MUSIC
虚実1:99
総武線猿紀行

総武線猿紀行第93回
「海外で特別になった人について」その9

日本は昔からロック先進国だったのだ!

〜〜さすがにもうすぐ終わるぜ!最後の投稿大歓迎!〜〜

行川アイランドがつぶれました。
千葉県の誇るフラミンゴショウの素敵な遊園地
だったんですが・・。
フラミンゴがアブないんです。
引き取り手がいないらしいんです。
で、提案なのですが、森永製菓様、
買い取ってキョロちゃんの
「エンゼルアイランド」にして下さいませんか?
(アニメで出てくるキョロちゃんの住んでいる国の名前)
行川アイランドは鳥のショウがメインで、
その意味でもコンセプトは
キョロちゃんの鳥の王国にピッタリです。
子供には大変人気が出ると思います。
なぜ、こんなアイデアが夏過ぎるまで浮かばなかったのか
悔やまれますが、今からでも遅くないと信じたいです。
読者の方で森永製菓の重役の方いらっしゃらないでしょうか?
これは本当に前向きな話だと思います。
行川アイランドには、今年に入ってから行きましたが、
けっこう人気があるところなんですよ。
でもこのところキャッチーなツカミには
欠けてたかもしれません。
それがこの案で氷解すると思います。
うわ〜ん、だれか森永の人知らな〜い?

ところで、前々回、紹介しました
東大卒で本格弟子入りした
南印度古舞踊家マドゥ・プリヤ(Madhu-Priya)さんの
奈良公演は9月8日(土)に東光寺本堂で行われましたが
(HP:彼女の写真もあります
 http://www.asahi-net.or.jp/~be5y-ymnu/
なんと! 東京公演が行えることになりました!
最下記に書いてあります。
9月15日(土・祝)PM9時より、
朝5時まで渋谷青い部屋(3407-3564)。
お届けする臨時イベント「おいしい生活」
(ダーリン許諾の邦題を冠したウディアレン新作との
 ミニミニタイアップ)というのが
渋谷:青い部屋であります。元ピチカートファイヴの
高浪敬太郎君やボーイミーツガールの尾上文君が出演する
豪華なオールナイトイベントです。
そのオープニング9時15分から30分まで、
インドに古来より伝わる
「舞台の幕開けに吉祥を踊って踊られる献花の舞、
 人々に幸福をもたらすガネーシャの踊り」
などを披露してもらいます。
これを見ると大変に縁起いいそうです!
初の東京公演におそらくなると思われますし、
大変珍しいチャンスとなるので是非ふるって御参加ください!
なお、先着30名には映画「おいしい生活」特製
ワインアクセサリーがもらえます!


さて、いよいよ海外でがんばる日本人、
ロックの70年代に戻ります。
ミッキーカーチスとサムライというバンドで渡英した
山内哲さんはその後、フリーに加入、
さらにフェイセスに加入してロッド・スチュワート、
ロン・ウッド(現ローリング・ストーンズ)と
同じバンド仲間になりました。
これは考えてみるととんでもないことです。
しかし、テツ・ヤマウチで始まった日本人ロックVIPは
続々と現れました。

その一人がパーカッショニストのツトム・ヤマシタです。
1976年に「ゴー」 というアルバム
(続いてライブアルバム)を
英国アイランドレコードから発表した彼は
あのスティーヴィー・ウィンウッドや
サンタナのドラマーマイケルシェリーブとも
自分のアルバムで共演した国際的なVIPであります。
プログレとフュージョンを合わせたような
サウンドだったと記憶しております。
オリエンタリズムがギリギリで英国ロックと混じり合い、
スリリングな展開をしておりました。
最近は石打楽器“サヌカイト”の演奏を始め、
比叡山延暦寺、薬師寺、東大寺等で音による供養である
「供音式」を実施しているということですが、
彼の欧米でのめざましい活躍は
人々の心にもっと記憶されていいものです。
CD再発すべきだと思いますね!

また最近テクノファンや
オルタナティブロックファンの間でも再評価が甚だしい
ドイツのプログレッシブバンド、カンの初期の重要メンバー
ダモ鈴木も忘れられません。
1970年、ヨーロッパ放浪中のダモ・鈴木は
ボーカルの抜けたカンに加入しました。
ミュンヘンでテクノの神様、
ホルガー・シュカイなどのメンバーと出会い、
誘われるままにコンサートで歌い、
そのままボーカリストとして
カンの一員になってしまったのです。
「サムライのような印象を観客に与えた」
といわしめる彼のステージングを当時見たかったものです。
彼は、カン加入時点でまだ20才であり、
他のメンバーよりより10才以上も若かったといいます。
彼は名作「Tago Mago」など4枚のアルバムに参加後、
73年新興系キリスト教に入信して脱退したといいます。

