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虚実1:99
総武線猿紀行

総武線猿紀行第75回
スタパ番長と電脳シーンを語る(第4回)
「日本の携帯電話って盆栽みたい!」

スタパさんとの回が最強に強まって、どうにも続いてます。
わかったようで、なかなかわからない電脳シーンについて、
誰もわかりやすく教えてくれない中、
ハードの現状を我々素人にもわかりやすく、
正直に俯瞰してくれるのは、ズバリ、スタパさんだけです!
ついに4回めになりましたが、
まだまだ、宝石のようなウンチクが続きます。 

その前に僕のHP「this is サエキングダム」や、
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さて、スタパさんにお話ししてもらいましょう。


スタパ: ドコモはやり方が攻撃的じゃなくて、
そこはいいですね。
ユーザーが充分に増えてから
対応しましょうという感じで、
外国のメーカーとかは
機能とかサービスを先にバーンと出して、
「これすごいからこれ使うとお得ですよ、
 だからコレ使いなさい!」
という感じじゃないですか?
まあドコモはユーザー数が違いますからね、
2千万人も今利用者がいますから。
サエキ: ドコモ以外もがんばってますよね。
スタパ: cdma-oneとかって、
これから始まる次世代携帯電話ですが、
音が良くて通信速度が速くて、
割と簡単に移行できる
システムらしいんですね。
でもドコモの場合、
新しい次世代携帯電話に移行すると
アンテナから立てなくちゃいけなくて、
多分すごい大変でお金もかかる。
けどドコモだったらお金も持ってるし、
大変なこともやっちゃうから
できるとも言われてるんですけど。
サエキ: すいません、
cdma-oneが移行できる
そのシステムっていうのは
具体的にどうなるんですか?
通信速度が…。
スタパ: 音質の良さと通信速度の速さと…。
サエキ: 今でももうcdma-oneは速いですよね。
確か64でしたっけ?
スタパ: ええ、もっと速くできるらしいんですけど、
cdma方式に移行するってことなんです けどね。
auが使ってるっていうシステムで。
で、ドコモはダブルcdmaっていうのを
使うっていってるんですけど、
電波のやり取りの方式が違うらしくて
ドコモがダブルcdmaにすると
アンテナを立て替えなくちゃいけない。
でもauの場合は方式が次世代対
応だからすぐにサービスを始められて。
サエキ: 単純な話、cdma-oneから
ドコモにかけた場合とかは
意味がないとかいうのは
どういう感じなんですか?
スタパ: そうですね、回線、交換機から全く違うとか。
ここからこっちがcdma-oneの基地局で、
こっちがドコモの基地局で
そこからドコモの携帯っていう感じ。
状況とか混み具合によって音質が全然変わりますね。
サエキ: それが腑に落ちないんだな。
スタパ: 音質についてはハーフレート・
フルレート・基地局の問題とかって
あるんですけど、
いわれても「はぁ?」という感じで(笑)。
サエキ: まあそりゃそうですよね。
いちいち音にこだわって
電話かけられてる人はいない。
そもそも最近、
携帯ってあんまりツナがんねえよ、
みたいな(笑)
スタパ: そうですよね(笑)。とにかくハーフレートで、
ドコモの電話で仕事の話とかしてると
「えっすいません、もう一回お願いします」
とかっていうのが多くて。
で、それをみんなで言い始めてて。
サエキ: それ、よくあります。
スタパ: そうしたら、まあエンハンストフルレート
っていう方式なんですけど、
その音が良い方式を搭載した
新しい電話機を出して、
ふと音が良くなったっていうので
割とみんな文句を言わないように
なりましたね。
「充分良いよドコモ、ドコモバンザーイ!」
って感じです。
サエキ: それは普通のドコモでかけても
