MUSIC
虚実1:99
総武線猿紀行

総武線猿紀行第269回
「君づけの人間関係はどうだ? その1」

匿名希望様よりお便りいただきました。

=
ほぼにちは。
連載再開と気球の話にジンときました。
なぜか、サエキさんの魅力はなんだろうと
考えてみたりして(笑)。
また、よけいな催促をしないでよかったとも
おもっちゃいました。
いつかの掲載する次号を待ってます。

気球の話し、気に入っていただけたようで
ありがとうございます。
健康をマイナス(何かをやめること)で考える、
これは死を見つめることにも似ていますが、
実は最もヘルシーだと思うのですね。
健康や、生を「付加的」に考えるのはいいのですが、
あれやれ、なにやれ、これも食べて、ってシンドイ。
子供にしてからが、物心ついたら、
なにか色々ひたすら加えていかされる社会。
実は、それで、なにやら生きることは
面倒くさいと思ってしまうんではないでしょうか?
物を必要としない健康法=「修行」等が
近未来に流行りそうな予感もします。

ロックなどの録音物では、48とか、72とか100以上とかの
音を入れたチャンネルをミックスして音楽を造りますが、
あまり音が多くなりすぎるとしつこいので、
いくつかのチャンネルの音を止めることをします。
これを「ミュート」するといいます。
この「ミュート」というのが、
気球の荷物を減らすことと似ていますね。
ミュートで音楽空間の余裕ができるとです。

90年代以降のポップサウンドは、
音響技術の進歩でガチガチに音がつまった
80年代サウンドとは趣を変えて、
このミュートで空間を生かす感覚が
主流になったといえます。
ですから、音楽関係の仲間は、
一歩早く、「ミュート」という概念を
とらえることが得意かもしれません。

さて、催促、実は好きなんです。
案件によっては、催促されないと動かないこともあります。
催促されたい~~。催促マゾ~。
で、早速「次号」書いてみました。

みなさん、友達をどうやって呼んでますか?
特に男性。
「~~さん」?
「~~君」?
それとも呼びつけ?
これは実は、とても難しい話しです。
「君」というのは、明らかに同輩か、
目下の者に向かっていうセリフ。
これをいった瞬間に序列が決定する。
呼びつけに至っては、もう目下か、
よほど親しい人しかできないですね。
今の男の子供や学生の様子を
電車の中等で観察してますと、
呼びつけで呼び合ってる仲が明らかに減ってます。
これはワイルドな、気の置けない関係が
減っていることを表していると思うのです。
修学旅行などで、パンツをはいたままお風呂に入る、
といった話しと共通する現象でしょう。
自分を守りたい、見せすぎたくないという気持ちが、
パンツをはいて湯船につかり、
人を敬称づけで呼んでブナンに接するという
現象を生むのだと思います。

「オタク」という言葉の発生源も、
こうした現象と似ているみたいですね。
「オタク」という呼び名は、1980年代前半頃、
お茶の水の何百人も収容可能という巨大な純喫茶の奥で、
同人系のアニメマニア同士が呼び合った敬称に
起因しているという説があります。
「オタクさ~、この特集号持ってる?」
「え? オタクもこのセル画おさえてるの?」
当時、巨大喫茶の、無法地帯になっている奥の間で、
こういう会話がなされていたと推測されます。
なぜ呼び名が「オタク」なのでしょう?

(続く)

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コスプレ系超美女ミズタマとお送りする、
ポッドキャスティング放送、
毎週、火、金曜日の2回更新。
第69回6月13日(火)更新から、
第72回6月23日(金)までは、
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●サエキけんぞうの公式ホームページ
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トラックバックとか、コメントとか入れてくれんかいのう。
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しかも、もうすぐ新作クリップ開始!
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サエキさんへの激励や感想などは、
メールの表題に「サエキさんへ」と書いて、
postman@1101.comに送ってください。

2006-06-21-WED

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