ROBO
風前の灯火。

55人目 はなアリシオさんの家
(2001年1月28日〜)


な、なんと、トキキザミ氏は、
「ティミー」という名を名のり、
ここアメリカ西海岸はシアトルの我が家に
滞在しております。
先日里帰りした時に、54人目のみづえさんから
しかと受け取り、バックにそっとしのばせて
違法入国させてしまいました。
ご報告が遅れてしまい申し訳ございません。

しばらくは時差ボケで辛そうなティミーでしたが、
1歳半の娘アビーに激しく遊ばれているうちに、
普段の自分を取り戻したようです。
このティミー、なんと英語が話せたのには驚きです。
こんな小さな体のどこに
そんなヘビーなシステムが隠されていたのでしょう。
おなかの時計は6時6分で止まってしまっているのが、
どことなく淋しげなのですが。

明日は古着屋やファンキーなお店がたくさんある
フリーモントへお連れしようと思います。
もしかして、ティミーの彼女かなんかが
見つかるかもしれない。
いひひひ。

2001-02-10-SAT

55人目 はなアリシオさんの家(つづき)

2月3日

ロボットのティミーが滞在してからとうもの、
しとしとと雨の多いシアトルは
うそのようなよい天気が続いている。
冬は暗くて寒いので
自殺率が高いことでも知られているシアトル。
ちなみにホントかウソか、
自殺するのは歯医者が多いらしい。

2月5日

イチローがシアトルに来てからというもの
日本に住む友達に「あー、シアトルね」と
なんとか言われるようになったが、
それまでは「どこ?それ」と言われるばかりだった。
ワシントン州と言うとよくワシントンDCと勘違いされ、
「違うよ西海岸の北の端だよ」と言うと、
極端にがっかりされたものだ。

しかし、そこの君たち、シアトルの有名人は
イチローだけじゃないよ。
知らない人も多いと思うので、ちょっと宣伝。

すごいローカルな話。
もう8年ぐらい前の話だが、
私の友達が犬猫病院の待合室で待っていると、
看護婦さんがひそひそと……
「さっき犬連れて帰ったおじいちゃん見た?誰だと思う?」
「さあ……」
「ジミヘンのお父さんよ」
「ええええええっ???」
そうなのだ。ジミヘンはシアトル出身なのだ。
去年オープンした
“EMP(Experience Music Project)”なる、
最新の技術が満載の音楽博物館も、
外観はジミヘンの壊れたギターだ
(ものすごくヘンと不評……)。
ジミヘン好きじゃなくても、
ミュージシャンでなくても、
一度は高い金払って入りたいシアトル最新の見所なので、
イチローを追っかけたあとに一回行ってみて下さい。
(私はまだ行ってないからエラそうなことは言えぬ)

そして「アチャー!」でおなじみの「ブルース・リー」も、
シアトル出身。
ちゃーんとお墓もあります。
(ちなみに私は子供の頃、「ブルー・スリー」という
 3人組のカンフーチームだとずっと思いこんでいた……)

でも考えてみると、死んだ人ばっかりだね。
生きてる人で自慢できる
シアトル出身者はいないのかぁーーーーーっ?!

2月9日

今日は日本から妹のサマンサ(日本人)が、
古着屋の仕入れでこちらに来て、
ティミーとご対面。帰りは彼女に持って帰ってもらうのだ。
「へぇー、こいつわりと小さいねぇ」
サマンサは昨年、大阪のアメ村に
小さいながらもかっちょいい古着屋をオープンさせた。
店名はもちろん「サマンサ」。
彼女は今日も着いてすぐに買い物開始。
ティミーは暖炉の上でひとりでお留守番。

2月10日

ティミーは今日も暖炉の上でたたずんでいる。

2月12日

今日は実家の母のお友達に頼まれた
「イチローグッズ」を買いに
マリナーズ・ショップまで出掛けた。
自慢じゃないが、アメリカ生活10年の間、
一度もマリナーズの試合なんぞ見に行ったことがないのだ。
ティミーはコートのポケットの中。
我が家から車でたった10分。
私のことを観光客だと思って話しかけてくる店員に、
「イチローのサインボールはありますか?」と
ちょっと小声で聞いてみる。
なんか、やっぱりはずかしー。
げげげっ、1個150ドルもするの?? 
アメリカ人のだんなは「あほらしい!」といって
怒ってしまったが、仕方ない。たのまれモノだし。
Tシャツも4枚ゲット。
知らなかったよ、イチローの背番号が
51番だっちゅーことも。
ぜひぜひがんばってもらいたいものだ。


セーフコスタジアムの外観には
すでにイチローの看板が!


帰りは球場近くのスターバックスの本社のカフェで
ラテを飲んだ。
シナモンを入れたつもりがナツメグを入れてしまった。
味はまあまあ。
ティミーのラテにはハチミツとナツメグを
入れて差し上げた。
ハチミツを入れるといきなり
「オエって味」になった。

2月14日

バレンタインデー。
だんなが帰ってきてから家族みんなで
ディナーを食べに行く。
待たされたわりにまずくて、
しかもレストラン内はモーレツに寒かった。
アメリカではお友達や家族同志が
ハートの付いたかわいいカードを心を込めて交換する日。
小娘だった頃はビッグなイベントだったよなー。
バレンタインデーって。
と、数々のエグイ思い出が脳裏をかすめ、
今も恥ずかしさでいっぱいになる。

2月15日

「兔屋赤兵衛ズ」のみんなが遊びに来たので、
ティミーを見せびらかす。
それは昨年結成したおっかさん軍団で、
子供がみんなうさぎ年に生まれたので
そういうネーミングになった。
ダンサーママやデザイナーママなど、
みんな個性があってすごくおもしろい。
「子育ては最高にクリエイティブなイベント」が、
あかべーずのモットー。

その日ティミーはまた子供達に焼いて食われる。


焼かれるティミー

2月16日

うひゃー!雪だよ雪!!! 
なにげにシアトルに雪は珍しいのだ。
坂が多いので雪なんてちょっと降っただけで、
シアトル中の交通がパニくって大変なことになる。
昨晩から積もり始め、今日は一面真っ白。
サマンサは仕事に影響があるのではと、朝から暗い顔……。
だんなは仕事が休みになった。
学校の先生はいいよなー。
アビーは雪を見ながら大喜び。
明日はさようならだよ、ティミー。
元気でね!


娘は彼が日本に帰ってからも暖炉を指さして、
ティミーの姿を必死に探していた。
これはダディーと3人の団らんシーン

2001-03-07-WED

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