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糸井重里の時間について計画をたて、
「なにかの種」を育てる人。

糸井重里の秘書役を募集します。
「秘書」ではなく「秘書役」という言い方をしているのは、
一般的な「秘書」の役割を、
いろいろとはみ出す仕事になるだろうと思うからです。

この10年、糸井重里の「秘書役」は、
小池という乗組員が務めていました。
この秋、10年の節目を迎えて、
小池は新しい道へと踏み出します。
わたしたちは小池に大きな拍手を送るとともに、
新しい「秘書役」を広く募集することにしました。

その仕事について、わかりやすい部分でいうと、
糸井重里という人の時間は、
社内、社外を問わず、つねに求められます。

求められる理由は多種多様です。
大きなプロジェクトが舞い込むこともありますし、
無名だけどおもしろそう、
という企画も寄せられますし、
社内で直接誰かから
「30分でいいから糸井さんと打ち合わせを!」
と頼まれることもしょっちゅうです。
あるいは、糸井重里自身も、糸井重里の時間を求めます。
誰かと会ったり、京都に行ったり、映画を観たり、
雑音を遠ざけてなにか書いたり、
家でものすごく真剣に野球を観たりします。

そういう時間の切り盛りをすること。
とっさの判断や同僚への丁寧な相談や
自分なりのセオリーの構築によって、
糸井重里の時間のつかいかたに計画をたて、
糸井本人に提案しながら物事を進めるサポートをすること。
それが、求める「秘書役」の大きな仕事のひとつです。
もちろん、「時間のつかいかた」には、
糸井重里の健康を維持することが根本的に含まれます。

糸井の時間に計画をたてることについて、
前任者の小池はこんなふうに語ります。

「まずは、糸井さんが考えていることを
 受け止めることからはじまるんじゃないかと思います。
 わたしがぜんぶ理解できているとはとても思いませんが、
 糸井さんの言うこと、書いているもの、
 見てる方向、気になっていることを、
 とにかく、目を開けて、耳をすませて、読んで、
 自分の中で消化して、
 いまなにをしたらいいのか考えること。
 糸井さんを理解することから
 いろんなことがはじまると思います」

そして、もうひとつ、「秘書役」の大きな仕事は、
糸井重里の発想、アイディア、企画を、
受け止めて逃さないことです。

「秘書役」は必然的に糸井重里と多くの時間を共有します。
つねにいっしょに、ということではまったくありませんが、
なにかの取材に同席したり、
取材のあとの帰り道で雑談したり、
ということは、やはり、多くなります。
そのとき、糸井からなにかの企画の種が、
ころんと転がり出ることも、やはりしばしばあります。
あるいは、誰かと対談しているときに、
「じゃあ、今度、こんなことをしましょう」
というふうに話が展開することも、多々あります。

その「なにかの種」を、逃さず持っておいて、
ときには、しかるべき誰かに渡すこと。
ときには、じぶんで苗くらいまでに育てること。
ときには、最後の収穫にまで携わること。
「秘書」ではなく「秘書役」なので
そういうことも求められます。
そういった、企画を受け止めて育てることについて、
小池はこんなふうに言います。

「基本的に、どの会社のどんな仕事も
 ひとりじゃできないと思うんですけど、
 東京糸井重里事務所の仕事って、
 ほんとに『チームの仕事』が多いんです。
 そして、みんなで取り組む仕事は
 重要であるというだけではなく、
 とてもたのしいことでもあります。
 ですから、どんどん自分から仕事を拾いに行って、
 ほかの人を巻き込みながら
 プロジェクトを進めていくといいのかなと思います。
 個人的な感覚でいえば、
 自分が動かすというのではなくて、
 みんなに助けてもらう、という感じ。
 そういう意味では、誠実に、謙虚でいたほうが、
 最終的にはたのしく仕事ができると思います」

難しくて、おもしろくて、やりがいのある、
糸井重里の「秘書役」という仕事。
きちんと説明していくと、
もっともっと長くなってしまいそうですが、
根本的には、新しくその役についた人が、
自分で自分のやり方を築いていくものだと思いますので
ここでは最低限の紹介に留めておくことにします。

糸井重里の時間について計画をたてること、
そして「なにかの種」を受け止めて育てること。
どちらの業務も、独特の難しさがありますが、
それを乗り越えた先に、
おもしろさやよろこび、驚きやたのしさがあることは、
ぜひ、お伝えしておきたいと思います。

また、今回募集する「秘書役」は、
糸井重里の「秘書役」であると同時に、
東京糸井重里事務所の乗組員でもあります。
ほぼ日刊イトイ新聞を中心とするこの中くらいの船に、
「いい人」が乗り込んでくれることを
わたしたちは、心待ちにしています。

