虚実1:99 総武線猿紀行 |
総武線猿紀行第40回 「季節の変わり目はメモリーが跳ぶ」その1 ほええええ、お久しぶりになってしまいました。 前回が正月ですから、丸々2ヶ月半。 その間、電車の「あんな奴でも東大にはいった」 (だったかなあ)という予備校のツリ広告 (実例の写真付き)を見ては 「ああ、この事について書きたい」漫画アクションが 密かに盛り上がっているのを見ては、 「ああ、漫画について思いっきり私見を書きたい」と、 どんなに思ったでしょう。しかし、本当に時間が なかったのです。 年末進行のまま、3月まで来てしまったということです。 ハアハア、まずは告知させてください。 僕が新宿ロフトプラスワンで毎月やっている肩の凝らない トークイベント「コアトーク」の第52回が来る3月23日 (木曜日)に開かれます。今、絶好調の音楽雑誌 「ストレンジ・デイズ」の編集長で,大のプログレ狂・ 岩本晃市郎氏を御招きして「プログレ入門」と題した トークイベント! 去年はヴィンセント・ギャロ監督の「バッファロー66」と いう映画がヒットしましたが、そこでイエスの曲が 使われたことに感銘を受けた人も多いでしょう。 実はギャロ監督、メロトロンを持っているほどの プログレ狂。その辺の話しもタップリ聞けます。 プログレ、密かに世界を侵してます。 もちろん質問タイムもあります。 3月23日PM7時30分 at新宿ロフトプラスワン 新宿歌舞伎町1-14-7林ビルB2F (コマ劇場のJR側向かい、サンクス右隣地下2階) tel 03-3205-6864 fax 03-3205-6874 話を戻しますと、愛する総武線猿紀行も書けないほどの 状態だったのは、僕は別に特別スゴイ仕事をしていた わけでも、複雑な状況に巻きこまれていたわけでも ありません。ただ、タンタンと日常の延長線上に 年末進行のような環境が作り出されていったのです。 そうした状況の原因をもたらしていたものは、 インターネットというか、メールだったのかもしれません。 今では用事の大半をメールでできるようになったのですが、 その代わり、公私の境目というものがなくなってきました。 なにかスゴイものがヒタヒタと生活を侵すように覆い、 そしてすり替えたのです。 メールとは自分自身に来るもの。私用と公用の区別が その根底で別れていないのです。仕事の人から仕事がらみの エロ話が来る事もあれば、遊び友達から深刻で早急な 進路相談が来る事もあります。どっちが気を抜けないか といえば、もちろん後者だったりして。気がついたら、 1日中ノートブックの前にいる。なんなんだろう。 会社でメール送ってる人は、本気で会社ですべての メールやったら、会社が自宅のようになっていくはずです。 そう、どこでやろうが、メールに取りつかれたら、 そこが家であり、同時に会社であり、自分自身になっていく はずなのです。 つまり、インターネットは人生そのものをメールに してしまうのではないでしょうか? 僕の尊敬するスタパ斎藤氏(電脳関係ライター)の名言に 「俺の頭に直接メールを打てるようにならないか?」 というものがあります(笑)。もう、ディスプレイを 経由しているのがナマぬるいので、 直接脳に表示できないか?というものです。 そして脳から送信。ピッポオパアと脳に点滅。 同感。その気持ちわかるなあ。 メールと話しコトバの違い。それは、メールの文章なら 一度にざっと読めること。打ちこむのさえ早ければ、 メールのコミュニケーションスピードは、 ナマの会話をしのぐのです。 速いチャットでは、実際の会話よりテンポが速い場合が あります。「音声入力がキーボード・タイピングに取って 代わる」というようなことをいってる人がいますが、 それはおそらく間違いです。 入力の速さと正確さで、タイピングは話し言葉を 現時点でしのいでます(音声入力は、障害者などに 大切な技術なので開発は進むべき)。 タイピングをしのぐのは、音声入力ではなく、 思考(における話し言葉)を直接入力できるように なることでしょう。 しかし、そうなったら「文章見て、一息、考えるプロセス」 が無くなるからますます激しいコミュニケーションが おこなわれるだろうなあ。 今でも考えたことすぐメールで送ると後悔するからな。 