糸井 |
で、ももちゃんの
『神のちからっ子新聞』は
天国じゃないですか! |
さくら |
これはね、天国なんですよ、もろ(笑)。 |
糸井 |
これね、よその人にね、
出版してくださいっていったら‥‥。 |
さくら |
言えないですよね(笑)。ふつうは。
よく小学館がOKしてくれたと思うよ。 |
糸井 |
「じゃ、さくらさんのエッセイを
活字でくっつけて、
そっちを付録ってことにしましょう」 |
さくら |
そうなっちゃいますよね(笑)。 |
糸井 |
なっちゃいますよ。 |
さくら |
それはね。 |
糸井 |
いわゆる、
緩いっていわれるやつですよね。 |
さくら |
そうです。緩いっていわれるんですけど、
でもね、アイデア満載なんですよ、これ(笑)。 |
糸井 |
バカですよねぇ! 天国なんですよね。 |
さくら |
天国なんですよ(笑)。
比べようもないんですよ、
今回やってることは。 |
糸井 |
絵もそうですよね。
絵もちがうんですよね。 |
さくら |
絵もね。
字もね(笑)。 |
糸井 |
これが、僕が今、
一生懸命応援してる
欽ちゃん球団なんですよ。
あの、ま、野球詳しくないと思うけど。 |
さくら |
いや、まあまあ詳しいですよ。 |
糸井 |
そうですか?
勝つこと以外の価値っていうのが、
絶対あるはずなんですよ。
で、勝つための野球だけを
あんなに一生懸命やってきて、
お客が入んなかったわけですよね? |
さくら |
うん。野球ばなれしてますよね。 |
糸井 |
で、としたら野球の面白さって
なんだろう? って考えて。
で、野球がやりたくてしょうがない人を
集めて野球をやるっていうことをやれば、
なんかなるかな、って思うのは、
みんな思うんですけど、
ふつう、それはそれで
維持費がいるじゃないですか。 |
さくら |
いりますよね。たくさんいります。 |
糸井 |
で、どうやって食ってくんだろう?
ってソロバン勘定が、
ある程度の目算があって
始めるものじゃないですか。
なくて始めたんですよ、あれ。 |
さくら |
欽ちゃん?(笑) |
糸井 |
面白そうだったら、
絶対スポンサーは来るっていうんですよ。
それでアシックスがついちゃったんですよ。
だからユニフォームとかなんかは、
ぜんぶアシックスが作ってくれる。 |
さくら |
すごいですね。 |
糸井 |
つまりね、みんな怖れてるようなことを、
始めちゃうと、ついてくるんです。
面白そうに一生懸命やってることから、
もうゲームは始まってるんですよ。
人が楽しみをつくるってことは
どういうことなのかっていうのは、
野球だけ掘り下げて考えてても答えは出ないし、
どうやって儲けるかっていうのは、
儲けることばっかり考えてても、
答えは出ないし。
欽ちゃんはそれをね、わかってたみたい。 |
さくら |
欽ちゃん、すごいですねぇ!(笑) |
糸井 |
いっぱい弟子がいるじゃないですか、
欽ちゃんの。あの弟子たちが
欽ちゃんを待ってるってことが
わかったんじゃないかな。
そして、テレビに出て番組の視聴率を
上げることだけが勝負じゃないっていうことを、
ほんっとにわかったんだと思う。
だから、野球チームが媒体だったんだよ。
で、そこに面白いことから何から、
ぜんぶのっけちゃえば。
欽ちゃんは劇場をつくりつつ
球場をつくるとかって、
俺、やってほしいんですよ。
試合が終わってから、
劇場に行けばいいじゃないですか。 |
さくら |
うんうん、そうですねぇ。
見たくなりますよね。 |
糸井 |
倍努力すれば、
誰だってお金払ってくれますよね。
そういうようなことを、
1コずつ実現してったら、
たぶんね、ある意味、
プロ野球の球団よりも、
人気出ると思う(笑)。 |
さくら |
すごい! 欽ちゃん、
トントン拍子ですね。すごい。 |
糸井 |
でも、ずっと、
誰も自分を必要としてないって、
本気で言ってたらしいの。
その時代にやることはないって、
言ってたらしい。 |
さくら |
へぇー。 |
糸井 |
もうひっくり返っちゃったんですよ、
ぜんぶが。
そんなことばっかりで、
やりたいことがあったら、
それに合わせて道具が進む、
やりたいことがあったら、
それで儲けたいって人がついてくる。
たとえばの話、選手ひとりずつに
スポンサーがついたら、
もう選手は食ってけるっていうわけ。
で、そのスポンサー料は、
30万円だっていうわけ。
だから、○山○男っていう選手に
さくらももこっていう
スポンサーがついたら、
さくらももこ・○山○男という選手として。
面白いだろう? |
さくら |
おもしろい!
すごいね、欽ちゃん(笑)。 |
糸井 |
すごいだろ? で、誰も今、
儲かってないんですよ。
だけど、集まってはいるんです(笑)。 |
さくら |
ウチの会社でも参加できるよね(笑)。 |
糸井 |
できるでしょ? 今度、参加してくんない?
いや、何ができるか、でいいですよ。 |
さくら |
何ができるかな(笑)。 |
糸井 |
つまり、何にもできないんだけど
これができるっていうのが
あるじゃないですか。
おむつカバーのデザインとか。
つまり、何でもあるんですよ。
やればいいんだから。
で、大変そうなことを
無理矢理やるんだったらよしたほうがいい。
金だけ出す人は出せばいいんですよ。
で、それね、これだけみんなに伝わってくと、
ほんとにできちゃうんですよ。
あ、今度1回、見に行こうよ。
欽ちゃん、見たいだろ? |
さくら |
欽ちゃん、見たい、見たい(笑)!
|