そうなるんですか?
スタパ: いや、新しい端末ですね。
サエキ: 新しい端末?
スタパ: 新しい機種じゃないと…。
(この後その対応機種が502か、503か、
 209か?という話になるが、
 確信的でないので今回は掲載を見送ります)
サエキ: 今回ドコモがjava言語が使えるようになると、
ドコモ電話機のどこかに
マイクロソフトが隠れるようになったりして?
スタパ: なるかもしれないですね。
サエキ: はぁー。
スタパ: 「なんとかbyマイクロソフト」という感じで。
でまあそういうことになると、
より他の機器との融合っていうんですか、
連係させて使えるようになって。
あとあれですね、
デジカメ画像を携帯電話で
簡単にスクロールさせて
見れるようになるとか。
それは、まだいかないんでしょうけどね。
サエキ: デジカメがついた携帯電話が
どこかから出ましたよね。
それはお持ちじゃないんですか?
スタパ: これに付くんですけど
まだカメラユニットが…。
サエキ: あっカメラユニットは別なんだ!
スタパ: フィールエッジっていうのが今度出て、
それがこのカメラです。
(註:画像なくてすみませんbyサエキ)
サエキ: あっイヤホンジャックに挿すんだ。
カメラのユニット!
あの〜スタパさんの中で、
携帯電話でデジカメ写真が撮れることで
便利になることって、
具体的なものはあるんですか(笑)?
スタパ: 便利なことは別にないですね。
「面白いんだよ、ほら撮れるんだよ」
っていう(笑)。
「よくなくなくなーい」って言ったりする(笑)。
サエキ: スタパさんの中で実用性と
遊びと物欲の関係を知りたい。
スタパさんの文章って二重構造みたいになってて、
そこが魅力的なんです。
遊びに興味がおありになるのに、
僕みたいな実用のことか
考えてないような人間が読んでも
充分に役に立つんですよ。
ご自分の中でそれが
どう分けられているのかどうか、
あるいは実はカオス状になっているのか
どうか、お聞きしたい。
スタパ: どっちかというと趣味性というか面白味が、
触って遊べるとかっていうのがメインで、
僕の個人的な中では実用性が
後押ししてる感じですね。
サエキ: 実用性が後押し、なるほどね。
スタパ: 僕は記事書いてて必ず何か書くのは、
「こういう人になら向く」とかって感じで。
遊びたくてちょっと外でも
住所録として使いたいなら
このPDAが向くととかって。
携帯電話もちょっと
画像で遊びたいなって人には向くけど、
仕事上なんかメリットがあるかっていったら
ゼロですよっていう。
サエキ: (笑)。今の携帯電話の進化って
実用と遊びの部分は
どういう風なものだろう?
スタパ: そうですね。実用性っていうのは
音だけだと思いますね。
サエキ: 音だけ! ほぉー。
スタパ: あのー音が悪い携帯電話って
仕事上で印象悪いじゃないですか。
サエキ: 悪いですね。
スタパ: なんか「適当な電話でかけてきやがって」
みたいな(笑)。
サエキ: (笑)。ボケてるような印象も
与える場合もありますもんね、
「ふざけた野郎だ」みたいな。
スタパ: そうですよね。なんか携帯電話で
邪険に扱われたりすることが多いんですけど、
「あー公衆電話からかけていきたい!」
みたいな(笑)。
サエキ: そうですよね(笑)。
スタパ: それ以外はあんまり、
電池のもちとサイズと音ぐらいで、
あとは全部趣味だと思いますね。
外国のノキアとかの携帯電話って
日本で発売すると、
かっこいいとかで人気は出るんですけど、
僕は全然面白くないんですよ。
サエキ: スタパさんは絶対ノキアマニアだと
思ってました。
スタパ: 着メロ機能とかって
日本のにはあるんですけど。
ノキアはそういうのが全然なくて、
「何これ、すごいつまんない」っていう感じ。
その辺がなんか外国との
文化の違いっぽいですね。
カラーにしてキャラクターが
中で動いたりするのって
