虚実1:99 総武線猿紀行 |
総武線猿紀行第163回 「大瀧詠一トリビュート」にテロ! 11分の『オンド・メドレー』収録! その13 <フレンチがプログレになりました> さて、え〜〜いよいよ「パール兄弟」のアルバム (窪田晴男とのコラボレーションによる 「パール兄弟」としては13年ぶりのアルバム) 「宇宙旅行」が本日3月26日に発売になりました! パチパチパチ(と自分に拍手) 買って!買って!買ってちょ〜〜〜〜〜だい!! いやあ、自分の近所で売っていますでしょうか? 売ってないとイヤだな。 23年前の最初のアルバム「ハルメンズの近代体操」は 近所の本八幡新星堂で最初1枚入荷、結局2枚売れました。 まあ、そんなことの繰り返しですね〜。人生。 しかし、自信作であります。 どうかよろしくお願いします。 サエキのフランス公演ツアー (パール兄弟ではなく、ソロ。計5ヶ所) が近づいて参りました。 ついに、パリ以外の各都市の詳細も出ました! その他について順に、 地名(県番号) 店名 住所 電話番号 開演時間(開場時間) 料金 の記述です。
フランスに御住まいの方、あるいは、 そのころフランスに行かれる方は、 事前にわが事務所にご連絡をいただければ、 今後もし詳しいスケジュールが出ましたら、 メールで配信いたします。 現地での軽いオフ会も開催できたら、と思っております。 報道関係はご招待の手はずをいたします。 pearlnet pearlnet@kt.rim.or.jp サエキ・フランス・ツアーの件:とタイトルして下さい。 というわけで、やっと主題です。 トリビュート盤のプロデュースサイドとしては、 無難にメロディアスな名曲を 普通に集めたいと思ったようです。 実際問題、圧倒的多数をしめる 「ロング・バケイション」以降のファンにとっては 大滝さんのノベルティ・タイプ (ギャグものを多く含む曲群、原義は珍品のようなもの) の曲は認識が少ない。 「俺たちひょうきん族」で使われた うなずきトリオの「うなずきマーチ」や 金沢明子の「イエローサブマリン音頭」くらいしか 認識がないはず。 「ロンバケ」以前のファン、 例えば「レッツ・オンド・アゲイン」を 日本のロック屈指の名盤に推す ピーターバラカンさんのように、 ノベルティものへの愛情バランスが異常に高い人は やっぱり全国でも少ないのでしょう。 「メロディータイプ」だけ知っている〜〜それは、 大滝さんという存在そのものに対する考え方が 偏っていると事態と僕は思うのですが、 そんな古いファンの考え方を、 一般ファンに伝えるべきか‥‥どうか……。 伝えるべきだと思ったのですね。 ところが1曲だけとりあげると 「面白い曲も中にはあるのだなまあ、気のせいか?」 で終わってしまう。 そこで、なんとしても、 複数にわたる曲の存在をアピールし、 それがメロディアスな曲群に負けず劣らず 存在感があるのだと、示す以外にない?と思いました。 「メロディータイプの曲考えときます」 と穏便に打ち合わせの場は立ち去り、 次のミーティングの時に対策を考えました。 共演は美人ヴァイオリニストの 川井郁子さんになることは決まっている。 そこでフレンチっぽくするのはどうだろう?と思いました。 ジャズのジャンゴ・ラインハルトと ステファン・グラッペリの共演のような。 それなら、オシャレになるし、 しかも曲の面白さも伝わりそうだ。 これは八方丸く収まりそうだ。 というわけで、その案を 相棒である窪田晴男に相談したところ、 なんと彼も同じ アイデア=ジャンゴ&グラッペリ案を 持ってきておりました。 息もピッタリだ!これならいけそうだ! というわけで、次の打ち合わせ。 「あの〜、大滝さん、 メロディータイプの曲もいいんですけど、 それだけだと片手落ち(放送禁止用語)なんですよ。 で、考えたんですけど、 僕も良くかかわっている オシャレなフレンチっぽいアレンジで、 オンド物とかをやるのはどうでしょうね」 と切り出しました。 「オシャレ」という言葉は便利ですね〜。 話はなんとかまとまりました。 そして録音は開始されました。 本日26日(水)夜中に改変されて、 オンデマンドで1ヶ月聴けるインターネットラジオ番組 「サエキけんぞうのお宝音源御開帳」 (ラジ@ http://www.radiat.net/ ) で、デモテープが聴ける通り、 最初、それはボサノバっぽく オシャレな方向性が見えるアレンジとして始まりました。 けっこう歌のノリも良いので安心して夜も眠れました。 そうして、何日が日が過ぎ、 リズムどり(ドラム、ベース、ギターなどを録音する) が近づきました。 実際に録音が始まる前日の夜中になり 不穏な電話がかかりました。 窪田晴男が 「やっぱりフレンチやめようよ、 プログレ (オウギョウな演奏アレンジで有名な プログレッシヴロックという分野) にしない?」 と不気味な提案をしてきたのです。 提案といっても、もう前日。 こうした直前のオファーの場合、 窪田の提案はもう絶対なのであります。 気持ちが一直線になってしまっており、 話し合いの余地がないことが多いのです。 不安がムクムクと頭をもたげました。 トリビュート盤にテロをしかけよう、といっても、 あくまでオシャレなテロにしようと思っていた。 それがガラガラと崩れ去っていく。 録音当日を迎えました。 プロデューサーチーム欠席の中、 怒涛の爆音で録音が開始されました。 しかも、プログレらしく異様に長い演奏。 12分ぐらいある。 キーボードの河合大介さんなど、 ハモンドオルガンに人間が4人いないと運べない 巨大なレスリースピーカーをなぜか2台も運び込んでいる。 予算のこともだれも考えていない……。 どうやらテロは本物になってしまった。 選曲だけでなく、収録時間、予算、演奏のハードさ……! (長い間、ありがとうございました! いよいよ次回は怒涛の最終回です!) サエキのHPにも来てね! http://www.saekingdom.tv/
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2003-03-26-WED
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