お医者さんと患者さん。 「遥か彼方で働くひとよ」が変わりました。 |
手紙215 日本のHIV ビッグイシュー最新号でのHIV特集 こんにちは。 このところ、12月1日の世界エイズデーに合わせて いろいろな催しが一度に開かれたので、 HIVやエイズについての話を見聞きする機会が 多かった方もいらっしゃるかもしれません。 ともかくこのご病気について知っていただくことが、 大切なはじめの一歩となるので、 ありがたいと思いながらいろいろと眺めています。 ものを伝えるときに、 メディアというのは本当に良いものなのだな、ということを この度はしみじみ思いました。 雑誌も、ラジオも、自分の日常では なかなかお目にかかることのできない方々に、 直接お伝えすることができる貴重な機会となったことを とても感謝しています。 今日は、HIVについて取り上げてくれた メディアの一つをご紹介しようと思います。 2ヶ月ほど前に、 「ビッグイシュー」という雑誌から連絡をいただきました。 ご存知の方も多いかと思いますが、この雑誌は ホームレスの生活を余儀なくされている人々に対して、 仕事を提供して自立を支援することを目的として 創刊されました。 「ビッグイシュー」は200円で街頭で販売されています。 まず、10冊が販売希望者に無料で提供され、 完売すると、ご本人には2000円の利益になります。 この2000円を元手に、それ以降は 1冊90円で仕入れて、街頭で200円で販売すると 1冊毎に110円が販売するご本人の利益となります。 少しずつこの利益を貯めて住居と住所を確保し、 定職を探して自立する、というのが この「ビッグイシュー」の仕組みになっています。 イギリスで1991年に創刊されたこの「ビッグイシュー」は 日本版が2003年に売り出されました。 東京ですと、大きな駅の駅前で売っています。 表紙は海外や日本の 有名な俳優や音楽家、芸術家など、 人目をひくデザインで、 内容も著名人のインタビューや文化・芸術、社会問題など 幅広くてとても面白く、わたしは大好きです。 これまでわたしも、外出先で見かけると 必ず買うようにしていました。 この「ビッグイシュー」から、 「HIVの特集を一緒に作りませんか」と 連絡を受けたときには 本当にうれしく思い、 編集部の方とお話をしたり、 わたしの患者さんをご紹介したりして 準備を進めました。 今、路上で売っている 「ビッグイシュー 62号」は 女優アンジェリーナ・ジョリーが表紙で、 彼女のインタビューや 地球温暖化に取り組んでいるアル・ゴア氏の特集などが 組まれていますが、その中に、 「日本のHIV&エイズ」という特集もあります。 お二人の患者さんのインタビューも含まれています。 この雑誌の創刊趣旨上、路上以外での販売は バックナンバーになるまでないのですが、 今だと大阪・神戸・京都・名古屋・東京・千葉・神奈川・ 青森・宮城・広島の駅前や繁華街の 販売員を通じて手に入ります。 雑誌のサイトはhttp://www.bigissue.jp/ です。 ここには、詳しい販売場所についての紹介もあります。 もし、「ビッグイシュー」の販売員を見かけたら、 ぜひお手にとって見ていただければと思います。 今日はHIVについての話がほとんどなくてすみません。 みなさま、どうぞお元気で。 本田美和子 |
2006-12-08-FRI
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