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手紙42 本田選手のお父さまからのメール
こんにちは。
「遥か彼方で働くひとよ」に関する、
読んだ方から時々送っていただくpostman宛てのメールは
いつも原稿をお送りしている、
「ほぼ日」編集部の金澤さんに
転送してもらっているのですが、
ある日、@1101.comのアドレスをつけたメールが
次々に届きました。
１通目は糸井さんから。
いつもより、もうちょっと勢いのある文で
メールが来たので、転送する、と書いてありました。
続いて、金澤さん、木村さんからも
同じメールが次々と届きました。
こんなにみんなの気持ちを
うきうきさせてくれたメールの差出人は
フィギュアスケートの本田武史選手のファンで
ご自分で応援サイトや、
メーリングリストを作っていらっしゃる女性でした。
アメリカの航空会社のオペレーターが
日本のフィギュアスケート選手、
本田武史さんのファンで
彼のことをすごく応援していたことを紹介した、
「本田選手へ」というタイトルをつけた回を
読んでくださった方が
彼女のホームページの掲示板に
このことを書きこんだんだそうです。
彼女のメーリングリストには、
本田選手のお父さまも参加していらっしゃるので
「ほぼ日」でのことを、お父さまにお伝えする、と
書いてありました。
ほんとうに届いたんだなあ、とうれしくなって
お礼のメールをお送りしました。
そして、数日後。
もう一通のメールが届きました。
何の根拠もないのに、ちょっと変かもしれませんが
「本田選手へ」を書いたとき、
わたしは、これはきっと
そのうち彼のところに届くんじゃないか
という気がしていました。
でも、この日届いたメールは
まったく予想もしていなかったもので、
本当に驚きました。
メールは、本田選手のお父さまからでした。
やさしく、力強くご子息を支える気持ちにあふれた
とても楽しいメールで、
なんだか読んでるうちに、
とてもいい気分になってきました。
このメールをいただいたのは
先月の中旬だったのですが、ぼーっとしていて
「ほぼ日」にこのお礼とご報告をすることを
思いつきませんでした。
ようやく、先日そのことに気がついて
本田選手のお父さまに相談のメールをお送りしました。
メールの引用を許していただいたので、
読んでるうちに心にしみじみ沸いてきた気持ちを
みなさまと共有できるといいな、と思い
以下にお伝えします。
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初めまして。
私は本田武史の父です。
先日私が入会しておりますML会員の方より
貴女様のメッセージを頂戴いたしました。
そのメッセージをすぐに拝見し、
その会員の方に貴女様へ連絡を取っていただくよう
お願いした次第です。
貴方様のメッセージを拝見し、
航空会社のサービスセンターオペレーターの方と
かなりの時間お話しされたのかなと思いました。
却って迷惑ではなかったですか？
武史も今年でスケート留学３年になります。
初めはアメリカコネチカット州シムスベリに約１年、
そして現在住んでおります
カナダトロント近郊の街バリーにて
毎日練習に励んでおります。
私ども親も海外旅行の経験がなく、
子供のスケート留学は心配で
容易にOKを出すことが出来ませんでした。
しかしいざ決行してみますと
今では本人にも家族にも
良かったかなと自己満足しています。
フィギュアスケートは表面的には華やかな競技ですが、
その反面、毎日非常に地味な
そして苦労の多い競技なのです。
ですから勝利を得たとき、
そして今回のようにメッセージを戴いたときは
本当に嬉しくなるのです。
また長野オリンピック時は戸隠の旅館へ宿泊しました。
オリンピックで武史は
自分の満足する演技が出来ませんでした。
私たち家族が落ち込んでいるときに
旅館の皆様が親切に、そして少しでも
気持ちを和らげようとしているのが感じられ
本当に感謝しております。
そのことが今こうして思い出すことが出来、
本当に嬉しいです。
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本田選手は今月にフランスで開かれる
世界選手権に日本代表として
出場なさるんだそうです。
では、今日はこの辺で。
みなさまどうぞお元気で。
本田美和子
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