ジャンク・ボーイ。彼はマックシェイクを離乳食に育った世紀末の赤ん坊。催奇形性の不完全な心からはいつもテトラクロロ・ジベンゾ・パラ・ダイオキシンの煙をメンソールに混ぜて吐きだして。ドライアイの瞳は泣いてもチュニジアのトカゲのよう。スマイル0円以外の笑顔を知らなかった彼が初めて女性から微笑まれた日。ジャンク・ボーイは嬉しさのあまり大声で街の広場を駆けずり回った。そのあまりの気恥ずかしさに彼女は想いを秘めたまま街を離れ、そして30年後。とある偶然から2人は再開した。ジャンク・ボーイは成人病予備軍の立派なジャンク中年になり、彼女はミセス・オーガニックになっていた。「野菜、食べなさいよ。」微生物たっぷりの彼女の一言に中年ジャンク・ボーイの不健康な動脈はトドメをさされた。安っぽい一生。近頃ではありふれすぎて涙も出ないコレステロール型悲劇。
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