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| 虚実１：９９ 総武線猿紀行 |
| 総武線猿紀行第164回 「大瀧詠一トリビュート」にテロ！ 11分の『オンド・メドレー』収録！ その14 ＜最終話＞ え〜あと６時間で成田から フランスへ飛び立つ状態で原稿を書いております。 徹夜であります。気が狂いそうです。 周囲の人間には「無事に帰れるといいね〜」と 脅かされております。 しかし、もっと危険な地域に 仕事で行かなければならない人は大変であります。 で、フランスでいよいよ僕のソロアルバムが 発売になりました。で、タイトルを発表します！ なんと「スシ頭の男」であります！ これは尊敬するセルジュ・ゲンスブールのアルバム 「キャベツ頭の男」のパロディであります。 パチパチパチ！ジャケット等は次回に発表します。 「パール兄弟」のアルバム （窪田晴男とのコラボレーションによる 「パール兄弟」としては１３年ぶりのアルバム） 「宇宙旅行」が本日３月２６日に無事発売になりました！ ロッキンオンジャパンで 鹿野さんが褒めてくださってるようです。 買って！買って！買ってちょ〜〜〜〜〜だい！！  いやあ、自分の近所で売っていますでしょうか？ 売ってないとイヤだな。 23年前の最初のアルバム「ハルメンズの近代体操」は 近所の本八幡新星堂で最初１枚入荷、結局２枚売れました。 まあ、そんなことの繰り返しですね〜。人生。 お読みになってるころは、 サエキのフランス公演ツアー （パール兄弟ではなく、ソロ。計５ヶ所）中であります 地名（県番号）、店名、住所、電話番号、開演時間 （開場時間）、料金の記述です。
フランスに御住まいの方、あるいは、 そのころフランスに行かれる方は、 事前にわが事務所にご連絡をいただければ、 今後もし詳しいスケジュールが出ましたら、 メールで配信いたします。 現地での軽いオフ会も開催できたら、と思っております。 報道関係はご招待の手はずをいたします。 ｐｅａｒｌｎｅｔ pearlnet@kt.rim.or.jp サエキ・フランス・ツアーの件：とタイトルして下さい。 いよいよ最終回です。 スタジオではだれも何も考えず 即興でで録音が開始されています。 演奏時間はなんと１２分ということになりました。 鈴木バカボンは久しぶりに 超アグレッシブなプレイをしてくれてます。 ますますうまくなっています。 もともとプログレ好きな彼であります。 古川昌義さんによる爆音のギターソロ、 そしてオルガンソロ、それらのイントロだけで ３２小節であります。 イントロ２分３０秒。 これが数日後、マスタリングで大変な事態を生みます。 最終作業段階で、今までは現れなかったディレクターが 「長いからどこか曲削ろうよ〜」 と言い出したのであります。 まあ、よくある話であります。 だいたんに６分の曲を３分に削ったことにより、 大ヒットしたヴァニラファッジの 「キープミーハンギングオン」 という曲のような例もあるので、こ ういう案がでてもおかしくはありません。 が！この場合は、困った！ なにせお金の問題まですべていったんは覚悟した上の ４曲メドレーであります。 曲の持つ故郷への憂いを秘めた光景を胸に歌う 「レッツオンドアゲイン」 現代における音頭という存在のアヴァンギャルドな状態を 具現化させた「ナイアガラ音頭」 怒涛のうなずきをインストゥルメンタルにした 「うなずきマーチ」 そして、遠いナイアガラを想い、 さらに故郷へのダブル想いに捧げた「ナイアガラムーン」 とてもじゃないけど、削れないですよ。 というわけで、１時間ニラミあい、 イントロを半分に削ることで許してもらいました。 それが今回パール兄弟のアルバムに収録されて 日の目を見たバージョンであります。 正直、死ぬかと思ったプロセスでありました。 テロをしかけたものはテロかえされる。 それにしても、やはりマスタリングの前日夜遅くに 録音させていただいたヴァイオリンの 川井郁子さんには感激しましたね。 なにせ美人ですから、ひょっとするとどうなる？ 気位が高くて、やっぱこんなのやってらんね〜〜よ。 ってことになるかな？ と思ったのですが、プロでしたね。 彼女は即興はせず、 すべて譜面に書いてくれということなのですが、 もくもくと難しいロック的なフレーズを 弾きこなして帰っていかれました。 すべてが高級な方でした。 さて、実はパール兄弟のこのメドレーの最後に 滝の音が入っているのをご存知でしょうか？ これは僕がエンジニアの塚田君と、 大滝さんの生家のある岩手県の 不動の滝というところにいって収録してきた 滝の音なのです。 大滝さんのはじめてのナイアガラアルバム 「ナイアガラ・ムーン」というアルバムには ゴーという滝の音が入っていますが、 これは軽井沢の「白糸の滝」に行って とられたという話しを聞きました。 そこで、僕はパール兄弟は さらに大滝さんに近づこうと想い、 岩手県に照準を合わせたのです。 そこには日本の名滝１００選に選ばれた 「不動の滝」があったのです。 なにごとにも動じないようなイメージの 大滝さんにピッタリの滝だと思ったのです。 迫力のある滝の音がとれたとおもいますが いかがでしょうか？ さて、なが〜い間続いた 「大瀧詠一トリビュート」にテロ！ １１分の『オンド・メドレー』収録！ いよいよ終了であります。 人間の想いとは、なんでありましょう。 それは時間の経過に対する念であります。 僕にとっては２５年の月日の後、 浮かび上がってきたのは、 大滝さんの故郷に対する念でありました。 故郷は岩手か、それともエルヴィス・プレスリーの アメリカなのか？ アメリカがほころびを見せるなか、 だれもが記憶に点検を入れているでしょう。 そんなとき、たかが歌ではありますが、 歌は念を試す絶好のツールになります。 思い出の歌は記憶をやぶって突如として 押し寄せることがあります。 それはまさにテロのように 現存在を震撼とさせるものなのであります。 現実のテロのように暴力ではありませんが、 心の決壊するさまは、 まるで映画を撮ったようであります。 そんな想いをみなさんにどうしてもお伝えしたかった。 大滝さんはたくさんの人の心の堤防に 関係させるセンスを持った人です。 その構造について僕なりに お伝えしたかったことがあったということです。 どうか聴いてみてください！ （この項終了） サエキのHPにも来てね！ http://www.saekingdom.tv/
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2003-04-02-WED
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