お医者さんと患者さん。 「遥か彼方で働くひとよ」が変わりました。 |
手紙218 日本のHIV 地域に根ざした活動:レッドリボン伊勢原 こんにちは。 先週の土曜日に 「レッドリボン伊勢原」の方々に呼んでいただいて 神奈川県伊勢原市へ行きました。 この日は年に一度の「レッドリボン伊勢原の日」で、 お集まりくださった伊勢原市近郊にお住まいの方々に HIVについてのお話をしました。 寒い一日でしたがたくさんの方々がお越しくださって とても楽しい時間を過ごすことができました。 HIVについての話をしてくれないか、と 声をかけていただくことが最近増えて、 高校や大学、企業や医師会など いろいろなところにお伺いするようになりました。 多少の言葉の言い換えはするのですが、 どなたにお話しする場合でも 内容にはあまり大きな違いはありません。 ・HIVは日本で増え続けている感染症です。 ・HIVは一度感染すると、治りません。 ・自分がHIVに感染してることを知らない人が、 ものすごくたくさんいます。 ・感染しているかどうかは検査を受けなければ、 わかりません。 ・とても良い薬ができたので、 もう「死ぬ病気」ではなくなりました。 ・治療にはお金がかかります (全部自費だと1ヶ月に20万円くらい) ・日本にはHIV治療費を補助する 素晴らしい制度があります。 ・治療薬の副作用は大変です。 ・今のところ、一生薬を続けなければいけません。 ・40年間薬を飲み続ければ、治療費は一人あたり 約1億円必要になります。 ・毎年1000人の新しい感染者がみつかる日本では、 その方々の治療のために毎年1000億円の医療費が 新たに、将来にわたって、必要となってきています。 ・この病気は、自分で「予防する!」と自覚できれば、 かなりの確率で防げます。 ・「自分を守る」ことをぜひ、考えてみてください。 ・・・というようなことを いつも話しています。 列挙しながら思ったのですが、 今後はこのそれぞれの項目について 「ほぼ日」でもうすこし詳しく ご紹介してみてもいいかもしれません。 「レッドリボン伊勢原の日」の集まりでも このようなことを中心にお話をしてきました。 「レッドリボン伊勢原」がとても面白いと思うのは、 この集まりは、地域の方々によって 運営されていることでした。 地域に根ざした運動が始まって、 すでに10年にもなるそうです。 HIV感染症がごく普通の方々の間で 真剣に語られているのを拝見して、 日本でこのような形で 広くHIVが語られる日が来るといいなあと 思いながら帰途につきました。 次回からは、 ご自身の経験を寄せてくださった 患者さんのお話をご紹介いたします。 では、今日はこの辺で。 みなさま、どうぞお元気で。 本田美和子 |
2007-01-26-FRI
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