「ほぼ日」でも、佐内正史無料写真展でおなじみの佐内くんが、
新しい写真集を出した。
「わからない」というタイトルなのだが、思えば、すごい題だ。
彼の写真のファンにはたまらない世界が、
めくってもめくっても、次々に出現する。
でも、なにせ、タイトルが「わからない」なのだ。
メッセージの送り手の側が、
初っぱなから「わからない」と。
聞かれてもいないのに「わからない」という、そのセンスに、
ぼくはまいった。
「わからない」というコトバは、
他人のために佐内くんが沈黙の代替物として提示したもので、
それは、ほんとうは、
「ぼく自身にしかわからないはずの世界」という意味のことを、
遠慮がちに述べたものなのではないかと、ぼくは考えた。
いや、先入観をあたえるのはよそう。
1枚ずつ、クリックしてみてください。
連れて行かれます。
1998-10-25-SUN
戻る |