SHIRU
まっ白いカミ。

A sociology lecture with a bit of psycology,
a bit of neurology,a bit of fuck-ology. No fun.
No fun I'm alone,no fun I'm alive.

26枚目:「骨髄PUNK!」

 

記者 博士!おめでとうございます。
    この度はパンク処理の研究に関して
    画期的な発見があったとか。

博士 おお、記者諸君。早速お見せしよう。
    ここに逮捕された骨の髄までパンクなロッカーがおる。
    この若者の腰骨にこうして注射器を突き刺してじゃ…

記者 あ!

博士 大丈夫。被験者は髪を黒く染めて就職するような
    なまじっかな合法パンクじゃないわい、注射だって慣れとる。

博士 そしてこの骨髄から抽出した成分が今回の発見。
    パンクの脳内に分布するパンク性脳内物質
    「シドヴィシャミン」…じゃ!

博士 まず、この成分を配合した餌をマウスに与えてみるぞ。

記者 わ!棘が生えてきました。

博士 じゃろ。高濃度パンクじゃと効果が早いのう…。
    次はカナリアにこの成分を飲ませてみるぞい。
    ドイツより輸入した鳴きローラカナリアじゃ。

    ルルルルル・ピ、ルルルル…

記者 心を洗われるような鳴き声ですねぇ。

    ルルル…え゛…あ゛…る゛る゛る゛る゛る゛る゛る!!!

記者 こ、これは?

博士 パンクじゃからな。不要な声域が退化して
    3音しか出ないようになったんじゃ。

博士 そして最後。これは…映像で見せるわい。
    綿羊の群じゃな。中で1匹だけ特別に
    パンク配合飼料で育てた羊がほれ、これじゃ。

記者 あ。 集団生活を拒絶してる!

博士 そうじゃ、そうじゃ。パンクじゃろ?
    Think punk!じゃよ。なぁ。

記者 失礼ですが、博士…。ちょっと白衣を。

博士 な、何をするんじゃあ。
    わしゃあ犯罪者パンクなぞ社会を逸脱した屑どもで
    全部まとめて処刑すべきじゃとかねがね委員会に…

記者 なんですか、このノーフューチャー感あふれる刺青は!
    ああっ…博士ともあろう方が違法パンクだったなんて。

 

 

 

 

シル (shylph@ma4.justnet.ne.jp)

from 『深夜特急ヒンデンブルク号』

1999-04-02-FRI

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