SHIRU
まっ白いカミ。

「猫と妹のためのカンヅメ」


うちにかえると
妹がこたつで猫缶を夢中になって食べていた。

あわてずあせらずおちついて話を聞くと
どうやら猫好きの男の子を好きになったので
まずは猫からアプローチするつもりらしい。

ここは兄としてできることはしようと思いたち
月給5000円の妹にはきつかろうと
コンビニを回って猫缶をぜんぶ買ってやった。

マヨネーズとマスタードをいれるとおいしいよ、という
スポンサーの意見は「勝手に味つけしないで!」
と、あっさり却下され…。(ほんとなのに)

「ストレートで食べてもおいしいっ」と
兄妹で意見の一致する自信のひと缶をえらんだのだけれど
スノーブーツ(日小田くんの飼ってるつま先だけが靴下はいたみたいに白い猫)
と僕たちの好みがいっしょかなのか、それは猫のみぞ知ること。

(猫缶でおなか一杯の妹はそんなことも気がつかずに
 明日、学校に行くのを楽しみにして眠ってしまった。)

ヘルシーな夕食は後片づけも簡単で
食事当番がさぼれたのはありがたかった。
あとは喜んだふりでもいいから…
たのむよ、スノーブーツ。

[illust] chocolatechipcookies! × Shylphchov Musaborizky [words]

can [2] a small airtight metal container (for food etc): (OXFORD)

kami a blank sheet of paper (for me) #120,Jan.19.2000

 

2000-01-26-WED

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