よりみち
パン!セ
中学生以上すべての人たちへ。
キミたちに、
伝えたいこと。




今日の、ひとことパン!セ

では、友人がバッドトリップに
陥(おちい)ってしまったら
どうすればいいのだろうか?
まず、いま起きている奇妙(きみよう)な体験(たいけん)は、
ドラッグが脳(のう)に働(はたら)きかけて起きている
現象(げんしよう)だということ、
したがって服用から八時間もたてば、
確実(かくじつ)にもとの自分の状態(じようたい)に戻(もど)ること、
だから一分一秒という
時間の経過(けいか)そのものが、
バッドトリップからの回復(かいふく)の
大きな味方になってくれること、
などを友人に繰(く)り返(かえ)し伝えよう。

深見 填『こどものためのドラッグ大全』より

深見填さんのおうちには、
すごくステキなルーフバルコニーがあります。
とある山々が見渡せ、
そして夕日が
ゆっくりと沈んでゆく風景が
目の前に広がります。
バルコニーのかたすみ、
「いいかおり」のする土のなかで、
何匹もの蛙がスヤスヤと冬眠中。
なんだか平和な気分。
そんな場所で深見さんは、
「ダメ! 絶対」というドラッグ教育では、
なにも解決しません、と静かに強く言います。
大切なのは、きちんと知るための適切な知識です、とも。
隠せば隠すほど興味が募るのはあたりまえでしょう。
きちんとその全体像を伝え、
本当の危険を回避するための、
具体的な方法をも教えるべきだ、と。
ドラッグの汚染状況を知れば、
かけ声だけではすまされません、
そして、薬物依存は、必ず治るんですよ。
深見さんの、からだを張った1冊。
いますぐに、あるいは万が一のそのときに、
きっと役に立ちます。
(編集担当 清水)





その6
このムードを生んだ、祖父江慎さんの装丁。
糸井 「よりみちパン!セ」の、
第I期、第II期、と
発売の時期を区切る発想は、
うまく働いたんじゃないかな?
清水 区切りがある、ということが
いろんなところで大きく作用していますね。
糸井 そういうしくみにすることで、
まあ、ありえないことなんだけど、
「内容を改訂したって、いいんだ」というムードも
生まれたのかもしれません。
「○○してもいいんだ」という気分を
このシリーズが生むことになったのは、
装丁を担当している
祖父江慎さんの力が
大きいような気がします。
あの人は、このシリーズを、
いいぐあいに、軽くしたんです。

このタイプの本で、
「よりみちパン!セ」というタイトルで、
こういうテーマが並んでいて、
もしも装丁がカッチリしていたら、どうだろう?
挫折する著者だって
もしかしたら出たかもしれません。
清水 そうかもしれませんね。
糸井 祖父江さんには、いつもながら
恐れ入るよ、まったく。
文字組だって、
かなりうまいな、と思います。
この文字組のせいで、完全に、
内容が伝わりやすくなっています。
清水 祖父江さんの力は、
本になったときに明らかになりますね。
とくに文字組。いちばんだいじなところです。
本によって
チョコチョコと変えてくれています。
一見気づきにくいかもしれませんが、
伝わり方が、きっとちがいます。

(ふたりのはなしは、つづきます)

2006-01-22-SUN



さーて、おたよりを紹介します!

=
いま中学生の女子です。
大変だ!これは、大変ですよ!
私が思っていたもやもやしたものを
ばっちし言葉にしてくれてるじゃないですか!!
オトナ(やっぱり身近だと先生かな?)に
言いたいコトはたくさんあるんですよ、やっぱり。
でも、なんて言っていいのか、
それはまちがってるとわかっていても、
具体的にはわからないような‥‥なんと言うか。
それをもう、一発で解決してくれるなんて!
すっきりしました。ありがとうございました。
これは、買うべきですね。即1冊買います。
(さくら)



=
ありがとうございます!と、
とにかくいいたい気持ちです。
実は以前(おそらく第T期発刊直後だと思います)、
通勤中に電車で広告を見かけて、
「これ、絶対読みたい! 子どもに読ませたい!!」
と思ったんです。
が‥‥、満員電車の中でメモはとれないので
自分の記憶力に頼ったわけですが、
頼りにならない記憶力‥‥
途方に暮れつつ書店をコツコツまわる日々‥‥
まさかこんなところで、こんな形で出くわすとは!!
とりあえず一気に全部の大人買いは無理なので、
子どもたちと「どれから行く?」と相談中です。
(yachimana)



みなさんも、どしどしおたよりを
お寄せくださいね。
アドレスは、postman@1101.comです!




(C)Hobo Nikkan Itoi Shinbun