その6
このムードを生んだ、祖父江慎さんの装丁。
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糸井 |
「よりみちパン!セ」の、
第I期、第II期、と
発売の時期を区切る発想は、
うまく働いたんじゃないかな?
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清水 |
区切りがある、ということが
いろんなところで大きく作用していますね。
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糸井 |
そういうしくみにすることで、
まあ、ありえないことなんだけど、
「内容を改訂したって、いいんだ」というムードも
生まれたのかもしれません。
「○○してもいいんだ」という気分を
このシリーズが生むことになったのは、
装丁を担当している
祖父江慎さんの力が
大きいような気がします。
あの人は、このシリーズを、
いいぐあいに、軽くしたんです。
このタイプの本で、
「よりみちパン!セ」というタイトルで、
こういうテーマが並んでいて、
もしも装丁がカッチリしていたら、どうだろう?
挫折する著者だって
もしかしたら出たかもしれません。
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清水 |
そうかもしれませんね。
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糸井 |
祖父江さんには、いつもながら
恐れ入るよ、まったく。
文字組だって、
かなりうまいな、と思います。
この文字組のせいで、完全に、
内容が伝わりやすくなっています。
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清水 |
祖父江さんの力は、
本になったときに明らかになりますね。
とくに文字組。いちばんだいじなところです。
本によって
チョコチョコと変えてくれています。
一見気づきにくいかもしれませんが、
伝わり方が、きっとちがいます。
(ふたりのはなしは、つづきます)
2006-01-22-SUN
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