さて、そんなこんなでそろそろ年末進行も終わろうか、 というつい先日、そんな気配を察してか、我が愛用の 携帯電話、DocomoP-207がぶちこわれました。 iモードをのぞくと、Docomo携帯の最新モデルは208。 その前の207から約1年半でモデルチェンジが1回しか なされてないわけで、これは半年に1回はモデルチェンジ していた以前から比べるとスローダウンしている印象です。 どうやら207、208あたりが、iモード以外の現在の Docomo携帯のひとつの到達点といえるのでしょうか。 70gを切る薄いボディはこれ以上小さくなると カバンの中で、紛れてなくなりそうで、しかし僕には ちょうどいい大きさでした。問題はボディが軽いので バイブレータがイマイチきかないこと。 僕は自慢ではないですが、携帯のベルを生まれて2度しか ならしていません。すべてバイブで、きているのです。 207とかのバイブはききが悪い。指圧や、○○○ーにも 使える強力バイブ型の登場を望みます(机の上に ほうりだしてる携帯がブルブル震えている光景は今でも ちょっと不気味。生き物が悶えているみたい)。 そんな愛機が、なんか充電しにくくなってきてるなあ、 充電の赤いボタンがともらないぞ、と思っていたら、 表示が固まりました。画面がある時刻でかたまり、番号が 打ちこめない。つまり起動しません。しょうがないので 電池を取り外して、オフり、またつけるという、 コンピュータ再起動に似たやり方をすると、 一瞬よみがえるのですが、また固まります。今思えば、 それをやりすぎたのかもしれません。壊れそうになった時の トライはそこそこにしないとホントに壊れますなあ。 恋も同じでしょう?? コジレたケンカ話をとことん 一気に話そうとすると、破滅になりますよねえ。 でも話しちゃいたくなるんですよね…。 ところで携帯の電池を取り出して、空けたときに、 ボディ本体下のほうに妙な白い(あるいは赤い)表示の 部分があるのを御存知でしょうか? これは買ったときには真っ白なのですが、 貴方が「ある事」を携帯にしてしまった後には 「赤く」なります。 その「ある事」とは…? 「濡れ濡れ」・・・ ウッフン、「水ぬれ」なのだそうです。 なんでそんな機能がついてるの〜? それは「壊れたよ〜」といって修理に持ちこんでも、 電話を水濡れさせてしまったことがこの表示により わかった場合、「あ〜らアンタはんのマシンは水濡れさせ はったじゃないですか? それはアカンな。 有償修理でんな」とメーカー側がいえるようにしておくため なのだそうです。小さくなったとはいえ、確かにあれだけの 機能を詰め込んで、そう頑丈でいられるわけがありません。 なんとも因果な表示ですねえ。友達の携帯開けて、 「お、お前の水濡れ」「お、君のも水濡れ」というのは 面白いです。 僕のは写真でわかるように赤い線が中央にいっており、 超! 水濡れです。 でも今回は、水濡れさせたことにより壊れたわけでは ありません。 さて、とにかく、なんとか復活してほしいと電池を取ったり つけたり、また充電コードつけてみたり、電源ボタン 入れたりし続けました。 すると、ぬわんとですね。「表示がズレた」んです! 日付とアンテナを記した表示が3センチほど下方に ズレこんだだけですが、さりげなく、ありえない光景。 こんなのあり? ビビリました。画面はなんとも スットコな、異常に醜い光景となったのです。 激情のおもむくままに、恋人を言い負かしつづけ、 ついに恋人の口は曲がったまま元に戻らなくなりました・・ という感じです。 「ああ、僕が悪かった、病院にいこう」 観念した僕は連絡を取りたかった友達の番号を出すことを あきらめ、翌日Docomoショップにいくことに決めました。 そうです。今や携帯は電話帳代わり。携帯が表示しなければ 友人に電話もかけられません。 登録してある約300件の番号のうち、メモしてあるのは 半分以下。それ意外は、もうこちらから連絡できません。 さようなら、おそらく100人ぐらいの人…。これを読んだら 番号を至急教えてください。 というわけで、Docomoショップにいくことにしました。 はたしてメモリーは本当に跳んでしまったのだろうか? (この項続く) |
2000-03-22-WED
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