SHIRU
まっ白いカミ。

103枚目:「宇宙スパゲティー

 

ポケットのなっかにはビスケットがひとつ
ポケットをたたくとビスケットがふったっつー。

どんどんふえるるー。
ぎゃはは。そりゃ割れてるだけだぶー。

馬鹿のマサルと一緒に散歩をした。

それをみつけるまで
何が欲しいのかはわからない。

だから私は歩き続けることになる。

でも歩き続けると足は疲れるし

すぐ道は暗くなるし

お腹はすくし…

みろっ。こんなコシのあるパスタは宇宙スパゲティーに違いない!

馬鹿のマサルがそう叫んで立ちすくんだ。

そっか、これだったのか。

宇宙スパゲティー2つと宇宙ブロシュットサラダ。
あと、宇宙カンパリディタ2つおねがいします。

忙しいのにふざけるなよな、お客様。

帝王切開でなければこの世に出てこられなかった
そんな細長い顔の店員は宇宙接客術がなってなかった。

宇宙スパゲティーは他星のものとは麺のコシがケキャール星人〜♪

誰だよ、この馬鹿。

マサルって言うの。

ふーん、そっか…。そうそう、母さんによろしくな。

細長い顔の店員はどうしたことか家出中の兄だった。

パスタ職人目指してうちを勘当されたくせに
宇宙スパゲティーの置いてあるようなパスタ屋は
普通のスパゲティーに関してはいまいち。

せっかく訪ねて行ったのに、しょぼん。

 

shylph@ma4.justnet.ne.jp

1999-12-03-THU

BACK
戻る