新宿の、とある喫茶店にて。
「やっぱり、『恋』って犯罪の温床だと思う!
こういうことって、ちゃんと誰かが、
そう、ひととおり経験したはずの大人なら、
ちゃんと子どもに言えなきゃいけないんだよね」。
え、でも、
世の中では、「恋」とか「恋愛」って、もっぱら
「いいモノ」というイメージになってますけどーー?
伏見さんが語る、「恋」の諸相は、
けっして「ウキウキする」ものばかりではありません。
それは、自分の思いが受け入れられなくて、
とことん打ちのめされる経験であったり、
相手への欲望に翻弄されたり、
性的に無知であったりすることで
思わぬ落とし穴に陥ることであったり。
「『恋』って、だから、
簡単にハンドリングできるような
なまやさしいものじゃないんだよね」。
じゃあ、「恋」をあきらめる?
そもそも自分ってモテないし……なるべく、そういう
コワイ経験ややっかいな感情から遠ざかって毎日をすごす?
でも、伏見さんは言います。
自分の意志ではどうにもならないことが起こってしまうのが
「恋」だっていうこと。だから、キミがもし、
手痛い失恋の経験から臆病になっていたとしても、
こわがらなくてもいい、
自分にはなんの魅力もないって自信がもてなくっても、
だいじょうぶ、キミの「恋愛資源」って、
こんなふうに存在してるからね、
と、行間から、書き手のことばが力強く、
あなたの背中を押してくれます。
「男子」だけでなく、すべての「女子」にも。
「恋」だけでなく、
すべての「人と向かい合う気持ち」に必要な、
大切なヒントや忘れてはいけないことがらが
つまっているテキストです。
(編集担当・坂本裕美) |