SHIRU
まっ白いカミ。

illust:Kohji-3200

56枚目: 「君の暮らす世界」

 

こんばんは。シルです。

先日お会いした人と
「親にたかる」事について話をしていて
適度なメンテは製造者責任、PL法のうちだよね。
…という話になりました。
(ここで問題になるのが保証期間は何年なのか…)

冷蔵庫の説明書に「扉にぶら下がらないこと」
って書いてあったという話も聞いた事がありますが
消費者保護の時代、製造者は楽じゃありません。
こんな調子でPL法の適用範囲が拡大して
そのうち神様とかも訴えられるといいですね。
人間の出来もベストとは言い難いし。
けっこう手抜きとしか思えない生物や
ゴキブリのように堕落した作品も多くて…ねえ。

ところで私は裁判というのが何かブキミで。
ある日突然見知らぬ人が玄関にやってきては
自分の納得いかないうちに大きな力に運ばれて
裁かれて吊られたりしちゃうんじゃないか…
そんな不安を小さい頃から漠然と感じてます。

なんだかそれに裁判ものの映画をみていても
善良な田舎のおじいさんが
相手の雇った悪辣敏腕な弁護士に
いいように法廷でいじめられるようなのをみると
つくづく、法律ってのは
口のうまいやつが作ったんだよなぁ…と思います。

たとえば口下手だけど喧嘩は強い。
そういう不器用な人達のために文字通り
拳で語り合うような国が一つぐらい世界には
あってもいいんじゃないでしょうか。
(中東にあるよ!とか言わないでくださいね。
世界情勢にはカタツムリ並に疎いので。)

その国では人工の河原があちこちに
政府によって用意されていて
争いに決着がつくとみるやいなや
河原管理人の手によって夕焼けライトが灯されて
長い影を引きずりながら2人は仲良く
青あざだらけの顔で微笑み
ひしと肩を抱き合うのです。

そんな国、もちろん私は住みたくありません…。

 

 

シル (shylph@ma4.justnet.ne.jp)

from 『深夜特急ヒンデンブルク号』

1999-07-22-THU

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