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| 虚実１：９９ 総武線猿紀行 |
| 総武線猿紀行第167回 「スシ頭の男！サエキけんぞう、 フランスに歌う！」その３ ＜第一ターミナルの不穏な想い出＞の巻 Kanekoさんよりお便りをいただきました！ ぎりぎりチェックインのアップグレードは 経験があるので驚きませんが、 サエキさんがエコノミーからビジネスにアップグレードで 喜んでいらっしゃるのには正直びっくりしました。 芸能人（？）の方でもエコノミーで フランスまで行ったりするんですか？ 辛そうですねえ・・・。 そんなもんなんですか？ そりゃ、そうですよ、 Kanekoさん。 ファーストクラスなんか、 現在では超トップをぬかせば ほぼ高級官僚しか使えてないという情報もあります。 ファースト使えるのが、一流企業ではなく、 税金がらみであるというところが日本の状況、 体質を現しているとも思えますが。 一流企業だってビジネスは抑えている現状があります。 また、ツアーなどは本当に予算がなく、音楽を問わず、 興行系はたいていエコノミーでがんばってますよ。 往年のマンハッタン・トランスファーが 仲良くエコノミーで微笑んでいたのに遭遇した という友人の報告もありました。 みなさんも、僕や、知ってる顔を見つけたら、 優しくしてあげてくださいね！ ☆☆☆☆☆ いきなり半蔵門線と東武伊勢崎線がつながりました。 神奈川県の相模大野近くの中央林間駅から 東急田園都市線に始まり、たまプラーザ、 三軒茶屋を越えて、渋谷経由で半蔵門線になり、 安産の神様、出産祈願の 人形町・水天宮前駅までだったのが延長、 ＪＲ錦糸町をとおり、 なんと押上（おしあげ）＝京成のターミナル駅！を経過、 さらに東武伊勢崎線に入って、はるか西新井や、草加や、 ホテル・ニュー越谷を越え、 クレヨンしんちゃんの春日部まで越えて、 東武動物公園や栗橋というところ（いったことないよ〜） まで直通でつながってしまった。 これは、松戸を経て赤坂をとおり、 厚木までいくＪＲ常磐線＝千代田線＝小田急線連合の長さを はるかに超え、埼玉と東京、神奈川を結ぶ、 東急＝半蔵門＝東武連合の誕生であります。 ＪＲの機能をしのぎ、一大首都圏交通網覇権をめざす 営団の野望の真骨頂といえましょう。 ハイソなイメージでたまプラーザから 半蔵門線で首都圏お出かけを得意としていた ブランド好きのお姉さん層、オバサン層からは早くも 「いきなり客層が変わった」 「ダサいイメージがついた」などのクレームが 相次いでいるようです（池尻大橋の鍼灸師に聞きました）。 確かに、東武線の酔っ払いオヤジは 彼女たちの天敵といえるでしょう。 彼らはワンカップ大関片手に平気で乗り越して、 首都を通過、二子玉川の川べりそばの 駅の冷気に目覚めるのかもしれません。 おてやわらかに〜。 さて、成田空港です。 あか抜けした日航と全日空の第二ターミナルより、 以前からある海外旅行のいかがわしさが早くも味わえる 第一ターミナルのほうが好き。 もう匂いからして日本じゃありませんね。 怪しい外人もたくさんウロチョロしてますし。 パール兄弟の「公園へ行こう」というアルバム（９３年）に 「エアポート９９」という曲で そんな気持ちを歌っています。  パール兄弟「公園へ行こう」（１９９３年、ワーナー） エアポート９９ 恋の不始末で おわれたTokyo いちかバチかで海外逃亡くわだてた おいつおわれつ 田園をぬけて ジュラルミンの翼にすべりこむのさ 夜の荷造りで アデイオス My HOME！ 車やギター からまるしがらみ おいてくよ トランクひとつ いっちょうらを着て キャンセルのシートにすべりこむのさ あぶない人は僕だけじゃないのさ 別れと出会いがゆきちがっていく ハイスピードで夕暮れに エアポート99 おもしろい場所へつれてっておくれ Get out the city・・ だれも未来のことなどわからないから エアポート99 本にない世界につれてっておくれ Getout thecity！ こわばってる心に風穴あけてくれ ヒゲの変装で なれるさ外人 スパイ・ブローカー どんなルートもひきうけた くんずほぐれつ 格闘をぬけて あてずっぽのゲートにすべりこむのさ う〜〜ん、もう９９年は過ぎてしまいましたが、 これは実感を練りこんだ詩であります。 「恋の不始末で・・」のくだりは、 実際にそういうことがあって 海外逃亡したわけではありませんが、 たとえば５年ぐらい前には、こんな事件もありました。 今はなきユナイテッド航空の前で、 搭乗しようとしている男性を見送りに来た女性が （長い髪のけっこう美人） 目を吊り上げて怒り狂っています。 「これは何よ、これは！」 と彼女は携帯電話を天にかざし、 何もいえない彼氏を尻目に、 次の瞬間に地面にとてつもない強さで 携帯電話を床に叩きつけたのです。 それでも無言の彼氏。 彼は、一体なにをしたんでしょうね〜〜？ この光景は、海外渡航（逃亡？）というテンション、 国際空港の別れや出会いを如実に物語る事件として 僕の心に深く刻まれています。 しかし、今回はそんな不穏な光景もなく、 いたって静かな構内。いいな〜。 さてチェックイン後の成田空港の使い方であります。 両替をし終わったら、最後の日本食だよね。 友達のハッピネスレコードの平野さんという人など、 「こんなウマイもんが しばらく食べられなくなるなんて・・・」 といいながら構内のラーメン屋で 食いまくるという話だけど、気持ちわかるよ。 飛行機にのれば機内食は食べられるといえ、 例によっての海外飯の始まりだもんな〜。 最後の寿司かラーメン食べておくと、 けっこう向こういってからもつ。 というわけで、 僕のオススメは第一ターミナル内の 京成電車の経営する食堂「京成友膳」。 ここはソバと寿司のセットなど、 けっこう渡航前に口に入れたい カユウイところに手の届くメニューで、 旅人の心を捉えて離さない。 ちょっとだけ寿司だよ、ちょっとだけソバだよ〜。 ちょっとだけ天ぷらだよ〜。 そしていよいよ税関へ。 この間まで、空港使用料っての たいそうな金額とられたよね〜。 あんなに検閲された末にそんな金まで取られて。 いきなり空港職員ぶんなぐられてもしかたないかな〜 って感じでしたが、いつの間にかとられなくなりました。 税関は女の職員増えましたね。 今回もちょっとスマした３０歳ぐらいの 広末のような髪型の職員でしたが、 やっぱり女性だと悪い気しません。 これが男だと「あんた何しに行くの？」 という態度が非常に怖いのであります。 今まで怖かったのは、混んでいる時のロスの税関で、 犯罪者を探しているといっても過言でない態度でした。 実際に、最近は公演旅行に行こうとする日本のバンドが アメリカの地方空港で 成田に追い返される例が出てきているらしい。 もちろんグリーンカードなどなしに アメリカに仕事で入ることはできないわけですから 一応違法で「観光です」とゴマカしながら入るわけです。 とはいえ、それも常識。 たくさんの外貨を落とす日本人を追い返すとは、 尋常ではなく、やっぱりバンドマンは 相当マークされているというわけです。要注意です。 女性の税関のおかげで旅の始まりが楽しくなるのだから、 経済活性のため、もう全員女にしてほしいな〜。 税関を通り、ゲートに急ぐと、 もうみんなエアーフランス＊＊便は 搭乗しているではありませんか。 さすがにビリでチェックインしただけある。 ああ、もう携帯電話をかけているヒマもない。 （続く） サエキのＨＰにも来てね！ http://www.saekingdom.tv/
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2003-06-01-SUN
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