虚実1:99 総武線猿紀行 |
総武線猿紀行第173回 「スシ頭の男!サエキけんぞう、フランスに歌う!」その9 <フランスはあなどれない!その節電感覚、 付録:スーフリ>の巻 いよいよ次回、サエキけんぞうのフランス発売、 初めてのソロ・アルバムのウェブ上の発売を開始します。 お楽しみに〜! さて、ここのところ、印象的だったのは、 なんといっても和田さんのニュースですね。 和田さんといっても、マヒナスターズの人ではなく、 集団強姦(ごうかん)事件を起こした 早稲田大学のサークル「スーパーフリー」の代表で 元早稲田大2年の和田真一郎被告であります。 僕にとってはある意味で オウム真理教以来の事件に思えました。 「さん」と敬称をつける必要はないのですが、 この事件においては 「さん」付けで呼ばれている雰囲気とか、 あの彼の顔写真とかが、すごく重要なのです。 オウムの時も、あの意外なほどにカジュアルな 女性信者たちの存在感がネックだったように思えますが、 今回の大学生にとって、 実に身近な存在であるパーティ・サークルが 犯罪の温床だった、 この「隣のなれなれしい日常が実はサイコ」感が、 大変に気になるのです。 政治家の方たちの不用意な発言は、 そうした現実に対しての 認識不足から来ていると思われます。 (そうではなくて、 もし「俺たちも学生時代に輪姦よくやったよ、 そのくらい大目に見ようよ」 だったらスゴイですけどね〜。) なぜ、サイコか? 週刊ポストによれば、 「スーパーフリー」は「一軍」「二軍」「ボーイズ」の 3層に分かれたピラミッド構造で、 上意下達、絶対服従の軍隊方式に近い組織を作っている。 その残忍な隊長が「さん」付けで柔らかく、 人望ありげに呼ばれていたことに注意です。 彼らは「パーティを盛り上げる=人を動員する →→動員のために強固な組織作りが必要」という認識から、 隊列をなす組織作りを行ったのだと思います。 たかがパーティをやるのに 軍隊方式のサークルを作り出すところが、 まず現代的な怖さといえます。 きっかけは遊びなのですが。 この「フニャけた遊び」転じて 「金を媒介とした冷酷残忍な組織作り」 となるという現代的な展開が、 どうもピンと来てない人が多いようです。 フヤけたイメージが サイキックなヴァイオレンス感覚に転じる恐怖への想像力、 これを社会人、特に女性がみな、 持たなければいけない時代になったようです。 男女の関係については、一対一が基本です。 不良が群れてはいても、 男女問題については一対一にならざるを得ないので、 そのことについては、個人の集まりとなるしかありません。 そこが、このサークルの、 従来の不良との決定的な違いなのです。 群れた軍隊集団が、男女関係を軸に、 さらにまとまろうとして、どうしたか? が今回の事件のメイン・テーマです。 サークルの幹部メンバー全員は 強制的に輪姦に参加させられたといいます。 参加しなければ、粛清に合うのです。 輪姦の秘密を共有させることにより、 チクリを防止、口止めを計り、結束を高め、 活動を促進するというのが、 この集団の最大の特徴だったのです。 (女の子をレイプする際、 和田さんは必ずスタッフ数名と一緒に 行為に及ぶそうです。 また、集団レイプに参加しないスタッフには 「チームワークを乱す」といって脅した挙げ句、 殴る蹴るなどのリンチを加えるので 気の弱い学生は断れなったそうです) 単発の輪姦ではなく、 28歳の和田さんの果てしなく続く 学生生活=地位=存在基盤を保持、促進することを軸に、 こうした行動が目的化、常態化していったわけで、 これはもう、秘密結社の域なんですね〜。 なんてったってこのサークルから、 和田さん、実に1千万円以上の収入を 確保していたらしい?というのですから。 そうした彼らの結社としての存在をもし、 「元気があってよろしい」と支持するのならそれは 任意の結社・軍隊組織による なかば催眠行動的な集団暴力を肯定することになる。 そうとうに反社会的な発言といえます。 かの政治家は、もし頭脳明晰であるならばですが、 その場合、筋金入りのアナーキストであることは 間違いないですね。 「スーフリ」での輪姦が 童貞喪失だったという東大生もいたそうで、 親も泣きますね。 その東大生は犯罪集団に入ろうと 覚悟して入ったのではなく、 すごく気軽に入部したのだと思います。 その隣のサイコ感が恐ろしい。 そのカジュアル感覚において、 おなじく元学生が母体となった、 かつての「連合赤軍」事件などとは 決定的に違うと思うのです。 さて、ベラベラと書きすぎてしまいました。 今回は短めに! 手持ちでスーツケースをゴロゴロ転がしながら、 パリの地下鉄を乗り換えて荷物を運びながら、 我がレコード会社をめざします。 ひい!パリは、車を運転しない人も多いですね。 1、はっきり収入による階層ができている 2、タクシーが安いのと、 3、道が複雑で、車が入りにくい場所も多いから というような事情があるような気がしましたが、 どうでしょうか?現地のみなさん。 僕のレコード会社「FGL」は「ゴブリン」というパリの、 表参道が淡白になったような場所にあります。 まずは会社近くの二つ星ホテルにチェックイン。 パリは石畳はスーツケースを運ぶのにウルサクて大変です。 リオネルが小柄なのにスゴイ力で持ってくれましたが。 ホテルに入ってびっくり。 廊下の電気、通路の灯りなど、 すべて自分でスイッチを押してつけて通るのです。 今回泊まった二つ星ホテルはだいたいそうで、 これは驚きましたね。 そういえば、カンヌに以前いったときも、 12時以降、どこもかしこもいきなり暗くなったので 驚いたことがありましたが。 フランスは節電が徹底している。 アメリカじゃ考えられないですよね。 各国の節電事情はどうなのでしょうか? 日本では今年、電力が足りなくなる、とかいってますが、 もしフランスレベルの習慣を適用したら 電力量は半分ぐらいに落ちるのではないか?と思いました。 (この項続く) 僕のHP「THIS IS SAEKINGDOM」が サーバーの都合でしばらく閉鎖されていました。 大変御迷惑をおかけしました。 復旧に努めておりますので どうかよろしくお願いします! サエキのHPは http://www.saekingdom.tv/
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2003-07-11-FRI
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