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虚実1:99
総武線猿紀行

総武線猿紀行第153回
「大瀧詠一トリビュート」にテロ!
11分の『オンド・メドレー』収録! その3
<音頭VSテクノ・・・?>



か・寒中お見舞い申し上げます・・

す・すっかりご無沙汰してしまいました。
僕には正月はありませんでしたが、
このコラムにも正月がありませんでしたね・・・
すみません(泣)。
まあ、過ぎたことはしょうがないとして、
お手紙を紹介します。
年末のコラムで
「美味しいターキーはないのか?」と呼びかけたところ、
3通も一気に反応がありました!
そして・・・。


まず、八幡エンジニアリングさんから

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JR西船橋駅の南口を出てすぐの
「ザ・キッチン精養軒」(だったような・・)で、
この間ターキーサンドを買いました。
本当は、クリスマスということで
晩御飯を食べようと行ったのですが
私にも連れにもちょっと予算外だったので
「やめようか・・・」とクルリ振り向いたところ、
サンタ姿のおじさんに「限定限定」と丸めこまれ、
買ってしまいました。
一本600円。
結構な大きさなのでリーズナブルでした。
翌日、クリスマスの朝。
冷蔵庫から出しかぶりついたところ、
思いもしなかったおいしさに嬉し涙が出そうになりました!
全粒粉のデニッシュともつかない微妙なパンに、
ターキーの薄切りと何かのソース、
レタスがはさまってました。
ターキーの独特の匂いも気にならないし、
数少ない私のターキー体験の中ではダントツです。
・・・ということで、
もしかしたら来年のクリスマスまで
食べられないのかもしれませんが、
おすすめターキーサンドでした。
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続いて、すずきなおこさんから。


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西船橋駅前の、
Seiyouken the Kitchenのターキーサンド、
クリスマスイブに食べたら結構おいしかったですよ。
ちょっと、フランスのに近い感じでした。
ちなみに私は11月からは
西船橋駅からバスで10分くらいのところにある、
東京エアカーゴターミナルというさみしーい倉庫街で
毎日毎日遅くまで働いています。
そんな悲しいイブに、
わざわざ駅前まで出向いて
先輩が買ってきてくれたサンドイッチだったので、
ひときわおいしかったのかもしれないです。
ということで、機会があればお試しくださいませ。
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続いてmakiさんからです


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超ご無沙汰しております。
「THIS IS SAEKINGDOM」
(注、サエキHPhttp://www.saekingdom.tv/
にお邪魔しているmakiです。
ターキーについての情報をひとつ。
西船橋駅を南の方に出て、左の階段を下りていただき、
まっすぐ進んだ左角に
「精養軒 ザ・キッチン」があります。
ここのベーカリー部門に
何故か「ターキー炒飯」があります。
ノーマル味とカレー味の2種類あります。
ターキーサンドも。
今ならローストターキーもありますよ。
(クリスマスは終わったのに・・・・・)
いつもは比較的小さなカットの
スモークターキーが買えます。
総武線で二駅、一度おいでください。
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そうです。
なんと3通も、また、来たメールの3通すべてが
西船橋の精養軒ザ・キッチンのものだったのです。
すごい。
今までに経験のない、この口コミの集中力。
これはもう行くしかないですね。
近日中に精養軒に行き、ルポをしてきます。
精養軒はなにかと評判けっこう良いですね。

それにしても八幡エンジニアリングさん、
すずきさんのメールには、
クリスマスならではの哀愁に包まれてましたね・・。
今年は良い年にしましょう!

さて、もう彼方になった感もある
「大瀧詠一トリビュート」にテロ!
11分の『オンド・メドレー』収録!の回ですが、
断固再開いたしたいと思います。

前回は
「それは大滝さんの音頭物の歴史としては、
 まだ序章にしかすぎなかったのです。」
と、いきなり透明感あふれる
ポップスのプリンスだった大滝さんが
「ナイアガラ・トライアングル」で
いきなり音頭をとりあげたことに対する
戸惑いで終わりました。
戸惑いは続きます。

その後、ナイアガラ音頭は
坂本龍一さんのクラヴィネットをダビングして、
ディスコリズムを強化、
シングルバージョンとして発売されました。
僕が坂本龍一さんのレコードクレジットを見たのは、
「ナイアガラ・トライアングル」が最初。
坂本さんの最初期のスタジオ仕事が
大滝さんのセッションになります。
しかも「音頭」。

シングル化することで、
大滝さんが本気であることが伝わってきましたが、
レコード会社はどうだったのでしょう?