最後に、今回、求める「秘書役」について、
前任者の小池と糸井からメッセージをもらいました。
どうぞ、参考にしてください。

ほぼ日の秘書。ほぼ日のマネージャー。

小池花恵

わたし自身は、
秘書でもマネージャーでもなかった気がします。
スケジュールの管理をする人。
そして、社長の打ってくださった球が、
まだどっちの方向に行くかわからなくて、
キャッチする人がいない時に、
いったんキャッチして、次にパスする役割。
それが主なお仕事でした。

「何者でもない」というのが、
かえっておもしろく仕事をさせていただけたのかな、
という気もしています。
だからこそ、バトンタッチをする方を
困らせてしまうかもしれませんが、
社長のおっしゃることによく耳を傾けて、
今どちらの方向に行こうとされているのか、
注意深くみていられる人であれば
何も心配はないと思っています。

何より、糸井さんを大切にしてくれる人。
そして、糸井さんが大切にしている
乗組員全員を大切にしてくれる人。
わたしはそこまでできていませんでしたが、
できれば、そんな方に来ていただけたら嬉しいですね。

ほぼ日は、いっぱい考えることが好きな人、
行動に移すことが好きな人であれば、
なんでもできる会社だと思います。
そして、チームで仕事をする面白さを
存分に味わえる素敵な場所だと思います。
何事も「自分ごと」にして考えてくれる方であれば、
より、たのしく仕事ができると思います。

体力はちょっとある人なら、
それにこしたことはありません。
体力があれば、ちょびっとしんどい状況でも
フィジカルがメンタルを助けてくれますから。
何をしたらいけないということもないし、
何をしたほうがいいということもありません。
糸井さんが、まわりの人が
これをしたら喜んでくれるだろうな、
ということをひとつひとつ実行していくことが、
この「仕事」です。

そっけない「中の人」にとっての
優秀な「着ぐるみ」。

糸井重里

あの、ぼくが仮に
車に乗ってるとするじゃないですか。
その車は、ぼくが歩くよりも早く
目的地に連れてってくれますよね。
曲がったり、止まったり、
ぼくよりもうまくやってくれます。

そのときに、自分と車が一体になっていないと
うまく走れないわけです。
秘書にあたる役割の人を募集するときに、
まずはその「一体感」が重要だと思います。

極端に言ってしまえば、限りなく自分に近い存在。
といっても、ぼく自身には、
実際にはできないことがけっこうあって、
そういうところに関しては、
「ぼくじゃないかたちをしたぼく」が
やってくれるのが理想的なんです。

たとえば、そうだなぁ、
誰かが取材をしてくれて、
すごくいい時間が過ごせたというときに、
「今日はどうもありがとうございました。」って、
ぼくじゃないぼくがメールを送っておいてくれたら、
ぼく本人はとても助かるんです。

あるいは、なにかの仕事を
どう進めようかっていうときに、
「んんーーー」ってぼくが悩んでいたら、
ぼくじゃないぼくが
「○○さんが手伝ってくれるんじゃないですか?」
って言ってくれたらすごくらくなんです。
たぶん、そこで提案される人に、
ずっと考えてたら思い当たると思うんですけど、
ぼくじゃないぼくが先に提案してくれたら
みんなが助かるじゃないですか。
で、「いいね」って、ぼく本人が言ったら、
すばやくその人に連絡を取ってくれたりね。

なんていうんだろう、
ぼく本人の原寸っていうのは、
案外、そっけないもので。
だから、ほんとうに自分ひとりでやろうとすると、
もう、いろんな意味でたいへんなんです。

その意味でいうと、
そっけないぼくが中に入った、
ぼくの「着ぐるみ」になってくれるといいんですよ。
それは、操り人形みたいな意味とはまったく違って、
ときには「着ぐるみ」がなかのぼくを
動かしてくれてもいい。

できるだけ「中の人」を理解して、
得意なこととか好きなことだけじゃなく、
「中の人」の弱点とか、
おろそかにしているようなことにも気づいて、
そういうことに関しては、
「着ぐるみ」のほうが、
あらかじめサポートしている、
みたいなことがあると、とってもありがたい。

ついでにいうと、
仕事する相手のほうにも、
相手の「着ぐるみ」があって、
もう、優秀な「着ぐるみ」どうしで、
じゃんじゃん仕事を進めちゃう、
みたいなことがあると、
お互いにとってすごくいいですし、
なんというか、「稼ぎに」なりますよね。

