総武線猿紀行第154回
「大瀧詠一トリビュート」にテロ!
11分の『オンド・メドレー』収録! その4
<機材で変化していく人生>
前回、いただきました、一挙3通にも及ぶ、
精養軒のターキーサンド情報(他店の情報はなし)
いかねばなるまい、というわけで、
早速行ってまいりました。
西船橋の「精養軒 ザ・キッチン」。
クリスマス用の600円のターキーサンドはなく、
その代わり、380円の
「スイスエッテ・ターキーサンド」という
ターキーをはさんだサンドイッチがありました。
食った感想。
ホントにうまい!
あのターキー独特の臭みというものがない!
フランスパン風、パンもうまい!
ひょっとすると、例えば外人がCクラス以下の不味い、
タレのしつこい焼き鳥しか食べたことがなかったとして、
それで焼き鳥が嫌いになっているように、
僕は七面鳥に対して好感が持てなかったのかもしれない、
と思うほど、ターキーの認識が変化しました。
さすが、一度に3通も集まったほどのことはある。
今年末、
クリスマス時に出る季節物サンドはぜひ買いですね。
ついでに、パン屋併設のレストランにも寄りましたが、
鶉(ウズラ)とか鴨など、ワキ道系の鳥肉を重視して、
お味も良く安い西船橋価格は、好感が持てました。
ここは、お・ス・す・メ。
さて、大滝さんのトリビュート、音頭編の続きです。
当時、大滝さんが深夜に
ラジオ関東(現ラジオ日本)でやっていた
「ゴーゴーナイアガラ」で
「ナイアガラ音頭コンテスト」というものがありました。
ナイアガラ音頭のシングル盤のB面に入っているカラオケに
自分の歌を歌って入れて送るというものでしたが、
早速自分のナイアガラ音頭を作成しました。
まだ本格的な簡易MTR=カセットなどで
音をミキシングできる機材が発売される前でしたが、
僕のカセットデッキ(パイオニア製)はなぜか、
ステレオ左右にそれぞれカラオケと僕の歌を録音し、
モノラルにミックスできるという代物で、
これが運命を分けました。
分けたというのは、
ミックスができたからテープを送ったわけで、
さらに「ナイアガラ音頭」テープを送ったから
今の僕の人生があるわけです。
それが良かったか悪かったかは別として、
(イイか悪いかは別であるということが重要)
運命というのは恐ろしいと思うわけです。
まあ実に簡単なキッカケで人生は分かれますね。
資本主義音楽業界というものは
(中世や近代の音楽業界と比べて)機材によって
(売り上げや構造が)変貌していく業界であります。
僕はメカへの取り組みが
そんなに好きなほうではありません。
はっきりいって機械オンチですが、
そげな僕でもそれを買うごとに
運命が確実に15度以上横ズレしていくのには
本当に驚かされます。
具体的には
1、モノラルミックスができるパイオニアのカセットデッキ
(ナイアガラ音頭の録音)
2、ヤマハの簡易PA、YES(バンド・デモテープ録音)
3、ローランドのリズムボックス、
コンピュリズム(曲へのアプローチの変化)
これはあくまで一例です。
今から考えると、涙が出るほど稚拙な機械ばかりですが、
そのたびに運命が変化していきました。
周りの音楽家も、
そういわれてみれば仕入れた楽器や機材により、
コロコロと路線や状況が変化していってます。
(必ずしも、売れ線のものや新しいものが良いとは
限らないのが、ミソ)
そうやって考えると、
音楽はあくまで頭の中にあるものですが、現実の社会、
人間関係はモノを媒介にして構築されているのだな、
と改めて考えさせられます。
似たような話はきっと音楽だけでないはずで、
ビジュアル芸術も、ヘタしたら結婚生活なども、
そうかもしれません。
液晶TVでスペースが増えるだけで、
家庭状況は激しく変化するかもしれません。
読者のみなさんは、音楽において機材は
あくまで脇役と思われるのではないでしょうか?
