PLANET
網の目のある惑星。
おーい、
と呼びかけてみよう。

Vol.15 「あたしの夏を休む。」<その5>

帰国しました。

「このソウルの街とも、いよいよ“さよなら”ね」とも、
ましてや、
「東京タワーの灯りが、わたしを出迎えてるわ」なぞという
特別な感傷にひたることもなく、
当たり前のように韓国を出国し、
当たり前のように日本に帰国しました。

なんでだろう?フシギなんですけどね。

滞在中も、しばしばおそわれた感覚なのですが、
「あ、ここって一応“外国”なんだよなぁ。」
とはわかるんだけど、
ふっとジブンがどこにいるのか、わからなくなるんです。
よーく耳をすますと、
聞こえてくるのは「ニホンゴ」じゃないだけで、
すれちがうのは、カオカタチが似たようなヒトたちだし、
街の景色も、ソウルの中心地は東京とほとんど変わらない。
成田から、飛行機で約1時間40分。
朝10時の飛行機に乗れば、
午後2時前には、町中で「冷麺」食べてる。
韓国は、そんな距離にある国です。

それにしても、
一ヶ月なんて、あっと言う間に過ぎるもんですね。

帰ってきてから数日過ぎましたが、
元来、辛いモノが好きだったこともあり、
すでに、
「あなた(=キムチ、および、コチュの“赤”)なしの
 食生活なんて物足りないわん...」
なカラダになってるようで、
「なんだかさぁ、食卓に“パンチ”がないよねぇ。」
との“在自宅・家事は母まかせ”な、わたしのナゲキに、
「それなら、自分でつくったら、どお?」
と、母から“右アッパー”級の切り返しをくらい、
ぎゃふん、ごもっともでございます。

さて、
韓国語の勉強の成果は、というと、
もちろん、
一ヶ月間では不自由なくしゃべることができる語学力が
つくわけはありません。
しかも、
ニホンゴでいったら「あいうえお」から始めたわけだし。
それを考えれば、
文字が読めるようになっただけでも御の字としよう。
街の食堂のメニューが読めるようになったおかげで、
「マ クッ」
「コ クス」が注文できるのさ、今では。

語学の成果はその程度ですが、
それ以外にも、とても大きい収穫がありました。

それは、わたしにとって
韓国が「会いたいヒトたちがいる国」になったこと。
「近くて遠い国」という以前抱いていた精神的な距離が
また少し縮まった気がします。

それにつれて、
見えてきたもの、わかってきたものがでてきました。
無条件に「あなたのすべてがぜーんぶ好き」
というような思い入れはもともとなかったけど、
現実的に「これは、ちょっと」という面が見えてきたり、
わたし自身が「イ サラ(日本人)」である、
ということを意識せざるをえなかった場面に
出会ったりもしました。
当たり前のことだけどね。

ま、「生活モード」ではそういうこともありつつ、
終わってしまえば、
あっという間の一ヶ月の韓国生活を終え、
行く前におぼえていったコトバ、
「ト マナヨ(じゃ、またね)」を連発して、
ソウルを後にしました。

帰ってきちゃったけど、
ソウルで見聞きしたモノ、まだまだ御紹介したいので、
そういう具体的なアレコレを、
ヴィジュアルでお伝えすることにして、
次回からしばらく、
「おもひでアルバム」篇をお送りします。

2000-09-12-TUE

Vol.15 「あたしの夏を休む。」<その4>

こちらでは、秋雨前線が停滞しているらしく、
雨ざばざばのすっきりしない天気がここ数日続いています。

こちらでの生活も残り少なくなり、
語学学校の授業もラストスパート。
「スッチェ、スッチェ(宿題、の意)!!!」の嵐。
ふー。
学校で4時間、宿舎でトータル6時間くらい、
なんだかんだで、わー、一日10時間も勉強してる。
ま、オトナになると、なかなか「宿題」出ないもんな。
たまには、いいか。


さて、
今回は、前回の「教保文庫」につづいて、
「永豊文庫」のお話を。

ここへは、梨花女子大の学生で、
日本語を勉強しているという、
ナリッシ(ッシ、は「さん」の意)に
連れていってもらいました。
この本屋さんは、彼女のお気に入りの本屋さんだそう。
彼女いわく、「教保文庫は、広すぎて好きじゃない」
とのこと。

