PHILADELPHIA
お医者さんと患者さん。
「遥か彼方で働くひとよ」が変わりました。

手紙223 日本のHIV 熊本県の高校生のみなさんへ


こんにちは。
今日は地域限定のお知らせです。

昨年HIVについての本を出すことになった、と
両親に話して見本を見せたとき、
父の第一声は
「こんな長い名前の本は、覚えきれないぞ」
というものでした。

そうかもしれないけど、まあ読んでみてね、と
渡した翌日、
「おまえのこの本は、
高校生に読んでわかってもらえるだろうか?」と
父が言ってきました。

そりゃあわかってもらいたいと思うけど、と答えると
「じゃあ、この本を
 熊本県の高校の図書館に寄付したい。
 手配しておいてくれ。」
父はそう言い、庭の掃除に行ってしまいました。

わたしは高校を卒業するまで熊本で育ち、
両親は今も熊本に住んでいます。

わたしの仕事に関して、
父がこのように積極的に手を貸してくれるのは
初めてのことで、
じーんとうれしかったです。

出身高校の司書の先生に相談に乗っていただいて
高校の住所を調べたり、
一緒に送る資料を整えたりしているうちに
時間がたってしまったのですが
ようやく準備ができました。

熊本で高校の先生をしている友達に
この話をしたとき、
「図書館もいいけど、
保健室に置いてあるのもいいと思う。」と
意見をもらいました。

彼女は自分の学校の保健室の先生にも
話をしてくれて、
興味をもってくれたよ、とも
教えてくれました。

ちょうど保健室の教諭向けの
HIVに関する教材を作ったばかりで
学校保健の立場からの話も伺っていたところなので、
興味をもっていただけるようなら
ぜひお贈りしたいと思いました。

「お父さん、
 図書館だけじゃなくて、保健室にも贈りたいので
 悪いけど予算は2倍になりました」

事後承諾になって
父には申し訳ないことになりましたが、
準備も整い
今週発送の運びとなりました。

熊本県の高校生でここを読んで
HIVについて興味をもった方がいらっしゃいましたら、
学校の図書館と保健室に
拙書が1冊ずつ届くと思います。
どうぞご覧になってみて下さい。

では、今日はこの辺で。
みなさま、どうぞお元気で。

本田美和子

2007-03-02-FRI

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