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糸井 |
あ、ちょっとこのあたりで、
それぞれの「理想の男像」みたいなものを、
いろんな角度で、すこし挙げてみましょうか。
・・・いいんですよ、アントニオ猪木を入れても。 |
柳瀬 |
(笑)ええ。 |
糸井 |
田中さんの理想の男像は? |
田中 |
「敏腕デカ」みたいなエリアは、
残したい感じがしますよねえ。 |
柳瀬 |
(笑)敏腕デカ。 |
糸井 |
さっきのGメン75の映像にも
入って来るような・・・。 |
田中 |
ええ。 |
糸井 |
つまり、そういう映画は
残ってほしいなってことだよね。 |
田中 |
そうですね。 |
糸井 |
ダーティーハリーとか。 |
田中 |
ええ。
クリント・イーストウッドって好きなんですよ。 |
糸井 |
いいですよねえ。 |
田中 |
あれ、残したいですよね。 |
柳瀬 |
アメリカでも、
彼が死んだら、もうあとには
誰も残んないんじゃないかって感じですよねえ。 |
糸井 |
ハリソン・フォードじゃ弱いもん。
・・・男は、禁欲好きかもしれないけど、
快楽的な男で一票を入れる人、いないですか? |
しり |
フリオ・イグレシアスって古いですか? |
田中 |
(笑)見た目は快楽的ですけどね。 |
柳瀬 |
村上春樹さんが、
いちばん許せない男の話を書く時に
フリオ・イグレシアスを必ず・・・(笑)。
「女にだけモテる」って。さっきの、
「成功だけしつくしてきたから
男は誰も評価をしないけど女は好き」
っていうのが、フリオ・イグレシアスですね。 |
田中 |
杉良太郎みたいな感じですね。 |
糸井 |
でもさあ、
トム・クルーズにOK出してませんか?
フリオ・イグレシアスに比べたら。 |
柳瀬 |
トム・クルーズはそうですねえ。 |
田中 |
うん。 |
糸井 |
不思議だねえ、その辺・・・
男同士で何考えてるんだろうね、俺たち。 |
しり |
(笑)何だろう。 |
糸井 |
ハリソン・フォードより、
トム・クルーズの方が上じゃないですか、
ひょっとしたら。 |
田中 |
上ですね。 |
糸井 |
(笑)何、それ! |
しり |
(笑)何だろう。 |
柳瀬 |
ハリソン・フォードの男のファンって
実はぼく、そんなにいないと思ってるんですよ。
|
しり |
うん。 |
柳瀬 |
あれ、女票ですよね。 |
糸井 |
ハリソン・フォードに比べたら、いっそ
もう、リチャード・ギアだっていいくらいだよね。
「甘いマスク」とか言われてるけど・・・。 |
しり |
うん。 |
糸井 |
この微妙な自分たちの心の中は・・・? |
柳瀬 |
リチャード・ギアは、
ちょっと負けの匂いがするからかな? |
糸井 |
(小声で)ああ、するね。 |
しり |
(笑)あはははは。 |
糸井 |
するする! |
柳瀬 |
ハリソン・フォード、
つまんないじゃないですか。勝ちっぱなしで。 |
しり |
リチャード・ギアって、
けものっつーか、牛とか、
あっちの、蹄が割れてきたみたいな。 |
柳瀬 |
(笑) |
糸井 |
理想の男って、映画の中での
「男心に男が惚れて」みたいな、
画面から出て来る人、いないですかね? |
しり |
ジャン・レノみたいなのを、
男は好きなんじゃないですか? そうでもない? |
糸井 |
ジャン・レノは、ゲイのアイドルですねえ。
2丁目に行くとジャン・レノだらけですよ。
ぼく、彼らの社員旅行の時に、
たまたま前を通りかかったんだけど、
ガードレールにジャン・レノが4人。 |
しり |
ボブスレーを見てるような。 |
糸井 |
(笑) |
田中 |
ジャック・ニコルソンはいいんじゃないですか?
ヤニっぽい感じはしますよね。 |
糸井 |
うーん。
それは理想っていう言葉を使っても大丈夫ですか? |
田中 |
・・・ああなりたいかっていうと、ちょっと。
「脇にいたらいい」っていうくらいかもしれない。 |
糸井 |
しりあがりさんの、理想の男像は? |
しり |
何かあの、おこられそうだけど、
一夫多妻がいいと思うんだけどなぁ。 |
田中 |
あはははは(笑)。 |
しり |
少子化とかよく言ってますけど、
子ども欲しくない人は欲しくないでいいし、
欲しい人はものすごくいっぱい作れれば、
いいのになぁって思っていまして。 |
糸井 |
それは、深みがあるねえ・・・。 |
しり |
男は、自分の子どもをたくさん作りたくても、
10人も20人もは、できないですよね?
あ、女の人もできないか。
もちろん、一妻多夫もありで、
つまり結婚の自由化というか・・・。 |
糸井 |
(笑)変わっているような、
新しいような、古いような・・・。 |
しり |
まあ、現実には許されないんだろうし、
そう言ってる男に限って、
女の人をみんな取られていくんだけど。 |
柳瀬 |
(笑) |
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(つづく) |