってるんですね。
下流の蓮田とちがうのは、田んぼのすぐ横に
森があることです。
霞ヶ浦は水が汚れていることで有名なんだけど、
小川の上流のほうは、森もあって、水もわりときれいです。
そういった川のほとりにある蓮田では、
ゴールデンウィークの頃になると、
卵からかえったオタマジャクシがモリモリいるのです。
水深が10センチくらいなので、よーく見えます。

ねらいは、全長7センチにもなる、
ジャンボオタマでした。ウシガエルの子です。
CMでバド、ワイ、ザーと鳴いてる、あれです。
しかし、この子たちは、
人の気配を地面の振動で察知するんだろうね。
5メートルくらいまで近づくと、土煙を残して、
ピューッと瞬間移動して、視界から消えるんだ。

ときどき画面に映る、大きなオタマは、
全長4センチくらいなので、おそらくウシガエルの子だよ。
田んぼをすくった網に、なんとか2ヒキだけ入ってくれた。
オタマをあなどってはいけませんね。速いんだ。

たくさん映ってる小型のオタマは、
なんというカエルの子だか、わかりません。
比較的イージーにとれました。
足がはえてくるとしたら、この子たちです。
もう尻尾のつけ根から、足先がツンと出てる子もいます。
注目です。

雲が流れる晴れた日にさ、
田んぼで網もって獲物(オタマ)ねらってたら、
気持ちが4、5歳に戻ったのかな、ウキウキした。
気持ちよかった。

しかし、水槽の底、白い砂利にしてよかったな。
よーく見えるもんね。黒い砂利だったら
「オタマジャクシを探せ!」というコーナーになって、
終わってたわ。

じゃ、明日もよろしくー。

2000-05-09-TUE

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