生まれて初めてハゼ釣りに行き、ハゼを釣った。
落ちハゼの季節ということだが型のいいのは一匹だけ。
小さめはけっこう釣れた。
海釣りもちょっとはしたことがあるけど、
一番釣りにはまっていた少年時代のメインは川だった。
フナ、ウグイ、オイカワ、コイ等々、
もちろんその気になれば食べられるのだが、
食べるという発想はなかった。
釣って持ち帰ってどうするかというと、飼うのである。
海釣りの、釣果は食べるもの、という
当然の展開にあこがれていた。
いよいよそのときがきたんだ、と思った。
だが、手こぎのボートに8時間半。
ヘロヘロになり、家に帰ってさばいて揚げものをする、
ということを考えただけでゲンナリした。
途中で飲み屋によってビール飲んで終わりにできたら
どんなにいいだろう。
それはしかし、釣りたてのハゼの美味を
知らない人間の考えだった。
繊細だがしっかりと「詰まった」感じの美味。
調理中のぶっちょうづらが一瞬でほどけた。
大きいの一尾だけ、不細工ではありますが
背開きにして天ぷらに。
小さいのは頭とワタをとって唐揚げにした。
最後のほうに釣ったやつはまだぴんぴんしていて、
暴れまわる。
そいつの首を落とす痛みを知った。
そういうのが「食う釣り」のいいところだと思う。
おもしろかったです。
2009-10-15-THU |