やっぱりね。

「永豊文庫」は、永豊ビルという、
外国などの大きな企業が入っているビルの地下にあります。
3フロアくらいに分かれているので、
たしかに、「教保文庫」よりは見やすい。

「どこ行こうか?」
すると、ナリッシが「私が好きな本屋さんにしましょう」
と、わたしをここへ連れてきました。
そのナリッシの日本語は、完璧ではありません。
それに輪をかけて、
超超初心者のわたしなぞ、韓国語のヴォキャブラリーは
ほとんど持ち合わせていないに等しい。
お互いに顔を見合わせて、
「うーん」となることもしばしば。
結局、英語で、
「それって、○○ってこと?」
「うーん、ちょっとちがって××に近いかなぁ」
という調子で、いいたいコトバを確認しながら、
いろいろとみてまわりました。

その数日後に、彼女はアメリカのお友達のところに行く、
とかで、そのひとへのおみやげに韓国の雑誌を買いたいと
雑誌のコーナーへ行きました。
日本の女性誌の韓国版もいくつかあるし、
若い女のコたちは、日本語が読めなくても、
やや値段が高めの日本の雑誌から、おしゃれ情報や
ミュージシャン、タレントの情報を仕入れているようです。
ナリッシは、安室奈美恵(字がちがってたらごめんなさい!)
さんのファンなんだって。
来月、安室さんのコンサートがソウルで開催されるそうで、
「見に行くの?」ときくと、
「アニオ(いいえ)」の返事。
なぜか、と聞くと、
ナリッシは、「パワフルで大きなアムロが好き」なので、
大きな会場で小さくしか見えない「アムロ」は
彼女にとっての「アムロ」じゃないらしい。
「だから、テレビでみます。
 そうしたら、“小さく”ないでしょう?」
といっていた。
わかるような、わからないような? かわいい理由。


そのあと、他のコーナーへ。

彼女は、文学が好きなのだそうです。
その時、持っていたのは、大学の図書館で借りた、
塩野七生さんの「ローマ」のシリーズの韓訳本でした。
わたしも塩野さんのファンなので、話がはずみました。

この本屋さんでも日本語図書を多数取り扱っていて、
そのコーナーへいくと、文庫本が並んでいる棚がありました。

その文庫本をみて、彼女が思いがけない反応をみせました。

「わー! ちっちゃくて、かわいい本!」

え???

その反応が意外だったので、文庫本の説明をしました。
「ハードカバーとちがって軽いし、
 バッグにも入る大きさだし、
値段も安いから、手軽に買って読むのにいいんだよ」
ナリッシは、ふぅん、といった顔。
韓国の似たような「軽い本」はもうすこし大版でした。

ところで、
日本語を勉強する韓国の人にとって、
一番やっかいなのが「漢字」。
普段は使わないけど、韓国にも「漢字」はあります。
しかし、「ある」だけに、「読み方」の違いが
かえってネックになって、
勉強するのにとても苦心するそうです。
ひとつの漢字が、いろんな読み方になるのも、
混乱の原因になるんですって。
それに、
「ハングルも、昔は縦書きだったけど、
今はほとんど横書きなので、
日本語の縦書きの文字はとても読みにくい」そうですよ。


しばらく、日本の文庫本コーナーをうろうろしながら、
誰の小説が好き? などとはなしていると、彼女が、

「ともだちは、“ぼうちゃ”が好きです」

棒茶?

「うーん、“そせき”の、」

礎石?

京都とか、奈良とか、茶道がらみの発掘もの???

「“なつ、め”?」

あーーー、夏目漱石の「坊ちゃん」ね!


そんなこんなで、
「永豊文庫」での楽しい時間が過ぎました。

今回は、迷わなかった。


びっくりびっくり、
こちらでの生活も、あと一週間をきりました。

まだまだお伝えしたいことが「たーんと」あるので、
それはまた次回。

2000-09-03-SUN

Vol.15 「あたしの夏を休む。」<その3>

アンニョン ハセヨ?
すっかり、このあいさつにもなれてきました。

あと、
電話に出るとき、かけるとき、の「ヨボセヨ?」。
「もしもし?」って意味ですが、これもクセになりそう。

こちらでは、携帯電話を首からさげてるヒトが多いです。
ビジネスマンは、ちょっとちがうようですがね、さすがに。
でも、首から下げて、
内ポケットに入れている人もいるようです。
とにかく、
おじさん、おばさん、おにいさん、おねえさん、
街ゆく「おとな」のほとんどが首からさげて歩いています。
すれちがうヒトビトが、
携帯片手に、この「ヨボセヨ?」を口にしているのです。
もう念仏のように、耳に入ってくる。