詳しくはわかりませんが、所属コロンビアとしては、
「ルーファスwithチャカ・カーン」という
ディスコグループと
「ナイアガラ音頭」が両A面である
世にも奇妙なプロモーション・シングルは作りました。




これは貴重盤ですね。

このルーファスがかかっていたのはディスコ。
スティーヴィーワンダーとか、
KC&ザサンシャインバンドとか。
当時はディスコといっても
「サタデイナイト・フィーバー」の2〜3年前で、
赤坂ムゲンとかどちらかといえば、まだまだ不良というか、
遊び人の大人が行く場所。
急速に盛り上がっては来ていましたが、
一般音楽ファンの行く場所ではありませんでした。
ブラザー・コーンとかは
バリバリ行ってたとかそういう感じです。

「ナイアガラ音頭」が
ディスコシングルとして作られたとしても、
果たしてそんな場所でかけられるでしょうか?
おそらく可能性はほとんどなかったでしょうね。
ブラザー・コーンとナイアガラ音頭は
出会うことがなかったと想います。

一方、盆踊り大会はどうだったでしょう?
今でこそ町や村起こしの一環として
盆踊り大会は都会でも盛んになりましたが、
1970年代中盤は、初詣も含めて、
そうしたドメスティックなパワーが
最も低迷した時期だったように記憶しています。
正月の神社はさみしかったな。
若者は、そういう純国産的な場所に見切りをつけ、
車でペンションを目指す時代でした。

また一方、村祭りがあったとしても、
「東京音頭」などに比べても
「ナイアガラ音頭」はエレクトリック度が高かったので、
つないで使うことが
難しかったのではないかと思われました。

というわけで、ディスコと村祭り、
両輪を狙ったシングル化は
両輪とも苦戦を強いられたのではないか?
と思ったしだいです。
このとき大滝さんにどういうお気持ちというか
衝動があったのか?
はファンの間でも諸説分かれるところではあります。

篠原章氏という、音楽評論家は面白いことをいいました。
「結局、細野さんが
 テクノというリズムに行き着いたように、
 大滝さんには『音頭』があったんだよ」

なるほど、音頭VSテクノ・・・。

こういう会話になれてない方には
「なんだ?それ」かもしれませんが、
我々はっぴいえんどファンには
妙に納得させられるロジックでありました。
人間が根源的に志すビートはDNA的問題であります。
大滝さんにはDNAにテクノがあったんです。
きっと。

これから21世紀、ひょっとしたら音頭は
本格的復活をとげるかもしれませんが、
それは日本人のDNAが
よほど追い詰められたときでしょうね。

洋楽全盛テクノやディスコにはさまれた
「ナイアガラ音頭」のドンキ・ホーテ的、
向こう見ずで異形なたたづまいは、
2003年のみなさんにも十分に想像がつくのではないか?
と思います。
(続く)

サエキけんぞう出演の新春第一弾イベントは
気軽に楽しめるフレンチ&MODS・DJイベント
MIDSだよ。
今回は1月25日に新作"Arrival"発売を記念して
COSANOSTRA の長田定男 桜井鉄太郎 さんがゲストだ!!
サエキも歌うよ!

1/24(fri) MIDS (MOD & FRENCH)
GUEST DJ/長田定男 桜井鉄太郎
以上from COSANOSTRA
"Arrival" 新作"Arrival"発売記念LIVE/WaSaBi!
DJ/blues dress、CAVABIEN、POOKY
produced by KENZO SAEKI、blues dress、POOKY
22:00-23:00 ブルードレスによるダンス講習会
モッズとフレンチの服をコーディネイトして来た方には
ワンドリンクサーヴィス!
22:00open 5:00close 前売\2000(1D) 当日\2500(1D)



さて、この昨年末、僕は本を久しぶりに出版いたしました。

『恋のクスリ アナタの詞のつくりかた』といいます。


くるり、椎名林檎をはじめとして、
安井かずみなどの重鎮も含め、
古今東西の面白い恋の詞を集め、
その内容から恋のアドバイス、
そして試しに詞を作ってみよう!という贅沢な内容です。
もちろん僕の詞も入ってます。
ルンルンに丁寧に書いていますので
是非読んでみてください。
恋のチャンスが増えると思います。
詞を書きたい人も是非!

実業之日本社から1200円です。

通販希望の人は pearlnet@kt.rim.or.jp まで。
僕から年賀状つけるなど、色々サービスしますです。

 

2003-01-19-SUN

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