SOFTWARE
シェアウェアは
ひょっとすると
デジタルユートピア
かもしれない。

シェアウエア誕生のその周辺。

いままで、3回にわたって、書いてきた
「シェアウエアが生まれたときの話」は、
いかがだったでしょうか?

いろいろ、思うところもあるんだけれども、
ちょっとその前に資料をば。
だって、1982年っていったって、
そりゃ、私は、ハナミズたらしてたのは覚えてるけど、
電脳の世界に実はどんなことがおこってたか? なんて、
知らないではないですか?
問い掛けてもしょうがないか……。

とにかく、ちょっと大雑把に調べてみました。

つまり、1982年がどんな時代だったのかというと、
コンピューターが、メインストリームにようやっと顔を
のぞかせるようになったあたりでした。

ハナミズとappleII

「自分でも買うことのできるコンピューター」が発売になり、
(といっても、お値段6000ドルなどという
スゴイものでしたが)
それに対するソフトウエアの開発が
さかんに行われはじめた辺りだったのです。

もちろん、ウインドウズは、
まだなくて、その開発がボチボチ始まろうとしていたり。
Macの世界では、Apple IIなどが発売されたあたりです。

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参考にしたのは、Pacific Software PublishingのWEB
(http://ken.pspinc.com/history)の、
「マイコンの歴史」というページです。
1947年から1996年までのコンピューターの歴史が、
とても詳細に出ているページ。ちょっとのぞいてみてください。
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そんなこんなの、ハコは行き渡ったけど、
そこにいれるものが非常に不足していた、
そういうときにタイミングよく、
JimさんとAndrewさんが登場したというわけだ。
と。

Jimさんのページを読んでみると、
Jimさんは、どうも、やってるうちにいつのまにか、
DEEPに世界に突入してしまったような部分が常に見て取れて、
ビジネスという考え方はコレッポッチも無かったようにみえる。

しかし、一方そのもうひとりの「シェアウエアの父」の
Andrew Fluegelmanさんの方は、
寄付をつのるメッセージをいれるのと同時に、
「ビジネスの実験のパートナー」を求めていたわけだから、
もうすでに「ビジネス」の可能性を
嗅ぎ付けていたのではないか?

それは、どの辺りでニオイがしたのか?
当時あったビジネスへの
可能性がどんなものだと思っていたのか?
など、私はAndrewさんサイドからの話をきいてみたかった。

当然、インターネット中を、彼のメイルアドレスを探し回った。
が、発見できなかった。

そんななかで、PCTALK
http://www.startext.net/homes/cdixon/columns/pc083198.htm
というページに行き当たり、
そこに、Andrewさんが、1982年に書いたという、
FREEWARE(今で言うShareware)の発起書をのせた箇所を
みつけた。
ページのオーナーのCarrington Dixonさんが、
Andrewさんに関する情報を何かもっていないか、
問い合わせをだしてみた。

返事は、その日のうちにやってきた。

そこで彼が教えてくれたのは、
Andrewさんが「消えて」しまってから、もう随分たつこと、
もしかしたら亡くなってしまったらしいということだった。
現在、その奥さんにも連絡をとる方法は
失われてしまっているそうだ。

次回は、その、発起書をもとに、
シェアウエアの定義のいま・むかしについて
書いてみようとおもう。

なんとAndrewさんは、「Freeware(いまでいうshareware)」を
商標登録していたのだ!!

1998-10-10-SAT

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