糸井 |
きょうはオフレコじゃない
話をしましょう。
もう、ぼくら、おとなになったしね。 |
さくら |
でも、わたしが会ったとき、
もう糸井さん、おとなでしたよ。 |
糸井 |
いや‥‥ちがうのよ、やっぱり(笑)。 |
さくら |
ちがうのかもしれないけど(笑)。 |
糸井 |
それなりにね、
“やっと”おとなやってんの。 |
さくら |
でも、わたしなんか
まだこどもなんで(笑)。 |
糸井 |
いやいやいや、ももちゃん、
こどもがもう、
ちびまる子ちゃんの年齢だよね? |
さくら |
もうちびまる子の年齢、
越したんですよ。 |
糸井 |
越したのか。そうか。
そこまできたんだからさ、
すごいじゃないですか。 |
さくら |
そうです‥‥かねぇ。
うーん(笑)。 |
糸井 |
うちは、犬がいるんだけど、
すっごい生意気じゃないですか、
こどもとか犬とかって。
自由にしてるじゃないですか。
でも、オレがいなきゃ
生きていけないんですよね。
それは、オレがおとなだって
いうことですよ(笑)。
こども同士じゃ、
生活できないよ。 |
さくら |
うん、そうそうそう、
それはそうですよね。 |
糸井 |
でしょう?
こども同士で生きてくなんて、
『漂流教室』ぐらいしか
ないんだからさ。
こうしてももちゃんを見ると、
感無量ですよ、ほんっとに。
月日が経ったなあって。 |
さくら |
わたしだって、高校生のときから、
糸井さんっておとなだよな、
と思ってたよ。もうほんとに、
都会の男の人っていうかね(笑)。 |
糸井 |
ぜんぜん逆なのにね。 |
さくら |
うん、逆ですよね(笑)。 |
糸井 |
ぼくは田舎のガキですよね(笑)。 |
さくら |
それを、どんな都会の
男の人かと思ってねぇ。 |
糸井 |
ぼくがその頃28歳くらい。
いちばんももちゃんと
よく会ってたころっていうのは、
いつごろなんだろう?
こどもが生まれる直前くらい? |
さくら |
そうかなぁ? |
糸井 |
っていうことは、
こどもの歳分だけ会ってないね。
10年ぐらいだよね。 |
さくら |
そう‥‥10年‥‥。 |
糸井 |
アッという間の10年だね。
で、今、こうして
距離をおいてみてみると、
羨ましい感じでやってるね! |
さくら |
誰が? |
糸井 |
ももちゃんが! |
さくら |
わたし?!
そうかなぁ?
いろいろ片づいたから。 |
糸井 |
うん。気分爽快に見えるよ。
落ち着いて見えるよ。 |
さくら |
ね!(笑)この10年の間は、
ゴタゴタゴタゴタしてたんですよ、
ほんとは。 |
糸井 |
落ち着いたなって言えるように
なったのはいつごろ?
今日ぐらい?(笑) |
さくら |
今、糸井さんに言われて、
ああ、そうか、って。
今日、落ち着きました(笑)。 |
糸井 |
人のことってわかんないもんだね。
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