虚実1:99 総武線猿紀行 |
総武線猿紀行第266回 総武線猿紀行から本が生まれました! 『ネット限定恋愛革命 スパムメール大賞』発刊記念! その7 米田寅美メール
今日TVを見ていたら、 例の「そんなに悪いことしたとは思ってないですよ」と 自分の行為を、すさまじい調子で開き直っていた 東横インの社長が、一転! 憔悴しきった顔で、 「申し訳ないと思ってます」と ほとんど半泣きの会見を行っていました。 これほど短期間に 大人が態度を変えた会見をすることも珍しい。 これは間違いなく「2006年態度豹変大賞」ですね。 いったいだれに叱られたんでしょうか? 奥さんでしょうか? お母さんでしょうか? しかし、妙に身につまされるというか、 子供の頃のことを思い出しました。 調子こいて、あることないこと得意そうにしゃべり、 後で家族にこっぴどく叱られて、 泣きながら誰かに謝った体験‥‥、ありました。 ないですか? そういう体験。 大人になってからも、 それに近い状況でヒヤリとさせられたこと (ヤバいアナウンスをしてしまい、 一転して態度を変えて謝罪すること) も、ありました‥‥。 もちろん、東横インの社長は、 しでかしたことの質量があまりにも大きいので 比較にはあたりません。 とはいえ、こうした男の姿には、 何か胸に来る物があります。 欧米の人は、東横インの社長の姿を見て どう思うんでしょうか? さて『ネット限定恋愛革命 スパムメール大賞』は お手にとっていただけたでしょうか? この本のために収集したスパムメールは、 昨年1月から10月までのものです。そしてその中で、 パール兄弟の歌詞にも歌った 「混浴のことですが‥‥」等、 刺激に満ちたアナザーワールドのような 「ネット限定恋愛革命」の名前にふさわしい SF的な内容のメールは 昨年2月から8月までの期間に集中していました。 おそらくその期間だけ、バイトしていた 「優秀なスパムメール書き屋」が 何人かいたのだと思います。 その中で、特に狂っていたのが、 シリーズで送付されてきた、 我々スパム収集家の間で通称 「米田寅美メール」といわれているものです。 最初のメールを抜粋でお届けしましょう。
こんな感じです。どうです? すごいでしょう? この後、スゴイ展開になるのです。 この「米田寅美メール」シリーズは、 「スパムに返事を書いたらどうなるか?」 というコーナーで、本作の白眉として完全収録し、 また返事を書くとどうなるのか? という実験を 身をもって行っております。ぜひ、本で読んでください! 文学の香りさえする「米田寅美メール」ですが、 こうしたスパムは、 作家性の高い方によって書かれていると思われます。 文学青年クズれとか。 そういう方が、スパム屋に働いていたのですね‥‥。 こうしたハチャメチャなメール群が来たのは、 2月くらいから、8月、 せいぜい9月くらいまでだったようです。 そしてそれ以降、スパムの面白いのは めっきり減りましたね‥‥。 とはいえ、その後のスパムにも たまに面白いものもあります。例えば‥‥
それでは、続きを次号でお送りしましょう。 (この項続く)
|
サエキさんへの激励や感想などは、
メールの表題に「サエキさんへ」と書いて、
postman@1101.comに送ってください。
2006-02-08-WED
戻る |