だから、今回募集する「秘書役」というのは、
「中の人」にとっての「着ぐるみ」であり、
同じ意味でいうと、
小学生にとっての「チャリ」であり、
あるいは、小さなこどもにとっての、
「手をつないでいるお父さん、お母さん」でもある。
そういう感じだと思います。

年下とか年上とか関係なく、
ぼくを一番稼がせてくれるような人が
来てくれるといいですねぇ。

秘書やマネージャーの経験が
あったほうがいいかというと、
絶対に必要というわけではない、とは思います。
過剰におどおどしたり、威張ったりしないで、
「ふつうに」できれば、経験は要らないといえます。
だけど、「ふつうに」するには、
やっぱり経験が必要なんですよね。
その意味では、少しは経験があるとらくかもしれない。
でも、「変な経験がある」というのは、
むしろじゃまなんだよね。
そのあたりは、一概にいえなくて、難しい。

なにしろ、来てほしいのは、
チームプレイの要となる人です。
チームプレイって、ひとりでやっているより
何倍もおもしろいので、
ぜひ、「いい人」に来てほしいですね。

募集要項

募集する職種
糸井重里の秘書役。

募集人数
1名

仕事の内容
スケジュール管理や依頼ごとの対応をはじめ、
糸井重里が職務に専念するための環境づくりや
業務上のサポートなどを担当いただきます。

求める経験
1年以上の秘書業務経験、
もしくは秘書に準ずる業務経験は必須となります。
必須ではありませんが、
上場企業での秘書業務経験があればより望ましいです。

雇用形態
正社員
試用期間
6ヶ月(試用期間中の待遇は正社員と同じです)
給与
ご本人のご希望と経験・前職給与を考慮の上、
社内規定に即して内定時に決定します。
昇給
年1回(9月)
賞与
年1回(12月)
勤務時間
10時~19時(実働8時間、フレックスタイム制)
休日休暇
土日祝、夏期休暇、年末年始休暇、
有給休暇、慶弔休暇、健康休暇(5日間)
待遇
社会保険完備、各種手当、交通費全額支給、
育児介護休業制度、退職金制度、従業員持株会制度
勤務地
東京都港区北青山
最寄駅
東京メトロ各線「表参道」駅

応募方法

以下のリンクから「エントリーフォーム」にアクセスし、
指定された項目に入力すると
あなたのエントリー番号が表示され、
課題と応募書類一式が記載された「エントリーシート」を
ダウンロードするリンクが表示されます。

「エントリーシート」をダウンロードし、
応募に際しての提出書類一式を
8月18日(火)までに指定の宛先にお送りください。
提出物については、例外なく返却しませんので
必要に応じて、複製コピーしてください。

糸井重里の秘書役募集受付は
終了いたしました。

応募に際しての提出書類

●エントリーシート(A4サイズ、全6枚)

  • ①カバーレター 1枚
  • ②履歴書 1枚
  • ③職務経歴書 1枚
  • ④あなたの経験について 1枚
  • ⑤課題 2枚  テーマは以下の4つです。
  • 1)東京糸井重里事務所を志望する理由を教えてください。
  • 2)これまで秘書の仕事をする中で「相反する状況」に直面した
      事例について教えてください。あなたがどんな行動をとったのか、
      結果どうなったのか、そこで考えたこと、感じたことなど、
      その状況について振り返り、具体的に教えてください。
  • 3)あなたは日頃、どういう人になりたいと思っていますか。
      考えていることがあれば教えてください。
  • 4)仕事以外で、あなたがいまおもしろいと思っていること、
      楽しんでいることについて教えてください。

あなたのことを知っている人から
あなたについての推薦文を書いてもらってください。
文字数やフォーマットに指定はありませんが、
A4サイズ1枚に収まる量で、お願いします。
ほんとうにどなたからでもOKです。

選考スケジュール

  • エントリーフォーム応募受付期間

    8月7日(金)午前11時~8月17日(月)午前11時

  • 書類応募締切

    8月18日(火)

    ※当社到着分まで有効といたします。

  • 書類選考

    8月18日(火)~8月31日(月)

  • 書類選考通過のお知らせ

    9月1日(火)

    ※選考通過者にのみ、メールまたは電話でご連絡いたします。

  • 一次選考(面接)

    9月上旬

  • 二次選考

    9月中旬

  • 最終面接予定時期

    9月末頃を予定

  • 入社日

    2015年11月を予定

    ※入社時期はご相談に応じます。

お問い合わせ先

採用に関するお問い合わせは
saiyo@1101.comまで、メールでお問い合わせください。

2015-08-07-FRI