聞くところによると、携帯電話人口はとても多いらしい。
ただ、安いので、中学生、小学生までもが持ちだしたため、
社会問題になり、携帯の料金を値上げして、
「子ども」がもてないようにしたとか。
そんなこんなで、
街には、「ヨボセヨ?」があふれています。

さて、今日は「本屋」さんのお話を。

ソウルには、大きな本屋さんがあります。
大きなビルが立ち並ぶ、チョンノ(鐘路)地区周辺。
有名なのは、
「教保文庫(きょぼ むんご)」と
「永豊文庫(よんぷん むんご)」。

今回は、「教保文庫」について。

突然ですが、みなさん、
本屋さんの中で「迷子」になって、
不安になったことはありますか?

わたしは、あります。
この「教保文庫」で。

この本屋さんは、1フロアが、
どかーんと本屋さんなのです。

大きな本屋さんは、日本にもありますが、
だいたい複数のフロアに分かれていますよね。
これが、1フロアになったと想像してください。
「わたしは、今、どこにいるのでしょう?」
ほんとに広い広い広い。
フロアが分かれていれば、
「何何の本は、何階ね」とか区別できるけど、
ここは1フロアなもんで、
「えっと、さっき、ここ来たっけ?あれ?デ ジャブ?」
ってな調子。
おまけに、すべてハングル文字で表示。当たり前か。
行けども、行けども、本!本!本!
案内看板も、
置かれている本のタイトルも、
なんだか全部同じにみえてくる〜!
頭にストレートに文字が入ってこない「あせり」が
どんどん「ここは、どこ?」という不安へと変わるのです。

フロアは、20弱
(たしか、このくらい。今度確かめてきます)の
カテゴリーに分かれています。

そこで、なのかどうかはわかりませんが、
各所に検索端末が置かれています。
みんな、そこで探したい本を検索して、
その本が何番のセクションにあるのかを確認。
それから、その売り場を目指すのです。

そして、この「教保文庫」、
店舗面積が広いだけでなく、お客さんもたーくさん。
休日だったせいか、
まさに、老若男女が集う「バーゲン会場」状態。
この本屋さんは、地下鉄の駅と直結しているのですが、
この駅にいる「老若男女」、
もうほとんどっていっていいくらい、
ここの紙袋を下げて歩いてる。

あと、おもしろかったのが、
売り物の本を広げて、
そこで勉強している学生がここにも、あそこにも。
さすがに、書き込みはしてないものの、
もちろん、ほかの本も置いてある平台の上に、
ノートと筆箱出して勉強してました。

おこられてなかったよ、彼ら。


ちなみに、
外国書籍のコーナーに行ってみると、
おなつかしや、
日本で流通している本が
広いスペースで取り扱われています。
日本の学校の教科書の取り扱いがあるのが、
いかにも外国ならでは。

おっと、darlingさんの本があったぞ。
村上春樹・糸井重里 著「夢で会いましょう」の文庫版。
御値段は、やや上乗せ価格。
しかし、いまなら20% OFFフェア実施中。
お買い得ですよ、奥さん。

さてさて、
この「教保文庫」と双璧をなしている
(かどうか、知らないけど)
「永豊文庫」については、また次回。

2000-08-27-SUN

Vol.15 「あたしの夏を休む。」<その2>

こんにちは、
ソウルにきて、一週間が過ぎました。
そろそろ生活のペースができてきたところです。
が、ほんとうに慣れた頃には、
日本に帰ることになるのでしょうが。
こちらに着いて2、3日は涼しかったのですが、
それ以外は、猛烈な暑さ。
じりじりじりぃ〜って感じです。
同じ宿舎のヒトのおともだちが、
先週末、日本から遊びにきていて、
「二泊三日の旅行モード」でさんざん歩きまわった結果、
この暑さで、すっかりバテたまま
日本へと帰国したそうです。
まだ先がある身としては、
ここは「ゆるゆる」すごさねばなりません。

さて、
一回目のレポートは「食事」について。

観光でソウルにくると、
まず、「骨つきカルビ」、「プルコギ」など焼き肉各種、
忘れちゃいけない「ビビンパッ」、
「韓定食」も一度は体験してみるといいし、
季節的には「冷麺」、
それにそれに、
ビール片手に「パジョン」もいいですねぇ。

