PHILADELPHIA
お医者さんと患者さん。
「遥か彼方で働くひとよ」が変わりました。

手紙226 日本のHIV
HIVに関する取り組み・ガールスカウト



こんにちは。

先日、友人を通じて
ガールスカウトの指導をしている方々に
HIVについてのお話をする機会を得ました。

世界各国のガールスカウトが
自分の住む地域のHIVに関する問題を勉強して
社会に役立つ活動をする、という
すばらしいプロジェクトを実践していて、
東京でもこれから始めていくのだそうです。

その準備として、
「じゃあ、HIVって一体どんな病気なの?」ということを
ガールスカウトを指導する立場の方々に
まずお話しする、という会議でした。

会場を変更しなければいけないくらい、
予想していたよりも
ずっとたくさんの方々にお集まりいただき
とても熱心にお聞き下さいましたことを
感謝しています。

後日、参加した方からメールをいただきました。

先生の講演で
普通の主婦がHIVに感染した
事例が出ていましたが、
実は、わたしはこの方がなぜ感染したのかが
講演の最後までずっとわからなかったのです。

この主婦の若いころ何かあったのか、
海外渡航歴のある男性と
かつて付き合っていたのだろうか・・・
なぜなのかな?と思っていました。

先生のお話では
その方の過去についての言及は特になかったので
理由を自分の想像からしばらく考えていました。

そして、帰りの電車のなかでようやく、
日本でHIVの患者が増えているといわれても、
まだこれが外国から輸入される病気だ、
日本人がかかるというのは、
そのような外国から来ているものだと
自分が思い込んでいたということに
気がついたのです。

この主婦の事例は、要するに、
普通の生活をしていても
HIVにはかかる可能性がある、
でもそうならない方法はある、
ということを示しているのですよね。

正直言って、私はとても驚きました。
HIVが普通にかかりうる病気だという事実と、
自分の今まで持っていた思い込みにです。

HIVの問題は
本当に多くの人が、知っているようで知らない!? 
という危機的なものを覚えました.

私は以前からほぼ日で
先生の連載をときどき読んでいましたので、
実際お目にかかれることを楽しみにしていました。

そして講演の前に、銀座に寄って
「Big Issue」のバックナンバー
(もちろんHIV/AIDS特集です)を
おじさんから買って、
読んでからお話を聞いたのですが、
事前に情報を得ていても、
講演はとても有意義なものでした。

今回はガールスカウトとはぜんぜん関係のない
友人も誘って一緒に参加したのですが、
二人ともとても話が聞けてよかったと
言っていましたし、
うち一人は助産師ですが、
彼女も、知らなかった知識を吸収できてよかった
と言っていました。

世界中の少女たちが
「AIDSと闘う」と
声を大にして言い始めています。
私も、彼女たちがHIV/AIDSに理解を深め、
声が出せるように協力していきたいと思います。

M.Y.

ガールスカウトのプロジェクト計画を
見せていただいたのですが、
その内容は
一般的な病気の知識を学ぶことにとどまらず、
「自分の住む地域でHIVの診療を受けられる病院を探す」
「自分の周囲10人に
 HIVについて勉強したことを説明する」
など、非常に具体的でしかも役に立つ
とても良くできたプログラムだと思いました。

このようなプロジェクトに
わずかですが参加することができて、
本当に楽しかったです。

次回は
HIVに感染している人を同僚として迎える、
ということについて考えてみた企業のお話を
ご紹介しようと思います。

みなさま、どうぞお元気で。

本田美和子

2007-03-23-FRI

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