日本だけみたいですね。
「こっちの方がいけてない?
 こっちの方がかわいくない?」
とかって日本の携帯に対して思うんですよ。
具体的にはノキアの
ソフトウェアのイメージって、
日本の携帯電話のソフトウェアの
3,4年前のイメージがあって。
日本のやつって実用的だけど
余計な演出がいっぱいあるじゃないですか。
ヘルプキャラクターが出てきて
何かを教えてくれたりとか。
そこまでやらなくても
機器としては問題ないんですけど、
あまり便利とは関係無いんですけど、
面白いし、多分盆栽とかの感じじゃないですか。
サエキ: あー。盆栽!
スタパ: アメリカ人はもう広いところに
バァーと木が植わってればよくて、
日本人はこの盆栽のミクロな世界に
びっちり作り込んで
完璧な仕上がりってのが好きみたい。
で、アメリカに住んでる人に聞いたら
ほんとにアメリカの人には
そういう精神性がなくて、
日本製品でアメリカの人向けに
そういう風にやっても
アメリカでは売れないって言ってましたね。
デジカメみたいなもので
向こうで一番売れてるのは、
ソニーの人が言ってたんですけど、
マビカが一番売れてるらしいんですよ。
サエキ: マビカ…。あ!
フロッピーに記録するってやつ!
デカイんですよね!
スタパ: ええ。それがもっとも売れてて。
サエキ: メディアの互換性が大きいからですね。
それは強力な文化性の比較を
表している事実ですね。
それではスタパさんは日本携帯電話の
付加価値の塊みたいなイメージは
とてもお好きなんですね?
スタパ: 好きですね。
サエキ: スタパさんの船田戦闘機さんとの
歴史的名著「100台のコンピュータ」
(アスキー刊)を読んでると、
スタパさんは仕事になるならないにかかわらず、
コンピュータ買ってたパターンなんですね?
スタパ: そうですね。僕は最初フリーで
原稿書き始めた頃って、
ゴーストライターで普通にやってたんですよ。
で、編集者から
「ちょっと筆者の姿を見せていいよ。」
という話になって、
それでいつも買ってる
ハードウェアのことを書いたら、
「それ面白いっすねー」ってことになって、
それがどんどん加速していった感じ。
日本って変な進化の仕
方をしているような感じがするんですよ。
これとこれとこれをやってみたら
どうだっていう、
「カメラとMP3プレイヤーを組み合わせてみた」。
サエキ: ほんと(笑)。
スタパ: 「みたんですか」っていう(笑)。
バラバラでもうあるんだから
いいじゃんっていうのが
多分外国的な考え方なんでしょうけど、
バラバラで買えば片っぽ壊れても
平気だしとか安いしとか。
日本は合体して
コンパクトなんですっていうのが…。
サエキ: 好きなんですよね?
スタパ: (笑)。僕はそういうのが好きで。
サエキ: 実はね、
僕はそういうのが苦手なんですよ。
スタパ: あっそうなんですか(笑)。

(あと1回、つづく!)



あのマチャアキのスパイダースが
蘇るイベントを、当時の出演ジャズ喫茶のおひざもと、
歌舞伎町でやります!
インターネット予約は定数に達し終了しました。
ありがとうございました!
最優先で入れるロフトプラスワンでの
前売り券の販売は行ってます。
当日券も出ますが、早めにおこしください!

GS最前線スペシャル
蘇るジャズ喫茶の興奮!
スパイダース再び!
2月24日(土)午後6時開場 午後7時30開演
料金3000円(当日)2500円(前売り)
【出演】
ソン・フィルトル:
堺正章 井上堯之 ムッシュかまやつ
GS評論家:黒沢進、大森眸
ナビゲータ:サエキけんぞう
【場所】
新宿ロフトプラスワン
新宿歌舞伎町1-14-7林ビルB2F
(コマ劇場のJR側向かい、サンクス右隣地下2階)
tel3205-6864 fax3205-6874

2001-02-21-WED
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