赤塚先生、たくさんの作品をありがとうございました。

チビ太が出ていた『おそ松くん』は、
「シェー」のポーズで遊んだ記憶はあるし、
キャラクターたちも覚えてはいるが、
まだ熱中してはいなかったように思う。
マンガの開始が1962年から、
テレビ放映が1966年からということで、
1963年生まれとしては無理もない。
物ごころついた心に強烈に入ってきた最初の赤塚作品は
『もーれつア太郎』ということになる。
ニャロメ、ベシ、ケムンパスの3人組が大好きだった。

『ア太郎』で郷愁をさそう下町風景や人情話を心に刻み、
『天才バカボン』『レッツラゴン』『ギャグゲリラ』
などなどのぶっとんだ作品に大喜びした。
なんと幸せな時代だったことかと思う。

【材料】
・コンニャク
・ガンモドキ
・ナルト
・粉末かつおだし、酒、塩
・串(割りばしを削った)

チビ太のおでんは、
この三種の組み合わせが正しいのだという。
赤塚さんが満州から引き揚げ、
少年時代を過ごした奈良のおでんが原型であるとか。
おでんにナルトは未体験だ。
ふつうに入っているという静岡おでんも、
まだ食べたことがないです。

だしに湯通ししたコンニャクとガンモを入れ、
煮たったらナルト投入。
ふたをして1、2分で火を止め、2、3時間放置。
煮こみが必要な大根を入れないことで、
加熱時間が短い夏向きのおでんとなった。

コンニャクにはまだあまり味がしみておらず、
ガンモはでかすぎたが、
串でまとめたこのシンメトリックな美しさはどうだ。
そしてナルト。
他の練りものにはないもちもち感があり、
とてもおいしい。
そうか、ナルトがこのおでんの主役だったのか。
ちくわでもゴボウ巻きでも、ましてやちくわぶでも、
この「最後のお楽しみ」感は出ないだろう。
いいものを作らせていただいた。感謝します。

2008-08-07-THU
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