総武線猿紀行第241回
「いじわるペニス‥‥内藤みかさんと
最新青春事情 その1」
水商売と青春の接近事情は、どの程度ご存じですか?
最近、大学生と出会うと、男女問わず聞くことは、
クラスの女性がどのくらい水商売してそうか?
という話。
驚いたのは、早稲田大学の子でも
「う~~ん、クラスの子、数名してるかも」という答え。
あの名門・早稲田大学ですからね。
渋谷周辺の有名な女子大学の場合、
かなりの高率(数十パーセント)でしているという
情報もあります。
キャバクラ大学とかって。シャレじゃないです。
TVでは、先日、カリスマキャバクラ嬢
「レモンちゃん」という人の特集をやっておりました。
そのカリスマ道を指南していただける、ということで、
「客に無理にお金は使わせない」
「同伴出勤は居酒屋でOK、注文は最低限、
そのお金をお店に落とさせろ」
「体の関係は、長続きにつながらない、
コミュニケーションでつなぎとめよ」
みたいな数箇条でした。
大変勉強になりましたですよ。
僕にとって、
そうした話のルーツは忘れもしない1989年。
知り合いの売れっ子になった編曲家の報告です。
「いや~~、ビックリしたよ、サエキ君。
こないだいったファッションヘルス、
某(東京西側の)音楽大学の現役女子大生でさ。
音楽の話盛り上がっちゃって。」
ということでした。ピアノ課に現役で在籍する女性に、
すみずみまでサービスしてもらい、
ご満悦の若きアレンジャーの獅子。
女性の事情は、楽器のローンを払うためとか、
なんとかでしたが、衝撃でした。当時としては。
時は下って1996年、
某五大湖周辺の街に録音作業をしていたとき、
ミキサーの人が煮詰まり
「キャバクラに行かなくちゃ、
もう俺はテコでも仕事しない」ということで、
プチ繁華街に繰り出しました。
おそるおそる暗がりの店内に入ると、
20人ほどの嬢。客もそこそこ。
けっこうカワイイ子もいましたが、
驚きは、全員が近所の女子大の
現役学生だったということです。
僕らは自衛隊員という設定。
テーブルについてくれた子は、
話といっても大学生活のことくらいしか共通点持てない。
おそらく自衛隊でないのバレバレでしたね。
東京の美術展かなんかのことで盛り上がり、
行きたいね~、と自然な感覚で話しが盛り上がり、
「いつ行ける~~?」なんて感じですよ。
向こうからも。しかし、そのあと
「ふっと」席を立つんです。
それで、次の子、という感じ。
さすが山梨、フルーツをとりましたが、
山盛りで美味しくて、なんと2000円。
レストランみたい。
終わった後に、近所の焼鳥屋でいっぱいやっていると、
そこを一台のマイクロバスが通りかかったのでした。
そこには、さきほどの女子大生たちが、
20人ぐらい、のせられていました。
女子大とその近所のアパート群、女子寮群、
そこを往復するキャバクラカー、
五大湖のほとりのシステムです。
それが、僕の少ないキャバクラ体験でした。
水商売には、しかしこうした体験では
語れない闇があります。
女性の心理や、衝動、そしてどうやって墜ちるか、
という構造は、やはり男にとってナゾなのです。
そんなナゾを解いてくれる本に出会いました。
それが内藤みかの「いじわるペニス」です。

(この項続く) |