日本国内でまだロックが確立されてない70年代前半に、
テツ・ヤマウチとこの二人は
まさにヨーロッパ・ロックの最前線に位置していたわけです。
また加藤和彦率いるサディスティック・ミカバンドの
1973年からの大活躍も忘れられません。
3枚のアルバムすべてを英国でリリースし、
大々的なプロモーションがなされました。
2枚目「黒船」3枚目「ホットメニュー」は
ピンクフロイド、セックスピストルズそしてビートルズの
末期のプロデューサー、クリストーマスを迎えました。
なんといっても凄かったのは(来週久しぶりに来日する)
ロキシー・ミュージックの英国ツアーでの
フロント・アクトを務めたことで、
彼らに深く傾倒したブライアン・フェリーの好意で、
ありがちな前座扱いではなく、
公平で丁重な扱いだったといいます。
惜しくもこの英国公演で解散してしまった彼らですが、
もし彼らの活動が4枚、5枚と続いていたら、
さらに世界進出が進んでいたかもしれません。
当時のプレスでは甘いルックスの後藤次利が
人気があったことが印象的です。
とにかくこのとき英国にミカバンドのファンがたくさんでき、
それがYMO進出の下地になったという話を聞きます。

この他にも、クリームのプロデューサー、
フェリックス・パッパラルディに気に入られて、
一緒にアメリカをツアーした
竹田和夫率いるクリエイションも忘れられません。
また、ポールマッカートニーに気に入られて
デビュー曲「カントリードリーマー」という曲を寄贈された
ブラウンライスというバンドもあったのです。
フランスでは、沢田研二が70年代前半のソロ初期に、
フランスでかなりの成功を収めたことも
忘れてはならないでしょう。70年代後半、
細野晴臣、坂本龍一、高橋ユキヒロのYMOが成功した後は
様々な現象が起こりますが、
ABCというかなり英国ではヒットしたバンドのドラマー、
デヴィット・パーマーがユキヒロさんと鈴木慶一氏の
ビートニクスのライブのドラマーに招聘されるやいなや、
ABCをさっさと抜けて来日してしまった事件が
忘れられません。
ジャパンの最後期に参加して世界ツアーに加わった
土屋昌巳もいました。
久保田真琴率いるサンセッツは、
オーストラリアにおいて、かなり大きな成功を収めたようで、
大変な人気があったと聞きます。
坂本さんは「ラスト・エンペラー」でオスカー受賞する前、
「戦場のメリークリスマス」で
フランスでベストセラーになりました。
このように、スパイダースの進出以後、
70年代から80年代前半にかけて、
日本のミュージッシャンは
世界で確実に地歩を築いていたのです。
ただ、それは一度として
まとまった報道はされなかったのです。
だから総体として日本が
ロック大国に成りつつあることがわからなかったのです。
それでもピンと来ない人は、主題とはちょっとズレますが、
ダメ押しの事実を挙げましょう。
キッス、チープトリック、クイーン、そしてジャパン。
これらの70年代を代表する世界的ビッグアーティストは
すべて日本が火をつけたのです。
これらの事実は、日本は70年代において、
すでに十分にロック大国だったことを
示しているのではないでしょうか?

(この項続く)

いよいよコアトークが近づいてきました!

サエキけんぞうのコアトークVol.64
9月13日(木曜日)
「僕も知りたいELOのすべて!」

デヴィットボウイの「レベルレベル」が
ELOのある曲に似てるって知ってたかい?
ジェフ・リンって人(リーダー)
はやっぱり偉いんだぜ!
ELOは実はポップスの参考の宝庫!
知れば知るほどポップスが好きになる!
活動25周年を迎えた難波弘之さんも特別ゲストで参加!
とんでもない大ネタの連続になることは必至!
果たしてELOはただの
「ビートルズ好き好きおじさんズ」なのか?
会場で会いましょう!

【出演】
サエキけんぞう
岩本晃市郎(ストレンジデイズ編集長)
大鷹俊一(音楽評論家)
難波弘之
永井ルイ

【場所】 新宿ロフトプラスワン

チャージ】\1500(1D込)
新宿歌舞伎町1-14-7林ビルB2F(コマ劇場前のサンクス右隣)TEL3205-6864 
http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/plusone.html

緊急ライブイベント決定!! 来てね!
「おいしい生活」
(ダーリンのタイトルによるウディアレンの新作の名を
 冠したイベント)
9−15(土・祝) PM9時〜AM5時
at渋谷 青い部屋(3407-3564)
当日¥2500 with fryer ¥2000
presented by Kenzo Saeki & POOKY
オープニング:Madhu-Priya(南印度古典舞踊家)
出演・高浪敬太郎+フレンズ(鈴木智文、川口義之、沙月)、
尾上文+こなかりゆ、
サエキけんぞう(+シノダコウヘイ)
パニャグルミン、ゲリラチャン、新宿フォーク、
古館由佳子(ジプシーヴァイオリン)、
宇宙ヤング、peter room
DJ パンダとささのは 福田タケシ(8bits)  POOKY

サエキのHPにも来てね!
http://run.to/kenchan/

2001-09-09-SUN

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