故郷に逃げて料理をしてきた。
商品名、ブランド名は
できるだけ書かない方針でやっているが、
故郷で作ったことでもあり、
食材のことにも今回はふれよう。

牛肉はほとんど外食でしか食べない。
家で食べる肉といえば豚か鶏であるのは、
子供の頃からだいたいそうだったという食習慣による。
だから、今はブランド和牛で有名な故郷、
岩手県奥州市であるけれど、
そんな牛は昔はいなかったわけで、異世界のごちそうだ。

母方の墓参りをすませ、せっかくだから
前沢牛でも食べようと思って専門レストランにいったら、
さすがに帰省客で大繁盛。
席待ちをしてまで食べる気もせず、
肉屋で焼き肉用を200グラムほど、
霜降りは苦手なので、赤身とカルビ的なところを買った。

【材料】
・牛肉
・タマネギ
・さやいんげん
・もめん豆腐
・南部鉄器のスキヤキ鍋

野菜はいずれも実家の畑のもの。
豆腐も県産大豆100%を選んで買い、
かつて県マンガ『ぷりぷり県』を描いていたころの
「県だましい」が久々に燃えあがる。

タマネギを牛脂で炒め、とりだしておく。
おいしくなったその鍋に酒、醤油、砂糖を入れて煮たて、
肉をさっと煮てとりだす。
タマネギ、いんげん、豆腐を入れてほどよく煮て、
肉を並べて火をとめた。

中学生もまじえた5人で牛肉200グラムは、
実を言えば「もっと肉くれ!」という感じであったが、
前沢牛の味の濃さが野菜にうつり、美味な愛郷鍋となった。

【じょーじのうどん後記】

メールの数々、いつもありがたく読んでいます。
アメリカでスパゲッティーを食べたことがある
ひよりさんからのメールを紹介しましょう。

 アメリカでパスタを注文すると、
 田舎町だとフォークで巻き取れないほど茹でたおした、
 あるいは茹でてから時間の経った
 スパゲティが出て来ます。
 給食のソフト麺よりさらにやわいです。
 どうやって食べるんだ! とびびっていたら、
 ホストマザーが「あらあら不器用さん」と
 微笑みつつ一言。
 「スパゲティはこうやって食べるものよ」
 ‥‥ナイフとフォークで縦横無尽に刻んで、
 切れっ端をざくざく掬って食べてはりました。
 パスタの食べ方まで、自由の国アメリカ‥‥

すでに、うどんですらない次元にいっているのですね。

2008-08-21-THU
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