しかし!
「生活」となると、そういうワケにもいかない。

日本人が毎日「寿司」「天ぷら」食べてるかっていうのと
同じで、こちらもそうそう「カルビ!」ばっかり
食べてるわけじゃない。
それよりも、韓国は野菜中心のメニューが多いです。

わたしは今、大学の宿舎で生活しているのですが、
なにがすごいって、毎食毎食「赤い食卓」。

「ある夜、キムさん家のダイニングに怪しい人影。
大きな物音とともに、悲鳴がっっ!!
その時、食卓が赤い血に染まったのだった。」

とかいうんじゃありません。

「赤い食卓」の正体。
それは、「キムチ」。
あるわあるわ、
これも「キムチ」、あれも「キムチ」、
たぶん「キムチ」、きっと「キムチ」。
学食のプレートは大きく5つに仕切られているのですが、
2つある大きめに仕切られたところは、ご飯とスープもの。
のこり3つのうち、
たいてい2つは「キムチ」に占拠されています。

街の食堂、レストランでも、
「キムチ」は、頼まなくても出てくるし、
場所によっては2、3種でてくるところもあり、
しかぁも!お代わりし放題らしい。
「キムチ トォ チュセヨ」
といえば、どさっとお代わりがでてきます。

ある一日の学食のメニューをみていただければ、
その「赤い食卓」っぷりがわかってもらえるはず。

<朝>
A定食
#棒鱈のスープ
#肉団子
#きゅうりスティック コチュジャンつき
#ご飯
#キムチ
B定食
#豆かゆ
#キムチ

ほかに、パンのメニューもあり。

<昼>
#スパイシー ポークソテー (もちろん、コチュソース。)
#アソート ラップ
#キムチ

<夜>
#鶏の煮物
 (もちろん、赤いコチュの粉末は存在。
  日本でも煮物に「一味唐辛子」を使いますよね。)
#餃子のスープ
#キムチ 2種


キムチの種類も、
いわゆる白菜(日本とは別種)キムチだけじゃなく、
大根(しかも厚みが5センチくらいの輪切りのまま)が
あったり、いろいろで、
「赤」の色も、キムチの種類によって、
微妙にちがっています。もちろん、「味」もちがう。

「赤」の正体は、もちろん、
キムチをはじめ、さまざまな料理に使われる
唐辛子=コチュ。
しかし、唐辛子=コチュにもいろんな種類があるらしく、
一般的に日本人が考える「一味唐辛子」系や
「鷹の爪」系のピリピリだけではありません。
風味がある、というか、
唐辛子には実に豊かで奥深い味がある
ことを日々実感してます。

そこで、たぶん、日本にはない習慣。
学食のプレートをさげるところの横には、
大きな鏡とコップがずらり。
なにをするか、っていうと、
食事の後、みなそこで口をゆすいだりして、
歯にコチュがついてないか、鏡でチェック!必須!
たこ焼きとか、お好み食べた後、
「いやぁ、歯に青海苔ついてるー」
と同じように、
「コチュ、ついてない?」
は、日常の光景。
いずこも同じ。


ところで、
今日、8月15日はこちらでは「休日」で、
学校はお休みでした。
テレビでは、「南北離散家族」の面会会場の様子が
中継されています。
理由はなんであれ、
家族が長き年月を超えて抱き合う姿には、
感慨深いものがあります。
みな、高齢で白髪のひとびとが目立ち、
とくに男性が涙をながしている姿をみると、
このひとたちが抱えてきたものの大きさを
感じないわけにはいきません。
そんな中、どこか同じおもかげをみることができる
老姉妹の、深くしわが刻まれた顔が、
ふっと笑顔になったのが映し出されたときには、
おもわず「うるっと」きました。

