PHILADELPHIA
お医者さんと患者さん。
「遥か彼方で働くひとよ」が変わりました。

手紙203 日本のHIV
HIVに感染している方からのメール



こんにちは。

今日は先日機会をいただいた
釧路の北海道教育大学でのことを
お話ししようと思っていましたが、
HIVに感染している方からの感想が届いたので
北海道の話は次回に延ばして
この方のメールを先にご紹介することにします。


私も含めて、
多くのHIVを持つ人や苦境におかれている人たちが、
ほぼ日の本田さんの記事を読んで
励まされていると思います。

HIVの告知を受けたとき知っていると思っていた
自分のHIVの知識は
そんなに新しくない、ということや、
この病気を取り巻く状況が大きく変わっていることを
徐々に理解できるようになりました。

同じHIV患者の人と知り合って、
「この病気で死ぬことはない」
(もちろん、やるべきことをやらなければ別の話ですが)
って言い切る人もいたりして、
まるでゆで卵の殻を剥いて行くように、
少しずつ自分のやるべきことも
見えてくるようになりました。

自分は同性愛者なのですが、
以前は、「長く生きてもリスクなんだよなぁ」と
思っていたものの、
この病気になって自分の命を考える機会ができ、
生き方を見直すきっかけにもなったと思います。

一つの扉が閉じたとしても
別の扉をあけることができたと思います。

これからも私たちの励みになる
とても大切なお仕事を続けていって、
この病気と闘ったことが、笑い話になる日まで
よろしくお願いします。



HIVに感染していることがわかった方に
わたしたちがお勧めするのは、
ご自分の病気を相談することができる
「身近な誰か」を見つけることです。

パートナーでもいいし、
ご両親やご兄弟でもいいです。
お友達の場合もあると思います。

自分ひとりで病気にまつわる問題を抱えて
生きていくのは大変です。

ともかく「自分の味方」になってくれる「誰か」が
いるのといないのとでは、
その後の病気とのつきあい方も変わってくるのだ、
ということを
わたしは自分の仕事の中で実感しています。

もし、身近な人に相談することができない場合には
この方の場合のように、
同じ病気をもつ方を自分で探したり、
病院などで紹介してもらっても良いと思います。

さて、地味に続けている
「ひとりストップエイズキャンペーン」ですが
東京青山のスパイラルホールというところで開かれる
第15回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で
HIVについてお話をする機会をいただきました。

わたしひとりで話すのもつまらないので、
朝日新聞社・AERA編集長の市村友一さんと、
資生堂広報部の永井美保子さんのお二人にも
力を貸していただいて、
三人で40分ほどHIVについての話をする予定です。

この三人の共通点は
通った高校が同じ、というところです。

市村さんは大先輩、永井美保子さんは同級生です。
このお二人も、わたしのキャンペーンの話を聞いて
「じゃあ、手伝ってあげるよ」と引き受けてくれました。
心から感謝しています。

この映画祭のサイトは
http://www.tokyo-lgff.org/2006/festival/event/index.html
です。このページの下の方で
わたしたちのイベントが紹介されています。

7月17日(月・祝)の午後4時半から
場所は青山のスパイラルホール内ホワイエです。
もちろん入場は無料です。

住所は東京都港区南青山5-6-23、
最寄り駅は地下鉄銀座線・千代田線・半蔵門線の
表参道駅。出口はB1が便利です。

映画祭の担当の方に先日お目にかかった際、
この映画祭は映画の選定や
上映作品に字幕を入れるところまで、
全部、ボランティアで運営しているのだ、と伺いました。
すごい手作りの映画祭です。

映画祭自体は
7月8日から9日(これは青山の東京ウィメンズホールで)と
7月13日から17日(こちらは青山スパイラルホールで)の
全部で7日間の日程で開かれるそうです。
映画祭での映画鑑賞については
チケットぴあなどで前売券を発売中です。

ご興味ある方は、どうぞお越しください。

では、今日はこの辺で。
みなさま、どうぞお元気で。

本田美和子


第15回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭
↑第15回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭については、
こちらへどうぞ。

2006-07-07-FRI

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