その7
イラストが返す着地点。
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糸井 |
それから、このイラストがいいね。
全編通して、同じイラストレーターだよね?
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清水 |
100%ORANGEの及川賢治さんです。
すごいですよ、このイラストは。
なにがすごいかといえば、まず、
自分たちの作風にとらわれていないんですよ。
もちろん、独自な部分は
当然お持ちなんですけれども、
毎回、「基本」よりも
遠くに行ってもらうような注文を
祖父江さんが出しているんです。
どうするんだろう、と思って
たのしみに待っていると、
着地点がすばらしい。意表をつかれます。
すごい才能だと思います。
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糸井 |
うん、わかります。
「自分たちがなにを描くんだろう」
ということを
たのしみにしているようなかんじが
伝わってきます。
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清水 |
まったくそのとおりですね。
不思議な客観性を持っていらっしゃると思います。
と、同時に頑固(笑)。
マッカーサーの言う、「12歳の知性」の
イキイキとした豊かな部分は持ち合わせていて、
それでいて、独自な客観性があって、
まるで、自分のことを
自分だと思っていないふしがある!
いい意味で、
地に足がついていないかんじがとてもステキなんです。
地に足がついていないのに、
作品はちゃんと着地している。
すばらしい。
(ふたりのはなしは、つづきます)
2006-01-24-TUE
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