よりみち
パン!セ
中学生以上すべての人たちへ。
キミたちに、
伝えたいこと。




今日の、ひとことパン!セ

みんな他人には理解(りかい)しえない
孤独(こどく)を生きています。
だからこそ、
切実に誰(だれ)かを求(もと)めずにはいられない。
そんな気持ちが少しわかるだけで、
ぼくらはもっと
他人にやさしくなれるし、
互(たが)いを大切にしようと
思えるようになります。
そう、ぼくらは
自分のさびしさを手放さずに、
大事なものとして
抱えていこうではないですか。
それこそが、
誰かとつながらずには
いられない思いを、
導くものなのだから。

伏見憲明『さびしさの授業』より

「よりみちパン!セ」の巻末に、
谷川俊太郎さんからの、
すべての著者への共通質問があります。
ぜんぶでよっつ。
「何がいちばん大切ですか?」
「誰がいちばん好きですか?」
「何がいちばんいやですか?」
「死んだらどこへ行きますか?」
‥‥じつにむずかしい質問ですよね‥‥。
それぞれみなさん
お答えくだっているのですが、
ふたつめの質問への、伏見さんの答えに、
わたし、涙しました。
「ぼくをいちばん好きでいてくれる人」。
こどもみたい? そんなことないです。
ここにあるせつなさがわかるだけ年をとって、
よかったとも思います。
エゴイズムみたいなものとか、
じぶんがいちばん、みたいなものとはまったくちがう。
『さびしさの授業』をよんだあとならなおさら、
このことばがなにを求めているものか、
きっと伝わると思います。
(‥‥で、こういう答えが書けるオトナって、
 すごくチャーミングだと、わたしは思います)
(編集担当 清水)





その9  清水さんの執筆依頼。
糸井 このシリーズには、
そうそうたる執筆陣が並んでいるわけですが、
清水さんは、誰に執筆依頼をするときも、
おなじ方法で頼むんですか?
だって、この依頼は簡単にはできないからね。
それぞれのテーマは、決めてから行くの?
清水 お願いするときには、
こちらの考えは持っていきます。
でも、用意していたテーマが
打ち合わせの中でひっくり返ることが多いですし、
テーマを想定していても、
お話せずに終わることもあります。
糸井 それは、相手の性格によって
やり方を変えるんですか?
清水 性格は、わかりませんから‥‥(笑)。
テーマを強要することもあるし(笑)、
執筆者の方からご提案いただくこともあるし、
叩き台として持っていったものが
思わぬ方向に飛んで着地することもあります。
いろんな可能性がありますから、
こちらの考えはどこかでキープしつつ、
流れに逆らわない(笑)。
それから、具体的なテーマについて迷いに迷って、
でもどうしても書いていただきたくて、
素手でのお願いに至ったこともあります。
糸井 ‥‥誰が素手だったの?
清水 素手系‥‥ですよね。
えーと‥‥4人くらいかな‥‥。
糸井 誰よ!
清水 えーっとですね(笑)、
重松清さんは、素手ですね。
森達也さんも、素手系。

(ふたりのはなしは、つづきます)

2006-01-29-SUN



さーて、おたよりを紹介します!

=
職場から、まさしく仕事中に衝動的にメールを送ります。
ひと言だけ言いたいです!
「ほぼ日」ではじめて
『よりみちパン!セ』のことを知りました。
連載のバックナンバーを、今がーっと読みまして
猛烈に、あたしの子どもに読ませたくなりました!
出会った直後でここまで惚れ込むって、
ひと目惚れですね!
まだ本は1ページも読んでいないのに!

ちなみに私は23歳独身の女子社員です。
今から自分の嫁入り道具は
「パン!セ」にする気まんまんです。

今後の連載も楽しみにさせていただきます。
勢いばかりで失礼いたしました。
(miya)



=
私は書店で学参売り場に勤務しています。
「パン!セ」が創刊されたときには
小・中学参を担当していて、
シリーズの何点かを中学参の棚に並べました。
文芸書や雑誌、文庫などと比べて、
地味めな学参担当ですが、私にとっては、
これから自分の生きる道を決めてゆく
若い人を応援できる役目!とひそかに自負していて、
「学参の枠をちょっとだけはみ出て、
 真剣に生きている大人が
 子どもにむけて話しているような本を
 この売り場の一角に置いてみたい!」
と思っていたのです。

そんなに広大な売り場ではないので、
学参以外の本を置くことを少しためらいましたが、
お客さまが買ってくださることで、
「やっぱりよかった、誰かに届いた」と励まされました。
私自身の中学・高校時代より
遥かに険しい世界を生きねばならないと思われる
若い人たちに
この素敵なシリーズを届けてゆきたいです。
(もの字)



=
「よりみちパン!セ」のコンテンツを読んで、
すぐに5冊買って、今、2冊目を読んでいます。
『みんなのなやみ2』と
『不登校、選んだわけじゃないんだぜ!』の途中です。
『みんなのなやみ2』は、
自分も、この人たちの悩みを薄めたものは
持っていたことを思い出しました。
現在27歳になり、
その悩み自体はもうどこかへ行ってしまったけれど、
この本には今の悩みに対しても
解決の糸口を教えてくれそうな気がします。
「よりみちパン!セ」が私の人生に作用しそうです。
(h)



みなさんも、どしどしおたよりを
お寄せくださいね。
アドレスは、postman@1101.comです!




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