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今日は、胸の谷間の金曜日、 いや違う、 それは連休の谷間の金曜日なわけです。 こんにちは。 こちら「いつもさみしい問題」対策本部長。 田中宏和でございます。 確実に本業のサラリーマン仕事に支障をきたす程の 大量の血液型に関する メールを読み込んでみて、 図らずも血液型について 深く考え込んでしまったのであります。 強く思ったのは 「なんでまた、みんなこんなに、 日々、血液型のことを気にして 暮しているんだろう?」ということ。 血液型による性格診断という考えが、 今の日本にはとても広く浸透しているんだなぁと、 あらためて感心したんです。 なかには、 「血液型過敏症」とでも思いたくなるような、 そんなメールもありましたし、 そこに人を追い込んでいくほどの 血液型の拘束力って、いったい? そんな気持ちにおおわれてたんです。 まずは、ひとつのメールを。
“サンキュー、ミッキー!”ですよ。 心理学サイドからの 血液型性格診断への異論を 適確にまとめて送っていただきました。 つまり、 「ヒトは、自分の見たいものしか 見ないようにしている」ということです。 さらに 自分の一貫性、 つまりはアイデンティティを守るために、 ヒトは自分の体験や記憶を 操作する生き物である、と。 血液型によらず、 人間は自分の都合のいい事実だけ 見ようとするという この大学の授業内容が 心理学による 血液型の公式見解になってるみたいです。 この考えに乗ると、 血液型という違いから生まれることは、 すべて却下ってことになりますよね。 秋の否定祭り、神輿だわっしょい、になるわけです。 しかし、一方で、 前に取り上げさせていただいた 自然科学系のご意見、 「『血液型で性格が わかるなんて非科学的だ!』と言う ことのほうが、実は非科学的」という考え つまり、 体の違いが気質の違いを生み、 気質が性格に影響をおよぼすかも、という視点で、 じゃあ、いっちょ、 血液型ごとの気質や性格の仮説を 出してみようじゃないですか、という態度で、 のぞんでみました。 ひと通りの血液型をカバーするように、 その1:「B型は自然とあつまる」 その2:「B型女は、いつも悲しい」 その3:「AB型は、いつも考えている」 その4:「A型は、いつもつらい」と 仮説を投げかけてみて、 たくさんのメールを返していただき、 どうもありがとうございました。 4つの仮説ともに、 かなり高い確率で同意のメールをいただいたり、 いわゆる「激同」の喜びを返していただいたり、 聞いてみて良かったなあと感じるだけでなく、 いろいろ感慨深いものがありました。
こちらの意図をくみ取っていただいて、 どうもありがとうございます。 血液型別に聞くという きっかけのおかげで、 自分とは違う他人のことが深くわかったり、 血液型は違えども、 自分にもそういう性質があるよ、 っていうような共感がおこるんですね。
こういう他の血液型へのエールを送るメールを 数多くいただきました。
こんな風に、 「いつも悲しい」とされた B型女子への励ましメールは たくさん届きました。 異性を好きになるように、 他の血液型が好きになるって、 なかなか微笑ましいなと思いましたよ。 メールを読んでいると、 みんな自分とは違う 好きな血液型を持っているものなんだとわかりました。 「血が好き」って聞くと、 吸血鬼みたいで、ややホラー感じますが。 B型女子の悩みは、 AB型でもあてはまるようです。 こんなメールもいただきました。
「AB型は、いつも考えている」については、 AB型以外でも「いつも考えている」との 自己申告メールが結構来ましたですよ。
もういろんな血液型が乗り移ってる感じですよね。 その気持ちわかります。 わたくしなんぞ、大量のメールを読んでいるうちに、 全部の血液を輸血したような気になって、 すべての血液型仮説に 共感できるぐらいまでなってきましたよ。 もう「血液型のイタコ」と呼んでください。 「B型女は、いつも悲しい」でも、 「そうそう」と感じられるぐらいになったからなあ。 わたくし、男ですけれど。おほほ。 オエッ。
そうですね。メールにある 「自分が他人にどのように 映っているかわかって楽しい」って、 まさに「自分というブランド」を 育てていくことにつながると思いますよ。 そんな手段として、 血液型診断というストーリーが使われるというのは、 悪くない気がしたんです。 一方で、とある血液型であることを深く悩んだり、 絶対に特定の血液型は受け入れられないと決めつけたり、 そんな風に血液型のストーリーが 人を追い込むようなことは、 かなしいものがあります。 で、考えて、思いたったことがありました。 血液型の話というのは、 色の表現に似てるんじゃないかということです。 印刷作業などで色を表現することに関わった方は ご存じだと思うのですが、 カラー印刷の技術に4色分解という手法があります。 「CMYK」と言われますが、 これは基本4色の頭文字でして、 Cyan(藍、青) Magenta(紅、赤) Yellow(黄) Black(黒)からなりまして、 「プロセスカラー」とも呼ばれます。 あ、なぜ「CMYB」じゃないかと思った人、 いらっしゃいますよね。 わたくしも、はじめに聞いて、 そう思いました。 そして、黒はBlackでなく、 Kuroで「K」と知り、 “なんや、それは!”と腰がくだけました。 それはともかく、 すべての色を この4色のかけあわせの割合で、 再現するという方法なのです。 つまり、何が言いたいのかというと、 良くも悪くも、 これだけ日本の中で染み渡っている 4つの血液型に割り振られた性格づけは、 よくできた人間の性格モデルなのかもしれない。 そう考えると すべての色をこの4つ色の 多い少ないで表現するように、 ひとそれぞれの人間も 4つの血液型にあてはめられた性格の 多い少ないで表現できるのかも しれないと思ったのです。 昔から日本では「十人十色」と言いますし、 英語では「color」というと「個性」も意味します。 そんな個々人の特色を表現したり、 伝えたりするときに、 4つの色をもとに あらゆる色彩を再現することと 同じように人の個性を理解する 一つのものさしとして、 ABO式血液型が使えなくもないぐらいに考えれば、 人間関係に広がりや厚みが 出てくるんじゃないかと感じました。 そういう意味で、 血液型別の性格診断ものって、 重宝するかもしれません。 どうしても血液型となると、 取りかえしの効かない 「先天的なクラス分け」みたいに 受けとめてしまうのですが、 「自分は、基本的にチームO型だけど、 仕事の時は時々B型として走塁したり、 帽子はAB型で、 全般的にA型のムードだしてる」みたいな、 そんなぐらいの血液型との つきあい方があるんじゃないかと思いました。 あ、ついつい長くなってしまった考察に おつきあいいただき、 毎度のことながら、どうもありがとうございます。 今日は、あちらこちらで、 ひとつ血液型ネタで 盛り上がってみてはどうでしょう? チームO型のみなさん、 「いつもさみしい」の特産地のみなさま! 「血液型問題」から、 「いつもさみしい問題」に重心を戻していきますから、 どうぞお楽しみに。 |
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2004-09-24-FRI
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