これもまた、
この国の現実であり、歴史でもあるのです。


次回も、
暑さにうなされながらみつけた「ソウル」を
お伝えします。

2000-08-20-SUN

Vol.15 「あたしの夏を休む。」<その1>

「わたしのカバン」で、すっかりうかれていたら、
目の前をすてきなにいさんたちが、
チャリに乗って走り抜けていきました。

そうです、Tour de Franceの季節がきていたのです。
ってことは、もう夏じゃぁないか。
ここのページ、
ほぼ「季刊」になってますわね。

それにしても、
Tour de Franceの選手たち、すてきだったねぇ...。
脚力だけでチャリンコぶっとばして、
ものすごいスピードでね、
野を越え、山を越え、
山ったって、アルプスですからね。
一万尺ですからね、アルペン踊りですからね。
しかも、
ただ脚力頼りに突っ走るだけじゃなくて、そこはレース。
今年はチームトライアルが復活しましたが、
ゴール直前のスプリント勝負に至るまでの駆け引きとかさ、
エースを勝たせるためのチームワークとかさ、
おっもしろいのですよ。
そんな調子で23日間、
フランス国内を自転車でレースするのです。
今年のわたしの中でのベストステージは、
山岳ステージでのM. パンターニの力走...。

おっと、
かっこいいチャリンコ隊に、
ぼんやりみとれてる場合じゃなかったわ。

本線に軌道修正。

そんな感じで「夏」がやってきたわけですが、
わたくし、この夏、日本を一ヶ月ほど離れます。

「あたしの夏」を休むのだ。

ともかく一ヶ月もどこへ行くのか、といいますと、
お隣の国、「韓国」です。

どーしてまた、
一ヶ月も休んで、韓国に行くことになったのか、などなど、
そこのとこの事情は、わたしのホームページにありますので、
興味のある方は、そちらをごらんください。

で、
出発がせまっているのです。

主な目的は、韓国語を勉強することにあるのですが、
せっかく一ヶ月も外国で「生活」できる機会ですから、
「旅紀行」ではなく、
「生活日記」をこのページで書きたいなと思った次第。
ソウルから「生活臭」いっぱいのレポートをおとどけします。
できると思います。

というのも、
当方、モバイルマッシーンを持っておりません。
しかし、聞くところによると、
街には「PC房(バン)」とよばれるPCルームがあったり、
もちろん、インターネットカフェもあるし、
滞在する大学の寮にもコンピュータルームがあるらしい。
いざとなったら、
via snail-mail、
ポストにハガキを投函するという原始的な方法もあるし。
実は、奥の手もなくはない。

どうなることやら、
期待半分、不安半分。

それにしても、ナゼ、韓国なのでしょう?

ちょっと語学を、という行き先は、
たいていアメリカだったり、イギリス、オーストラリアなど
英語圏の国ですよね。最近ではカナダも人気とか。
実を申しますと、
その英語圏に一ヶ月行くつもりで、
ずいぶん前から準備はしてました。

しかし、
急きょ、路線変更。

今年5月に、はじめて韓国へ旅行して、4日間ですけどね、
帰国後、
風に導かれるように「韓国留学」を決めてしまったのです。
どちらかというと確固たる目標があるわけでもなく。
ヒトには、
「さすらうタイプ」と「さすらわないタイプ」がありますが、
わたしは確実に「さすらうタイプ」だな。関係ないか。
ま、とにかく、その時、
ナニカに「ぐっと」引きつけられちゃったのでしょうねぇ。
なんだかポエジーな表現をしちゃいましたが、
ほんとにそんな感じで決めてしまったのです。

ところで、
今のわたしの生活のなかで、韓国語がどーしても必要か?
答えは、「いいえ」。

ということは、
韓国語の知識など皆無に等しい。
よって、
現時点までに、とりあえず「ハングル文字」は必死に覚えた。

そんな状態のわたしが、
はたして一ヶ月もの間、生活できるのか??!

まず、
「イゴ ハナ ジュセヨ」(これ ひとつ ください)
 →実は韓国語には、日本語のように「て・に・を・は」が
  あるので、きちんとした言い回しではないでしょう。
  しかしながら、このフレーズさえ言えば、
  確実に、
  指をさした「コレ」を「ひとつ」getできる。たぶん。

「コマニダ」(ありがとう)
「カサハニダ」(カムサ=感謝、ありがとうございます)
 →どこの国に行く時でも、
  このコトバだけは最低おぼえるようにしている。

そして、ダイジなひとこと。
ここから、すべてがはじまる。
「アンニョン ハセヨ」(こんにちは)

プラス、
「ト マンナヨ」(じゃ、またね)
その出会いを、次へとつなげたい。

一ヶ月の滞在をとおして、
その、わたしが「ぐっと」ひきつけられたナニカを
手探りでさがしてる様子をお伝えできればなぁと思います。

おたのしみに、
していただければ、コレ幸い。

と、いうことで、
次回からは、
「網の目のある惑星@ソウル」でお送りします。

2000-08-10-THU

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