しかしことポップスにおいて、
しばしば機材は主役なのであります。
そんな教育、されたこともないし、
したいとも思わないけど、絶対真実だと思います。
それで録音をしました。
結局、一番大滝さんの物まね、2番、細野さんの物まね、
3番、友部正人さんの物まねの僕のテープは、
放送部門のナイアガラ音頭コンテストで、めでたく優勝。
(応募は2通。
もう一人は、どこかの演歌好きオヤジが
普通のカラオケコンテストと思って応募したもの)
僕のヒドい歌声が「ゴーゴーナイアガラ」放送上
「おハガキ特集」にて流れました。
が、その恥ずかしさは忘れられません。
その後最近、「ゴーゴーナイアガラ」は
アンコール放送されましたが、
その回だけは絶対放送されないと信じてます。
(おそらく二度とされないでしょう)
その直後、「ゴーゴーナイアガラ」はラジオ関東なのに、
なぜかニッポン放送の
「オールナイトニッポン」の公開録音として、
舞台版「ナイアガラ音頭コンテスト」が開かれました。
その開催状況や内容、
70年代中盤がいかに平和な時代だったか?
を表すようなイベントでしたね。
なぜ、ラジオ関東番組関連のイベントがニッポン放送で?
しかも「音頭」のコンテスト。
300人以上を収容する会場は満員。
ロックじゃなく、音頭?
なんとなく、よくわからないイベントを
楽しみにして集まる、おおらかな70年代の若者たち。
そんなイベントは80年代以降はありえないです。
審査員は大滝さん、
有名ポップス音楽評論家の朝妻一郎さん、
そしてナイアガラ音頭歌手の布谷文夫さん。
内容は、正統音頭を踊る人たち、
達者にロック調に歌う若者・・・。
さすがに20数組、ライブコンテスト出場者は
いろいろな出演者があふれておりました。
順番が近づきました。
大観衆を前に「ここで歌うのか?」と思いながらも
テープ部門のとおり、
1番ずつの物まねで力いっぱい歌いました。
そして、歌い終わる頃には、席を転げ落ちるように
「キンコンカン」をたたいてくださる大滝さんの姿が
横目ハジに見えました。
そのお姿は一生忘れはしません。
で、こちらも優勝いたしました。
今、あらためて気がつきましたが、
そのときの転げ落ちるような大滝さんの残像が、
私のツタない人生の
最初でもっとも大きなハイライトであります。
みなさんも彼女とキスする瞬間とか
いろいろなハイライトがあると思いますが、
その残像は残ってますか?
残像、深いですね・・・。
というわけで、今回「音頭メドレー」をカバーしたのは
まず、そういう残像がトンネルしているわけでもあります。
決してそれだけではありませんが・・・。(続く)
更新当日にこれを読んでいる貴方!
明日はサエキけんぞう出演の新春第一弾イベントだよ!
(出演は午前0時ごろ、曲は2曲程度)
それは気軽に楽しめる
フレンチ&MODS・DJイベントMIDS。
今回は1月25日に新作"Arrival"発売を記念して
COSANOSTRA の長田定男 桜井鉄太郎 さんがゲストだ!!
西麻布人脈も全員集合!
1/24(fri) MIDS (MOD & FRENCH)
GUEST DJ/長田定男 桜井鉄太郎 以上from COSANOSTRA
"Arrival" 新作"Arrival"発売記念
LIVE/WaSaBi!
DJ/blues dress、CAVABIEN、POOKY
produced by KENZO SAEKI、blues dress、POOKY
22:00-23:00 ブルードレスによるダンス講習会
モッズとフレンチの服をコーディネイトして来た方には
ワンドリンクサーヴィス!
22:00open 5:00close 前売\2000(1D) 当日\2500(1D)
さて、この昨年末、僕は本を久しぶりに出版いたしました。
『恋のクスリ アナタの詞のつくりかた』といいます。
くるり、椎名林檎をはじめとして、
安井かずみなどの重鎮も含め、
古今東西の面白い恋の詞を集め、
その内容から恋のアドバイス、
そして試しに詞を作ってみよう!という贅沢な内容です。
自分詞はムーンライダースの「9月の海はクラゲの海」
PSYSの「アナザー・ダイアリー」を収録。
珍しい自己詞解説を行いました。
是非読んでみてください。
恋のチャンスが増えると思います。
詞を書きたい人も是非!
実業之日本社から1200円です。
通販希望の人は pearlnet@kt.rim.or.jp
まで。
(配送が遅れて大変ご迷惑をおかけしてます)
僕から年賀状つけるなど、色々サービスしますです。 |
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